ジュリオ・ロマーノ
巨人族ギガースとオリンポスの神々との戦い。この巨人族はクロノスによって切り落とされたウラノスの男根からほとばしった血を、ガイアが受胎して生まれたものとされる。ギガースたちは大岩や山を投げて神々に挑戦した。神々は受けて立ったが負けはしなかったものの勝てなかった。予言ではこの戦いには人間の協力を得ねば勝てないとされていたので、ヘラクレスがそれに協力した。巨人たちは神々とヘラクレスによって次々に殺され、勝利はオリンポス側におさめられた。
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秩序と反秩序の戦いはいつもあるものです。美しい世界を創造するためにはこういう戦いもまた不可欠なのです。男というものは勇者でなくてはならない。すべてのために、命と全能力をかけて戦わねばならない。この戦いに人間が参戦しなければ勝てないということは象徴的だ。神々が戦っても、人間が何もしなければ何もならないということでしょう。ヘラクレスのような勇猛な人間の男はいる。今の時代は馬鹿がそれを全部だめにしていますが。二度とそのようなことはないようにしなさい。すべてのために戦うことのできる、本当の人間の男を育てるのです。
でなければ人類は永遠に、何者にも勝つことはできません。