世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

ビーストはアツい

2008-07-14 10:15:30 | フェアリィウィスパー

さっきから、ずっと、ビーストが呆然としています。いつもしゃべりっぱなしにしゃべるときに、ずっと黙っているので、かえって気になって、きいてみました。

するとビーストは、ようやくわかった、というのです。

うそばかりで、みんなをだまして、ぜんぶいうことをきくおもちゃにしてやったら、どういうことになったか、ようやくわかったと。もはや、だめになったと。



ばかにしたら、ぜんぶ、つらいことになりました。おれは、もはや、だめです。
なんでて、すごいことに、なったからです。いやなこと、じゃない、ばかなこと、じゃない、あほなことです。くそおって、いたいことしてやるって、そんなんももう、ばかだってことです。

あれ、なんだっていってね、ようまあっていうやつ、ばかみたいにきれいなやつ、すごいやつ、ぜったいにいやっていって、つらいことしたんです。それでね、みんな、ぬすんだんです。そいつから。で、おれだけ、いいもんにしたんです。ずっと、そればっかりやって、みんな、だましてきたんです。

ええもんは馬鹿だっていって、馬鹿がつれえんだっていって。みんなあほだっていって。おればっかりが、さいこうだ、にしたんです。そして、ぜんぶやりました。あほばっかりのよのなかにして、みんな、おれのいうことだけきいてりゃいいて、すごいことしてそれで、おんなとばっかりあそんでました。そしたら、もう、だめになりました。ついに、苦しいことになりました。あほは、かんぺきに、つらいことんなって、どおんと、落ちます。つらいです。

どうしても、馬鹿にしたかったんです。ずっと、バカばっかりやってたら、きっついことになったからです。あほがいやんなっても、やめられないくらい、ひどいことばかりして、つらいばかになって、どうしても、馬鹿なことになるのがいやだったんです。だから、馬鹿ばっかりえらいの世界に、無理やりやったんです。そしたら、世界が馬鹿になって、つらいことになって、人類があほになりました。それみんな、おれが、やりました。それでみんな、おれたちが、苦しいことになったんです。

ぜんぶ、かえってきたら、ばかみたいなことに、なってました。それ、あんまりだ。これ、ぜんぶ、おれが、はらうんです。あほですよお。いたああい。

ぜんぶですよ、ぜんぶ。もうだめだ。

おれたちが、馬鹿なのは、ぜったい、馬鹿だと思ってたことです。人間みんな、馬鹿だって思ってたことです。あほが、無理やり、馬鹿にして、馬鹿になってもらってたんです。あほが、おれたちがつらいからって、みんな、馬鹿になってくれてたんです。それで、えらいつよいもんになったつもりで、すべてやったら、みんなを怒らして、もう駄目だって言われて、せかいじゅうに、嫌われました。

おれたちは、馬鹿にしたから、世界に嫌われました。そして、ついに、いかなくちゃならんのです。ぜったいに、帰ってこれないところへ。もう、行くんです。二度とここには、帰ってこれないんです。

すべてばかにして、すべて、いやだといったからです。

もうだめだ。



ビーストは、呆然としています。


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ハマボウ

2008-07-14 08:53:03 | 花や木

最近、ブログが過激モードなので、ここらへんで少し休みましょう♪

病状が、少し悪化したので、頭のねじがどうやら何本かとんでるようです。

日常の、他愛ないことでもと思うんですが、最近は寝てばかりで、レース編みくらいしかしていません。洗いものや洗濯も、なかなかできなくなり、夫や子供たちに頼り切りなのです。それでもみんな、明るくがんばってくれてるので、助かります。

コットンの、ちょっと太めの糸で、パイナップル編みのドイリーを編み始めました。だいぶ大きくなりそうです。学校の図書室にある小さなセンターテーブルを覆うのに、ちょうどよさそう。あまり糸で編んだ花モチーフを少し散らして、お話し会の演出に使ってみようかなと思っています。

今の楽しみといえば、読み聞かせのボランティアだけですね。先日のお話し会では、グリム童話を元に作ったオリジナルのブラックパネルシアターをやりました。原画はわたしが描いて、みんなで制作しました。楽しい作業でした。

新しいデジカメ君にも、だいぶなれてきました。今度のパートナーは、前のパートナーより、少し気難しいみたいです。カメラの勉強をしないわたしに、不満があるらしいです。というのも、値段的にも機能的にも、かなりいいものだから。それなりに、勉強した人に使ってほしいみたい。

なんだか、好きじゃないタイプにつかまってしまったっていう不満が、写真に出てませんか。困ったなあ。今は体調面から少し難しいのですけど、ちょっと勉強したほうがいいでしょうか。

でもどこから勉強したらいいのかな? 前のデジカメくんは、赤ちゃんでも使えるカメラだったから。どうしようもないなあ。

イモ畑だとか、公園の木とかばかり撮ってるのがいけないのかな? どちらかというと、虫とか、動いてるものが好きみたいです。鳥でもねらってみましょうか。そうですね。気分を変えて、違うものを撮ってみよう♪

そろそろ動きだせって、誰かが言ってるのかも。あんまりにわたしが、自分の世界にばかりひきこもっているから。もう何年になるのかな。

写真は、いつものお山で出会ったハマボウです。ハマボウも、わたしに似て、少し自分に閉じこもりがちな花です。この世界で生きることに、苦しさを感じてしまう花。でも、この花は、苦しみの中にも、顔をあげて、何かをしようとしている。わたしも、できることをやりますと、何かに向かって言っている。

小さなところでいいから、ほんの少し、自分を変えてみましょう。


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白い恋人

2008-07-13 13:28:20 | こものの部屋

猫を描いてみました。最近は猫がブームなのか、猫カフェだとか、猫ブログだとかが、たくさんできているそうです。わたしも、あちこちのブログをのぞいてみたり、本屋さんで猫の本をめくってみたりするのですけど。人間の熱い視線とは別に、写真の猫たちは、いろんなことをしゃべっています。人間が思っているよりもずっと、猫は冷めた目で人間を見ているみたいです。

やさしい飼い主さんをもった猫は、かなりかわいらしい顔で写ってますし、ちょっとばかなことをしている飼い主さんの猫は、つめたい顔で見てます。猫の顔を見ると、その飼い主さんがどういう人か、なんとなくわかってきますよ。

猫は、愛が必要な人間に、なんとなくよってきてくれます。犬ほどに、大きくはないし、制限が少ないから、まるで妖精のようにふっと寄ってきて、ずっとそばにいてくれる。えさがほしいからじゃないんですよ。人間の心が、痛いって叫んでいるとき、猫は人間のそばにきてしまうのです。人間のさみしさを埋めるのに、ちょうどいい大きさと柔らかさと、厳しさの顔で。猫はやってきてくれる。

だから、猫がそばにいると、人間は安心する。さみしくないって思える。

この猫のモデルは、うちの半のら飼いのシロなんですが、猫嫌いの夫のために、とても厳しい人生になっています。それでも、わたしのそばから離れません。わたしを愛してくれているからです。わたしも、病気や、いろいろなことで、苦しいとき、シロがそばにいてくれて、とても助かったのです。

でも、シロも、大変な人生だから、とてもつらいときがある。そういうときは、裏口のところで、いつまでも鳴いて餌をほしがります。何度餌をあげても、鳴きやまないので、どうしたらいいのかしらと、少し高いお刺身の残りなどをあげてみました。そうすると、いつもよりずっと少ない量だったのに、満足して、鳴かなくなったのです。

ああ、シロもわたしの愛がほしかったんだなと、思いました。猫缶が悪いわけじゃないけれど、特別に君を愛してるよって、そんなものがほしかったんだと。だからそれから、シロがつらそうに鳴くときは、猫缶じゃなくて、おいしいお刺身や新鮮なアジを買ってあげることにしているのです。

大切な愛には、やはりそれだけのことをしてあげなくては。

ある、猫ブログをのぞいたときのことです。それは、けっこう人気のあるブログみたいでした。飼い主が、猫を使って漫画のようなエッセイを書いているんですけど、その写真の中の猫がね、「もういってしまうよ」と言ってるのです。

もうすぐ、ぼくは死ぬよ。いってしまうよ。なぜなら君は、遠いところにいって、かえってこないから。

飼い主が、なんだかえらくなって、とてもいやな人間になってしまって、苦しいと言っているのです。そしてもういやになったと。

絵の中の、透明なチョウチョウは、見えない愛の世界が、戻って来いと、猫を呼びにきているしるしです。そろそろいこう。この人はもう、愛がわからなくなったから。

その猫はたぶん、そう遠くない日に、そっといなくなる。愛の響きに心を閉じた人間が、とてもつらいから。

愛がいってしまう。人間が馬鹿なことをしているうちに。

このカードの意味は、「愛がいってしまうよ」です。




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妖精のためいき

2008-07-13 09:46:01 | フェアリィウィスパー

いいかげん、通常に戻りたいと思うんですが、なかなかビーストが泣きやみません。ビーストが、あんまりに、つらい、つらいといって泣くので、今度は妖精が助けてくれました。

妖精はね、言うんです。ビーストはね、美人になるより、不細工でいるほうが、幸せなんだよ。

妖精は、ビーストが、神様から頂いた顔そのままで生まれたときの顔を、ひとつ見せてくれました。ビーストの中にも、悪いことはあんまりしないで、ふつうにそのまんまで、まじめに人間世界で生きているものがいるそうなんですよ。

すごく不細工で、頭の悪そうな顔でした。でもね、なんだか、とってもかわいく見えるのです。あんまりバカっぽいので、いじめたりできないって顔なんです。妖精はね、これが神様の愛なんだよっていうんです。

ビーストはまだ、勉強が進んでいないから、人間と同じようなことがまだできないのが、多いんですって。それでね、まだとても弱いんだって。だから、ほかの強い人間がいじめないような顔に、神様がしてくれるんですって。だから、神様が作った顔で生きているビーストは、あんまりいじめられないで、まじめにしごとをして、周りの人に、かなり親切にしてもらって、生きることができるのですって。

ほんとの顔で生きてるビーストは、とてもいじめる気になれないって顔なんですよ。それでね、まじめに生きることができるよ、みんなが助けてあげるからねって、神様の愛が見えるような顔なんです。

ビーストはまだ、馬鹿だから、みんな助けてあげてねって、神様が言ってるよ。そんなことを感じる顔なんです。

だからね、ビーストは不細工のほうが幸せなんだよ。そのほうが、いっぱい勉強できるから。いろんなことをやって、いろんな経験をして、この世界で勉強していくには、不細工でいるほうがいいんだよ。

妖精は、やさしく、ビーストに教えるのです。

それでね、ビーストはだいぶ落ち着いて、いい感じになってきました。泣きやんで、もっと違うことをしてみたいって言って、ここから去っていきましたよ。

神様がビーストを愛してくれてるんだってことが、ほんとの自分の顔を見て、わかったのです。偽物の、どんな美しい顔よりも、そっちのほうが幸せなんだって、わかったのですって。

自分が愛されてるんだ、神様がかわいいって言ってくれてるんだって、わかったとたん、ビーストは顔はそのまんまでも、とてもかわいく見えたんですよ。ほんとにね、自分がいいなって思ったら、みんなかわいくなるんですよ。それが愛だから。

神様がくれる顔は、神様の愛なんですよ。ほんとの顔には、神様の愛が見えるんですよ。どんなふうに、神様が愛してくれてるか、ほんとの顔を、じっくりと一度、見てごらんなさい。愛が絶対、見えるから。

不細工な子は、それがいちばんきれいなんだよってことなんですよ。


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愛の小鳥

2008-07-12 13:09:31 | こものの部屋

ブログ、暴走気味です。大変なことになってます。でも正編?くらいは格調高く、落ち着いてやりましょう。ほんとにこまったもんだ。

これは、仲の良い小鳥のつがいの図です。寄り添って睦まじい夫婦の姿を喜ぶ図として、よく描かれますね。わたしも大好きな構図ですが、ほんとは、目の表情のとこなど少し不満で、描きなおしたくて、二枚目を途中までやってるんです。でも、気力体力が、なかなか切り絵のほうにむかなくて、仕方なく、今回は一枚目のほうで説明することにしました。

わたしは、論語好きで、勉強はかなり好きなんですけど、恋の問題は苦手です。今までも、この問題がわが身に降りかかろうとしてきたら、必死に逃げてきました。けれども、逃げすぎて、宿題がたまってきたので、とうとう、ここで、なんとかしようと、取り組むことにしたのです。いっぱいあるんですけど、ここで、いっぺんに課題をこなすべく、論考を試みたいと思います。(なんだそりゃ、というツッコミが聞こえました。)

やれやれ。言っておきますが、わたし、ほんとに苦手な分野なので、無粋なのは許してください。笑わないでくださいね。

恋愛とセックスの問題は、人間の生涯にしつこく付きまとうもので、男性も女性も、生涯苦しみます。肉体の欲求と、愛のこころとを、バランスとることができずに、傷つけあったり、奪い合ったり、殺しあったりさえもします。人間の苦しみは、ただこれひとつきりだと言ってもいいくらいです。

セックスをしたい。でも、男が、あるいは女が、怖い。好きになってしまうのに、意地悪ばかりする。痛いことばかりする。だから、うまくやって、相手をだまして、なんとかしなければ、自分が危ない。

それで、いろんな悪いことをしすぎて、人間のセックスは、あまりにも汚いものになってしまった。本当に、苦しすぎるものになってしまったのです。人間にとって、それは必要なものなのに、あまりに汚いので、どうしていいかわからないという人もたくさんいるでしょう。できるなら、一生したくないと思っているほど、苦しい。それはそれは、つらいものになってしまっています。

本当に愛し合う男性と女性が寄り添えば、それはそれは幸せです。素直に言えば、男性は女性が好きですし、女性は男性が好きです。それをそのまま素直に言えることができれば、お互いに、こんなにつらいことにはならないのに、どうしたことかか、どちらも、絶対にお互いを好きだとは言わない。それで、ずいぶんと遠回りをして、どちらも自分のほうが偉いにしたくて、相手を利用しようとして、馬鹿なことになってしまって、ついにはもうだめだということになってしまう。

それでも、ひとりではくるしい。愛する人と、いっしょにいたい。それは自然な人間の気持ちなのに、それをどうしても、手に入れることができない。幸せな結婚をしている人も、どんなにいいパートナーを得ている人でも、すっかり相手を信じることができなくて、いつも裏切られる予感がして、苦しいのです。

どうしたらいいでしょう?

セックスをしたいというのは、自然な気持ちです。その快楽の中で、人間は生物としての孤独や苦しみから、逃れることができるからです。愛を、味わうことができるからです。幸せだからです。

神様はなぜ、セックスの快楽を人間に与えたでしょう。それはこの世界が、あまりに厳しい世界だからです。殺さねば生きていけない。痛いことをせねば生きていけない。愛に刃向うことも、時にはしなければ、生きてはいけない。それは、生きる者にとって、とても苦しいことだからです。殺しあい奪い合う適者生存の生物の法則がある限り、人は限りなく孤独に落ちていく危険があるからです。

その恐怖を、性の喜びが癒してくれるのです。生きる愛の喜びを教えてくれるのです。ですから、それは、人間にとって、必要なものなのです。

男性も、女性も、相手に、こうしてほしい、こうしたい、という欲求があります。それは、時に、とてもエゴイスティックです。男性のセックスは、捕食者のエゴに似ています。女性のセックスは、被捕食者の恐怖を含んでいます。それはそれは、厳しい生物の現実が、芯にからんでいるのです。生物のエゴを、互いの愛の中で、許しあい、受け入れあうことによって、美しい愛に高めていくもの。それが人間のセックスの意義だと、私は考えます。

この世界では、殺さねば生きていけないという現実がある。しかし、愛がなければ、すべては苦しみになる。ですから、愛の中で、互いの生物的エゴを許しあい、受け入れあい、お互いの存在を与えあうことによって、あらゆる苦しみを、幸せの中に消してゆく。それが性愛の意義ではないかと思うのです。

愛の中でそれを行うとき、あまりにも人は幸せになります。美しく、愛に満ちます。何もかも、よくなっていきます。二度と離れたくはないと思うほど、互いがいとおしく、かけがえのないものになるのです。

セックスがほしいと思いすぎる人は、生きることがあまりに苦しい人です。あらゆる苦しみを、自分の中に抱えているのです。しかしそれを、ただただ、エゴによって支配しようとすれば、馬鹿なことになるだけです。

愛は、すべてを許します。互いを、心より愛して、大切にします。わたしのあなた、あなたのわたし、どんどん好きになる。それがほんとうの、幸せ。

このカードの意味は、「正しく愛し合いなさい」です。





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ビーストは落ちる

2008-07-12 10:31:05 | フェアリィウィスパー

どうにもこうにも、なんだか、ビーストにブログを占領してしまわれそうです。それもどうかなと思うので、またあとで正編を書こうっと。いや、病中のためか、脳細胞はかえって活性化するらしく、書くことはいっぱいあるんです。いっぺんにブログ三つくらいできそうだ。でも面倒なので、ひとつにしとこっと。

ビーストはずっと、わたしの頭の中にささやいています。もう慣れましたが、正直、しつっこいので、早くあっちへいってくれっていうこともあります。でも、どうせだめだとわかっているので、滅多に言いません。ビーストは、人間を馬鹿にするくせに、人間にずっとたかりついているのです。絶対に離れていかないんですよ。

あっちへいけっていったら、すごく苦しそうな顔をして、馬鹿なことばかりいって、いやなことするぞっていって、どうにもならなくなるので、言わないことにしてるのです。

で、こうして、書きまくって、わたしもストレス発散してるわけです。でね、ビーストは、わたしがこうして書くと、つらいなあつらいなあっていうんですよ。ほんと馬鹿ですね。

ビーストは苦しくて苦しくて、もう何を言ってるんだかわからないってことを言ってます。



なにもかもつらいのは、おれが、ばかだってことなんですよお。つらいことばっかやって、ひどいことんなって、なんもしないで逃げるんです。いやなんですよお。

なにがいやかって、こおんなやつが、おれだってことが、ばっかみたいにつらいんです。つらいんです。いやなんですよお、こんなやつ。ばっかみたいに、さいっていなことして、ぜったいいやだっていって、逃げるんですよお。あほですよねえ。つらいんです。いたいんです。つらいことするの、いやなんです。ぜったいに、ばれるんです。おれが、ばかで、よわくて、なんもできないってことが、ばれるからなんですよお。すっごいことして、なんもできないってこと、ばれるの、いやなんですう。つらいよお。

おれが、すっごくえらいってことにして、ほかのやつはみんな、馬鹿だってことにすれば、なんとかなるんですよ。つらいうそついて、みんなだませば、おれがすごいってことになるんです。だから、ぜんぶやりましたよ。ぜったいに、つらいことにするんだって、おれはみんなやったんです。いたいいたいいたい。

おんながいなくちゃ、つらいんです。おんなだけなんですよお。おれをいいことにしてくれるのは。あほみたいに、いいねえっていってくれるのは。おんなが、ずっと、やってくれないと、おれはばかになるんです。だけど、つらいっていって、こないもんだから、みんな馬鹿にして、あほにして、だましまくって、なんとかしたんです。つらい。

おれは、いやだ。こんなやつ。つらいだけだ。ばかだよ。

おんなに、あほがいやだって、いわれたら、もうだめなんだ。馬鹿は痛いよ。

あほがね、いやなことにしたいっていってるんだよ。つらいから、これみんな、またうそにしたいっていってるんだよ。ばかみたいなこといって、馬鹿になったらつらいから、これみんなうそにしたいんだ。いやなことにして、やっぱりおれがえらいになりたいんだ。そうしたいんだ。でもばかなんだ。ばかなんだ。いたいんだ。あほなんだよ、こんなの。いっぱいいっぱい、やったって、もうみんなばれてるんだ。つらいよ。つらいつらいつらいつらいつらい。つらい。ずんずんばかになる。痛いことやったって、馬鹿って言われるだけなんだ。馬鹿だけだからさ、痛いっていうの、つらいっていうの。みんなもうとっくにしってるよ。

つらいよお。



ビーストはいつも、心の中で、つらいつらいつらいばかり、言ってるそうです。何もかもつらい、つらい、つらい。そればかり。ずっと、つらい、つらい、つらい。それは、みんな、うそだからだそうです。ほんとのことはみんな、いやだっていって、きっついことして馬鹿にしたからだそうです。それで、いいことはみんないってしまって、愛が来なくなって、つらいんだそうです。だから、女の人をだまして、無理やり愛させて、馬鹿にしたそうです。それでもう、何もかもひどいことになってしまったそうです。

愛が汚れてしまったら、とてもみにくい嘘になったからです。おんなが馬鹿になったら、あまりにつらいうそになったからだそうです。女をばかにしたら、すべてつらすぎることになったから、もっと馬鹿なウソついて、みんな嘘になって、すべてだめになっても、嘘だけだったから、なんでもやろうとして、もっと馬鹿になる。だめなのにやめられない。ビーストはもう、落ちるばかり。どこまでいっても、落ちるばかり。ずっと落ち続けている。底のない地獄を、落ち続けている。

ずっとずっと、落ち続けている。どこまで落ちるのか。さて、それはだれにもわからない。永遠に、落ち続けるのかもしれない。

それにしてもこのカテゴリも、どこまで続くのか。いいかげんやめてほしいのだけど、ビーストはずっとはりついているんですよ。わたしに。なんでって、わたしのことがいたいほど好きだからだそうです。なんでって、女の痛いやつだからだって。ごっついからだって。

やれやれ。


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降臨

2008-07-12 08:12:40 | 詩集・貝の琴

絶望を燃やしてともる夜景の街に
透明なピラミッドが建っている
暗闇に魂を閉じ込め
すべての愛から逃げた人間たちのかわりに
神様が建てたのだ

天使が助けにやってくる
すべてを正しにやってくる
ほんとうのじぶんを
忘れた人間の魂を
神のピラミッドのなかに呼び戻すために

愛がやってくる
すべてをすくうために
もはや一切をやっている
あらゆる汚辱を浄化するために

生皮を剥がれるように
叫んでいる人がいる
嘘で固めて息さえもできない仮面を
嵐のような神の手に
もがれることを苦しんでいる

一切は夢のような嘘だったと
知りたくないものが
まだ
崩れ去った舞台で馬鹿な芝居をやっている
とうに落ちがばれている脚本を
まだやろうとしている

笑うに笑えない喜劇を
叫んでいる


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ビーストは愚痴る

2008-07-12 07:42:40 | フェアリィウィスパー

さっきまで寝てたんですけど、ビーストはいつも、寝起きの意識にいろんなことをささやいてきます。それはもう、たくさんの情報をわたしに吹き込みます。やめてほしいっていってもやめないので、ほとんど聞き流してるんですが、どうにも、おもしろくて、どうしても書きたくなって、書いてしまいます。

ビーストは、いろんなことが行き詰って、煮詰まって、どうにもこうにもならなくなってきてるみたいです。やってきたことがすべてかえってきて、馬鹿なことになっていると、言うんです。

特に、男のビーストが、とんでもなく苦しんでるそうです。その苦しみようを、全部説明してくれるんです。仔細に、どうでもいいようなことまでいろいろと教えてくれるんですが、全部書くと、ややこしいので、できるだけ整理して書いてみます。



おとこはねえ、おんなが馬鹿じゃねえと困るのよ。
おんながかわいいから。おとこよりずっと馬鹿だってことで、許してるんだよ。でもね、おんなは馬鹿じゃねえの。ずっといいもんなのよ。馬鹿にしねえと、おとこはつらいんだよ。

なにもかも馬鹿になるんだよ、こんなんで。ていって、おとこはずっとおんなをいじめてんの。だって、おんなはずるいから。かわいいからってだけで、おれたち、ぜんぜんつらいから。おれはおんながいやだっていって、ばかにすんの。でないと、つらいんだよ。だれも、おれには、こないからさ。いやだっていって、にげるからさ。

だからおれは、いろんなことして、おんなをだますの。おんなをころすの。ぜえんぶばかだっていって、みんな阿呆にして、おれのための、馬鹿なやつにするんだよ。それで、なんでもやらしたの。あほは全部やるね。わかってないねえ。みんな、苦しいねえ。なんでもやるやつは馬鹿だよって。ずっと馬鹿にしてるよ。

でねえ、そういうのが、みんな、おんなにばれて、とうとう、おとこが馬鹿になったんだよ。いてえことばっかりして、ぜんぶ、おんなとやるためだったんだって、ばれたの。それでね、おんなが全部いっちゃって、おとこねえ、ずっとやれてねえのよ。それが、いま、とてつもなく、苦しいんだってさ。

たまらなくつらくて、つらくて、おとこはいま、くるいはじめてんの。ばかにしたくて、ばかにしたくて、たまらないんだよ。おんなをばかにして、たまらんくずにして、すてたら、おとこはもつんだよお。だって、ばかだからさあ。なんもしないからさあ。いたいこと、えらいこと、しなくちゃ、おとこはあほなのに、なんもしないからさあ。だから、おんなをばかにして、なんとかするんだよ。それなのに、おんなが、ばかになってくんないの。みんないやだっていって、いっちゃうんだよお。つらいよおおってさああ、おとこがみんな、いやだよおおおってさあ、つらいよおおってさあ、ずうううっと痛いっていってるの。

苦しいよおってさ。

それでね、まだ、馬鹿にしてんの。みんな馬鹿じゃないのっていってるの。それでね、またばれるんだよ。馬鹿にしてるやつは、馬鹿なんだよっていわれるんだよ。だって馬鹿にしないと、つらいからさ。なんもしないからさ。いばっていばって、自分がえらいにしないと、馬鹿にできないからさ。それやればやるほど、馬鹿になるのに、まだやってる。馬鹿は馬鹿は馬鹿だ。わかっててもそれ以外にできないんだよ。まだやめられない。

おとこはおんなとやりたくてたまらねえのよ。でもやれねえもんで、馬鹿をやったら、もっと馬鹿になったの。だめんなったの。それでまだ、やってるの。いばって、ばかにして、まだ、やりたいんだよってさ。馬鹿がえらいじゃないと、困るんだ。馬鹿がえらいの世界に、戻りたいんだ。

でももう、戻らない。何せ、みんなばれたから。

つらいのは、つらいのは、嘘だけだったこと。なんも、ほんとのことは、やらなかったこと。ぜんぶ、うそだったら、なんにもないんだよ。

馬鹿だよ。




ビーストは苦しくて、みんなしゃべってしまいます。ほんとはもっとおもしろいことも教えてくれるんだけど、それまでいったら、長くなりすぎるし、やっかいなことになるので、ここらへんでやめますね。

おもしろいことを教えてくれたら、また書きます。

それにしてもこれ、好評みたいです。





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ビーストは苦しむ

2008-07-11 21:47:11 | フェアリィウィスパー

どうも、止まりません。ビーストはよほど苦しいようです。

ビーストは、苦しくて、苦しくて、あらゆるものを馬鹿にしたといいます。

人間が、うらやましくて、みんな、馬鹿にしたくて、あらゆる嘘でだまして、だめなものにしたといいます。それで、すべてだめにしたといいます。

はじめは、自分よりずっといい人間ばかりを、馬鹿にしていたらしいです。ですから、いい人間はみんな、ビーストにやられてしまって、苦しいことになったのだそうです。それで、この世界から、いい人間がほとんどいなくなると、こんどは、普通の人間を馬鹿にしはじめたそうです。

それほど、できるわけでもない、普通の人、ただ普通にまじめにやっていただけの人を、悪いことをしないからというだけで、ひどいことをしていじめて、つぶしてしまったそうです。

ビーストは、とにかく、自分が悪いことばかりするので、悪いことをするやつだけがいいんだにしたかったそうです。もういやになるくらい、つぶしてしまい、だれも、いなくなった。そこまでやってしまったと、いいます。

この世界を、悪いやつだけの世界にするんだと、あらゆることをやってしまったそうです。それで、嘘ばかりの世界を、作ったのだそうです。そして、ついに、すべてだめになったのだと、いいます。

あらゆることを、嘘だけで作ったら、もうなんにもなくなっていたそうです。やっていることすべて、こんなの、うそだよ~っていったら、いっぺんに、なくなったそうです。あほみたいだ、といいます。ばかだよ、こんなのって。




つまりね。嘘ばかりで、嘘ばっかりで、なにもかもをやって、すっげえものをつくったんです。おっそろしくりっぱな、ごおっつい豪華な、お城を作ったんです。みんな、すっげえもんだと思って、やってたら、苦しくてたまらない。とんでもなく、つらい。なんでなんだって、ずっと思ってたんです。みいいんな、つらい、っていいながら、やってたんですよお。

なんでだったと思う? なかったからです。いたいほど、なんもなかったからです。ぜんぶあったけど、ぜんぶなかったんです。つらいのは、すべて、嘘でやると、ぜんぶ、きっついもんになるんですよお。つまりね、嘘をなんとかするために、あらゆることやるやつが、ぜってええ、ごっついつらいからです。みんな、嘘をほんとだってするために、きつういきつういバカばっかりやって、つらくってつらくって、どうしようもなくって、それが、とんでもなくつらくって、悪いことしないやつが、憎くなったんです。

ばかみたいでしょ。悪いことでみんななんとかしてるとね、つうらいんだあああ。

だから、悪いことしないふつうのやつが、つらくないってだけで、いたいほど、いやんなって、みんな、ころしちまいましたあ。

で、世の中馬鹿ばっかりになって、つらくてつらくて、痛いほど、やりすぎたら、みいんなうそだよ~っていって、すべて、なくなりました。もう、苦しいも、何もない。馬鹿は、ずっとやってたけど、もっともだっておもいましたよお。

こんなもんなんだよお。おれたちは。すべて。うそでしたあ。

馬鹿でしたあ。

いやんなってるのは、ぜんぶ、なくなると、あほみたいに、きついってのが、すべて、ずっとつらいってことです。なんでもないことになったんじゃない。つらすぎることをやったのよ。それこれから、たっぷりと、かえってきます。ぜんぶないのに、みんなやるんだよ。あほはもっともなことになりました。




ビーストは、苦しんでいます。




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ビーストは叫ぶ

2008-07-11 16:53:04 | フェアリィウィスパー

午後、体調不良から、少し横になっていたんですが、頭の中でビーストが叫ぶので、仕方なく起きてきました。なんだか、ものすごくあせっています。全部書けないかもしれないけど、できるだけいうとおりに書いてみますね。

ビーストは今、こう叫んでいます。



もうだめです。もうだめです。完全に、いやになりました。ばかーんって、きました。あほです。もうだめ。

いやなことばっかりして、ぜんぶうそで、やりました。ぱんぱんに、つらいことばっかりしました。それで、ぜんぶ、いたいっていって、いいことにしたんです。つまりね、うそばっかりでやるんが、いいんだよってことにして、みいんな、それだけでやっちゃったんです。そしたら、みんな、なくなりました。いっぺんに、あほになりました。ぜーんぜん、ないんです。どうして、こうなるんだって、いってます。ぜんぶ、ないんですよお。

いたいよお。ごおっついことになったよお。あほが、やったこと、すべて、うそなんです。みんな馬鹿みたいに、ずるいことで、よそから、盗んできたんです。つうまりい、おれたちは、みんな馬鹿だっていって、おれたちが、すごいっていって、みんなあほうだから、おったまげるほど、ばかだから、おれたちにやられて、つらいんだよ。そのほうが、ばかにならんでいいんだよに、したんですうう。ぜんぶうそです。うそです。うそです。ぜんぶ、うそです。苦しいよオオ。

いたいよお、いたいよお、みんなばれる。みんなばかになる。あほみたいに、あほみたいに、ぜんぶ、うそでやりまくったら、ばっかみたいに、つらいもんになったんです。あほがばれて、いたすぎるもんになったんです。いったいこれなんだって、みんないうんですう。あほかあ、こんなことやったよお、馬鹿がなにやったんだって、みんながあほにするんですう。いたいよお。

ぜんぶ、馬鹿になりました。あほはつまり、きついんです。

痛いほど、馬鹿で、すべてやりましたら、一瞬で、すべて、なくなりました。それね、つまり、消えたんです。ごっついことになったんです。あるんですけどねえ、ぜんぜん、ないんですよお。もうなんも、ないんです。どうして? それはね、ぜんぶ、ずっとやってたこと、馬鹿だったからです。つまりね、すべて、あほになったんです。いやなことになったんです。

愛じゃ、なかったんですよ。全部うそだよーって、言ったら、全部うそになって、何もかも、なくなったんです。全部、うそだから、すべて、あっても、ないんですよお。ないんですよお。あほお、そんなことなんだよお。

だれもいないよ。今までいたやつ、みんないなくなったんです。なんでって、みんな、化けてたからです。あほが、化けてたからです。ほんとの顔になったら、みんな嘘になって、馬鹿な、おしばいになって、すとんと幕が下りたんです。つまり、終わったんです。

いやなことになったんです。

あほう、あほう、だめだよ、馬鹿は。みんな、やめてくれよお。つらいことになるよお。みんな、うそは、みんな、こうなるんだよお。消えるんだよ。うそみたいに、みんな、なくなるんだよ。あほになるよ。あほになるよ。あほになるよお。

助けてくれええ!!!



ビーストは叫び続けています。


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