稲植えの作業が完遂するには、七日かかった。溝を掘るよりも長くかかったのは、みなこんなことをするのは初めてだったからだ。みな、少し戸惑いながら、一生懸命に、稲を植えていった。植えてもまた倒れる稲はたくさんあった。それを何度もやり直さねばならなかった。
それでも何とかやり終えたとき、沼は見たこともない風景になった。新しい浅い沼に、まだ丈の低い若苗が、一定の間隔で並んでいる。こんな奇妙な、そしてきれいな風景は見たこともない。皆の心の中を、静かな感動が流れていた。こんなことを、やったのか。
「この新しい沼に、名前をつけようぜ」
アシメックのそばで、ダヴィルが感動のままに言った。それはいいな、とアシメックが言った。そして、オロソ沼に続く新しい浅い沼に名前がつけられた。
タモロ沼という。文字通り、浅い沼という意味だ。