リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

爪のお手入れ

2006年02月24日 10時22分56秒 | 音楽系
リュート奏者は爪の手入れが欠かせません。いえ、別にギタリストみたいに爪を使って弾くわけじゃないんですけどね。

私は大半のリュート奏者がそうであるように、いわゆる指頭奏法で弾いています。じゃ爪は適当に切っておけばいいじゃん、なんておっしゃるかもしれませんが、特に私みたいに爪が厚い人だと、適当に切っておいたら、それが弦にあたるんですよね。

スイスに留学する前はそんなに爪のことには関心がなく、適当に切っておく程度でした。何回かホピーのレッスンを受けているうちに、タッチがきちんとできるようになってもなかなかいい音が出ずしばらく悩みました。ホピーも指先にクリームを塗ったらとかいろいろアドヴァイスをしてくれるのでやってはみたんですが、本質的に解決された感じがしません。

あるとき、ふとひょっとして爪が関係しているんじゃないかと思い、思いっきり深爪して、さらに角を丸くきれいに磨いてみました。すると何と今までの悩みが嘘みたいにきれいな音が!結局かすかではあるけど、弦をはじくどっかの段階で爪がかすかにあたっていたんですね。

人によるかも知れませんが、リュート奏者の爪の手入れは、ギタリストのそれより重要みたい。あ、もちろん指先のお手入れはもっと大事。水仕事なんてもっての他。お皿を洗うときは必ずゴム手袋ね。