リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

結局・・・

2006年10月10日 19時22分49秒 | 音楽系
北朝鮮が核実験をした昨日、名古屋でバッハのカンタータのリハーサルをしていました。リハーサルが結構長引いたので、家に帰ってからそのニュースを見てびっくりでした。って、これから核実験のことを書くわけではありませんが。(笑)

カンタータコンサートはどうもコーラスの完成度がこれからのようです。プロアマ混在でして、木管や通奏低音グループはしっかりしているのですが、コーラスのこれからのがんばりが期待されますね。指揮者のアグアヨ先生は次回のリハーサルではコーラスだけ少し前から練習するそうです。ちょっとあせって来たのかも。ま、ベートーベンの第九よりは多分ずっと難しいでしょうから、大変は大変だろうとは思いますね。

私ははじめはアリアを数曲頼まれていただけですが、きれいな曲がいっぱいあるので、ついついやりたくなり結局はほとんどすべてのアリアを伴奏することに。99番のロ短調のアリアなんか、当初はパスでよかったんですが(それにロ短調はリュートでは弾きにくいし)ちょっと試しに数字をつけてみるかってやっているうちに、そのあまりの美しさにはまってしまいました。結局数字は全部つけてしまい、これも伴奏することにしました。だって、こんな美しい曲の通奏低音ができるなんてそれだけで幸せって感じ?

この仕事のための練習で、今までに費やした時間の7割くらいは数字をつけたり(数字のついてないのが結構あったので)譜めくりをしなくていいように切り張りしたりした時間に費やしています。要するに、時間の割にはあまり弾いてないわけです。最初から数字が全部つけてあって、きちんと見やすいパート譜(アリアはスコアが望ましい)で、譜めくり不要のものをいただけると相当時間が節約できたんですけどね。ま、切り張り術も相当上達したし、数字をつける勉強にもなったし、何より曲がすばらしいのでそれでいいとしましょう。