リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

マシュー・ホームズ・リュート・ブック

2010年11月28日 12時43分46秒 | 音楽系
イギリスのリュート協会から案内のメイルが来ていまして、ファクシミリエディションの宣伝がありました。今注文したらクリスマスまでに間に合うみたいな・・・

目玉は、ケンブリッジ大学図書館所蔵のマシュー・ホームズ・リュートブック(Dd.2.11)です。これはイギリスのエリザベス時代のリュートソロ作品(16世紀終わりから17世紀初め頃)を集めた200ページにも及ぶ大写本(手稿本)です。

http://www.lutesociety.org/pages/catalogue#i

実は、若い頃、(確か1972年頃?)この写本のマイクロフィルムを大英博物館から買ったことがあります。まだイギリスのポンドが800円くらいした頃です。今までに2回ハードコピーを作っています。この写本は若干上部にシミがあるんですが、マイクロフィルムが白黒のため、シミが結構黒々していて見にくいところがあります。

イギリスリュート協会のファクシミリエディションはカラーなのでこの問題は少なくなります。ホームページの見本を見たら全く問題はありませんでした。ということで、即買いです。ついでに、ロバート・スペンサー氏が所蔵している写本からというLaufensteinerのバロック・リュート用のソロ曲も注文。2つで送料込みで1万ちょっとでした。ポンド安のお陰で驚くほど安いです。カラーでもちろん製本もしてあって(本だからあたりまえですが、マイクロからハードコピーを作るときは製本もしなければならないのです)さらに解説もついているといいますから、この値段では感動的ですらあります。

ま、こういうのに興味を示す方はリュートを弾いている方でもまれでしょうが、一次資料ですので、ぜひ一家に一冊そろえていただくといいと思います。