リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

著作権使用料支払いとその対処法?

2019年07月10日 00時39分12秒 | 音楽系
私はJASRACの会員にはなっていませんので、自分が録音したCDとか作曲した音楽はJASRACの管理外です。コンサートが終わって結構たってから、「先日のコンサートで著作権使用料支払いが必要な曲があるようなので払って下さい」式の電話がときどきあります。私はとっくに著作権が切れたというかそもそも著作権という概念のなかった時代の曲ばかり演奏していますので、いつも「そんなのありません」というのですが、時にはしつこく食い下がる職員の方もいらっしゃって、「じゃぁ、支払う必要がないということを報告してください」とおっしゃる方もいました。あれ?ナンか変。職員の指導をちゃんとやって下さい。頼みます。

音楽著作権使用料を音楽教室側が払うべきかどうかの訴訟で、潜入調査をしたJASRAC職員の証言があったらしいです。でもこれって法律的にはもうすでに外堀は全て埋められ、音楽教室側に勝ち目はないという法律の専門家は言っているようです。カラオケ店、ダンス教室、フィットネスジム、喫茶店などで流す楽曲に対してはもうすでに包括的に営業側が使用料をJASRACに支払っています。これらも訴訟があったようですが、JASRAC側が全て勝っているらしいです。ひとつくら負けたのはないのか、なんて思うんですけど。そこへ本丸?の音楽教室です。ここで使う楽曲に対して使用料を払うというのは、心情的には違和感がありますが、法律的には筋が通っているらしいです。まぁそういう時代なんですねぇ。

そこでひとつ考えがあります。いろんなお店などのBGMも使用料を支払っている筈ですが、いっそBGMを全て止めたらどうでしょう。今の世の、どこの店に行ってもBGMだらけ、私なんかついつい聞き込んでしまうタチですので、ほんとに耳障りです。世の中にカセットテープが普及するまではそういうことはありませんでしたので、本当にどこのお店も静かでした。今はBGMのないお店はまずありません。そこで落ち着いた世の中を取り戻すために、全ての店からBGMを追放しましょう!そういしたらいいことばかりです。

まずBGMからJASRACに一銭も入らなくなり、結構あざといことをやっているJASRACに一矢をむくいることができるかも。(そんな程度では屁のつっぱりにもならないかもしれませんが)

でもそうすれば世の中静かになりますよ。ノイキャンイヤホンをつけないとお店で仕事ができないなんてことはなくなります。スーパー銭湯でもゆっくりヴァイスの曲なんかを頭の中で音を出しながらお湯につかることができます。

でもBGMが必要なところもあるでしょう。そこで登場するのが生演奏です。かつては名古屋市内のレストランにも生演奏を聴かせるお店が結構ありました。私も若い頃、某百貨店の10階レストランでギターを弾いていたことがありましたが、今はほぼ全滅に近いです。そういった再び仕事ができるようになるのは、音楽家にとって福音ではないでしょうか。

どうですか。経費節約、環境浄化、文化向上、いいことずくめではないでしょうか。音楽の垂れ流しで音楽をぞんざいに扱う世の中があり、そういう使い方をされている音楽が増えれば増えるほど収入が増える仕組みになんて、あまり文化的とは言えような気がします。私的にはせめてマクドとココイチのBGMは止めてほしいです。(笑)