答えは10本です。ヘッドを見ると裏からペグが通されていて端が表にでています。これを数えると10個ありますので、弦は10本張られていることになります。ヘッドの下方にはペグのつまみの部分が少し見えています。ヘッドの白く塗られた部分が6つありますがこれを数えてはいけません。これは装飾的な塗装なんでしょうか。あまりこういうのは見たことがないのでよくわかりませんが。
ボディのあたりの弦を数えても、この絵の場合なんか弦がはっきりと描かれていませんので、よくわかりません。ここを数えて4コースだという人もいるかも知れません。
日経新聞、文化欄のコラム、「絵画に宿る古楽器の調べ」シリーズは毎日楽しみに読んでいます。レベック、ヴァイオリン、ガンバ、リュートと来ていますので10月9日第6回目はギターかな?と思っていたら大当たりでした。フェルメールの「ギターを弾く女」です。
コラムの執筆は音楽学の泰斗、金澤正剛氏。氏とは面識はありませんが、氏がハーバード大学で研究されていた頃に出版した「アントニー・ホルボン全集1」(1967)を1970年代始め頃に買いました。3290円でこのテの学術的な書籍としてはとても安価に設定されていました。多分大学から補助が出ていたのだと思います。ドルの価格でも9.95ドルでした。この頃は円がまだ固定相場か、変動相場になったばかりの頃ですので、日本の販売価格3290円はかなり良心的だったと思います。
背表紙は本当は表紙と同じ色でしたが、本棚に入れておくうちに退色してまいました。
この白い(少し歪な)点というか、模様についてですが、私にはこの白い模様のほうに興味を持ちました。
バロックリュートの弦の調整をしていて、時たまですが、自分のやろうとしている弦と違うコースの弦のペグを回していたなんてあるのですよね。どうも音が変だなあと、ハッとして気づくことがあります。
この絵にある白い点は、所有者がなにかしら、間違わないように、一目みてどの音の弦を調整かが視覚的にわかる目印なのでないかなあと推察した次第です。
装飾で実際に入れられたものなら、どうもちょっと雑な形状だなと思うのです。
私個人的には、クラシックギターのフレット位置の確認でわかりやすいように、ネック端部に丸い印の大き目な物を貼ったりするようにとか、調整すべき弦のペグ位置をすぐに見て判断できるような、確認するための自分流の印を後で、弾き手が付けたのでないかなと思うのです。
どんなもんでしょうか?(笑)