二人で紡いだ物語 (中公文庫) | |
米沢富美子 | |
中央公論新社 |
読み終わりました。
強烈な本でした。米沢富美子さんの文章は以前にも読んでいて、予備知識はあったんですが、それでも圧倒されました。子育てにてんやわんやで毎日の生活がやっと、というときにご主人に言われた「君が勉強している姿を最近見なくなった。怠けているのじゃないか。」は以前読んだ文章にもあって、すごいご主人だなあと思ったんですが、本書を読むとその言葉にやはり一度は切れかかった=そんなこと言うなら手伝ってよ、という思いがあったのだということがわかって、それを飲み込んだ米沢さんはものすごい人だと思いました。しかし、家庭に争いを持ち込みたくないと思って家事一切を自分で引き受けていたが、それが正しかったとは思わないということをあとで書いておられて、それもまた納得でした。このあたり、家事育児仕事にがっちり四つに取り組んでる人なら、きっととても共感できると思います。
でもなあ。共感はできるけど、マネはとうていできない。
わたしも子どもが3歳6歳から母子生活ですでに12年ですが、能力不足を痛感します。
もっとやりたいなあと思い続けた年月でしたが、でもあれ以上できませんでした、わたしには。
でも今日から、これから、もっと意識を高くもってやっていきたいと思います。
渡辺和子さんも「今日という日は残りの人生のなかで一番若い日なのよ」って言ってます。
今日やり始めればいいのです、なにごとも。
しかしこの週末もわたしは子どもの用事で多忙を極め、自分のことは何にもできませんでした。どこから手をつけるかな、と考えています。どんな課題にも楽しく向き合いたいもんです。
この本、学生の皆さんが読んだらびっくりするかもね。
っていうか、想像もできないだろうなあ。
今子育て中の若い女性研究者、にぜひぜひ読んでもらいたいですね。