寄り道 まわり道 遠くへ行く道

新しいことを見つけるって楽しい!

公開講座も無事終了

2010年07月30日 | 仕事・研究
今日は午後から口蹄疫の公開講座でしたが、なんとか無事終了してほっとしています。ウイルス学的な話を一般の方にも分かるように、、ということでお話しましたが、実際面の話では、フロアからの質疑で私も大変勉強になりました。ありがとうございました。いろんな分野の方々が集まって、情報交換するのは大変意義があると思います。口蹄疫に関しては間違った情報が錯綜している部分もあり、とにかく「正しく」理解するということが重要だと改めて思いました。私自身、宮城県内の農家の方々とお話しした際にお聞きした話や、獣医師仲間で聞いた話が必ずしも正しくないということを再認識したこともあり、情報には慎重にあたっていかなければという思いを強くしました。また、誤解やうわさを生む原因として、説明が十分でないということもあると思います。国の対応としてはそういったあたりも今後の課題でしょうね。

あと思ったことは(これはあくまで私見ですが)、「法律で定められており、マニュアルに従って間違いなく実施されていることも確認されているから心配ない」とか「検査は十分行なっているので、心配ない」という考え方は、実はちょっと危ないのではないかということです。BSEの場合でも、アメリカから輸入する際に危険部位は除くということが決められているので問題ないということになっているんですが、過去には検査で危険部位の混入がみつかって輸入停止になったりということがありましたね。人間のすることには、ミスはつきものです。狂犬病の予防接種だって法律では義務化されてますが、打たないオーナーさんがいますよね。日本は治安が良くて法令がよく守られてる国だと思いますが、それでも違反はゼロにはなりえないでしょう。マニュアルがいくら正しくても、こぼれてくるものがどこかにある可能性はないとは言えないでしょう。いろんな対策をしてもウイルスはどこからか運ばれてくる可能性があります。私は口蹄疫に限らず、感染症を水際で100%シャットアウトするというのは無理ではないかと思います。幸い海があって島国ですから物理的な壁になってくれますが、完全ではありません。絶対にどこかに入り込んでくる、いずれはまたどこかから出てくる、という前提のもとに封じ込めを考えるべきでしょうね。その際、リスクがあるものを全部排除というような極論ではなくて、リスクを最小限に抑えつつ、でもリスクがゼロではないことをきちんと認識して次の手を打っておくということが必要かと思います。

さて公開講座が無事終わりましたから、次は日曜日のオープンキャンパス!
今から準備の買い物に行ってきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

親子講座は無事終了

2010年07月29日 | 大学でのひとこま
月曜日と水曜日、夏休みの親子講座でした。
水曜日の朝、子牛が生まれて、生まれたての赤ちゃんを見ていただくことができました。講座の内容は

*牛のお話
*搾乳
*聴診
*バター作り
*しぼった牛乳を飲んだり、作ったバターでジャガイモを食べたり
*アニマルおりがみ

で、午後は植物系の先生がジャガイモのお話やらブルーベリー摘みを担当。
けっこう盛りだくさんですよね。
みなさん満足してお帰りになったと思います。

私がいつも子どもさんたちに話すのは、牛にはいろんな種類があるんだよ、ホルスタインだけじゃないからねってこと、牛は毎日どれだけ牛乳を生産してるのか、どんなものを食べてるのか、牛の病気ってどんなのがあるのか、牛は暑さに弱いんだよ、みたいな話です。

来年はぜひみなさんも。

昨日生まれた子牛


親子講座の様子
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バングラディシュからのメール

2010年07月28日 | 仕事・研究
(カテゴリー:仕事・研究という話でもないんですが、ちょっと関係するところもあるので、一応)

私がアメリカの農務省で働いていたころ、隣のラボにいたマットさんは、アパートも一緒で、奥様にうちの子供の面倒を見てもらっていたこともあり、大変お世話になった方です。隣のラボはDrリリホイという韓国人のバリバリ女性キャリアが運営されていて、鳥が専門のラボでした。マットさんはリリホイラボの前はカナダにいたりスイスにいたり、とにかくインターナショナルな人で、農務省の後はケニアに行かれ、その後は一度帰国してOIE(国際獣疫局)の東京事務所にお勤めでした。つい先日FAOに移られ、そして今はバングラディシュに赴任されて、鳥インフルエンザの封じ込めのためにまい進されています。

(ああ前置きが長くなった。でもこれでも経歴を全部書いたわけじゃありませんからね)

さて、マットさんからのメールは、バングラディシュ便りでしたが、体調を崩されて、パリまで受診に行ったということが書かれていました。行ってみたらたいして問題はなく、無事にまたバングラディシュに戻られたようです。医者にかかるのにヨーロッパまで行くという、それだけ聞いてもすごいですが、パリでは古い知人に会えて大変楽しかったとかで、写真もいろいろ楽しく、私もほっとしました。

マットさんの記事はサイエンスにも載っています。
SCIENCE VOL 328,553, 30APRIL 2010

マットさんはじめ、わたしがアメリカで出会った日本人の中には、国際機関で働いている方が何人もいます。しかしその一人一人が、大変な困難を乗り越えてそこにいるのは間違いありません。マットさんの今度のバングラディシュも治安の危険からほかに行く人がないというのを「だからこそ自分が行く」といって行かれたのですが、これまでだってさまざまな困難やご苦労がありました(私が知っているのはほんの一部ですが)。そのタフさはやはりただものではありません。しかしものすごく楽観的にほがらかに楽しんで苦労されているのもほんとです。自由な心で何物にも縛られず、自分の信念に従って生きていて、エネルギーにあふれているのですよ。

わたしはここのところ大変忙しくて日々きりきりしていたのですが、昨日のマットさんのメールを見て、はた、と気が付きました。これはいけないと。

それから、昨日は偶然、本棚にあるカナダのプリンスエドワード島の写真集を手に取って眺めていたら(15年位前に一度訪ねたことがある島です)、急にいろんなことを思い出しました。アメリカで見た紅葉、ハロウィンの用意、クリスマスにはもみの木を買って、春はしんと静まり返った桜並木を歩いて、休みのたびに旅に出て。でも実験もねえ、今の100倍くらいやってたような。そんなことをいっぺんに思い出して、言われてるような気がしました。

「いちばん大切にしなきゃいけないものはなんですか」
「今やってることはほんとに大事なことですか」

私は日本が大好きです。
だから戻ってきたんだけれど、やっぱり埋没しちゃいけません。
ほんとに大事にすることはなんなのか、それを忘れないようにしたいです。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気持ちだけ代休

2010年07月27日 | 仕事・研究
この間「業務としての休日出勤」をしたので、代休を取るように、というお達しがありました。毎回言われるんですが、これがなかなか取れる日がない。期限があることですし、事務部の方の作業を遅らせては気の毒と、今日27日に代休の届を出しました。絶対休めないと思いつつ、でも休む方向で予定を極力入れないでおけばあわよくば、、ともくろんでいましたが、まずゼミが入ってしまいました。でもうまくすれば午後早く帰れる可能性もあるかも♪などと考えながら出勤したら、ゼミを担当している4年生が来て、「準備が間に合わなかったので、延期させてください」というではありませんか。

私の予定は周囲に極力合わせてきちきちと組んでいるのに、平気でキャンセルをされることが多々あります。これまで何度やられたかわかりません。学生ならともかく、オトナでも平気でどたきゃんする人、あるいは「必ず行きます」と約束しておいてno showな人がいるんですよ!そんなことなら最初から自分の予定を主張すればよかった、と何度思ったかわかりませんが、出張などでいないならともかく、休みを主張するのはどうもムズカシイ。

で、まあ時間ができましたが、せっかく出勤してきたんですし、細胞やったりねずみやったりその他いろいろ用事を片付けてる最中です。でも一応今日はわたし、休み扱いですからね、気分は代休ってことで、ちょっとだらだらと。それだけでもなんとなくちょっと気が楽というか。

さて、明日の親子講座の資料に修正が入っちゃったので、それをこれから作りなおして、そしてまだ4時半になってなかったら、医者に行ってこようと思っています。持病があるので定期的に行かなきゃならない医者が3軒くらいあって、その時間の捻出だけでも頭が痛いんですが、行かなきゃ体維持できませんしね。

代休の正しい使い方、ではないけど、ま、いつもよりは早く帰れそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世の中の子どもたちは夏休みなのですが、、、

2010年07月25日 | 仕事・研究
昨日お知らせに書きませんでしたが、今週は月曜日、水曜日にもう一つ公開講座がありまして、それは附属農場で行う子どもさん向けの「親子講座」です。私の担当は牛のお話と聴診。今年も応募者多数で抽選だったそうですので、昨日のお知らせには書きませんでした。

こうやって考えてみると、今週はかなり忙しいです。
明日の資料などはみな用意してあって準備万端ではありますが、他に作らねばならない資料が山のようにあって、今日もまた仕事してました。わたしには夏休みは毎年ありませんけど、せめて土日のどっちかくらい休めるような算段にしたいものです。

今のこの忙しさのピークが過ぎたら、一度ふりかえって仕事の進め方や中身を検証したいなあと思います。ただ、子どもの理科教室や子どもの農場体験といったイベントは私も大好きなので、絶対断りませんから、まあ、自業自得ですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お知らせ<公開講座とオープンキャンパス>

2010年07月24日 | 大学でのひとこま
8月1日にオープンキャンパスがあります。
わたしはキャンパスツアーを担当しますので、いらした方はぜひお声掛けください。

7月30日には公開講座で口蹄疫のお話をいたします。
ご近所の方はぜひおいでください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちょっと寝不足

2010年07月23日 | その他もろもろ
昨日は遅かったので今日はいつもよりは遅く起きようと思っていたのに、夜中(早朝)に何度も起きてしまい、とっても寝不足です。子どもたちが「早寝早起き」をめざして生活パターンを整え中なのですが、目標が高すぎる。朝2時半くらいからあっちこっちの目覚ましが鳴り始め、本人たちは気がつかず、私が起きて行って止め、、、というのをずうっと繰り返すことになるんです。

今日は本当に参りました。普段だと私も早朝起きるのでまあいいんですが、昨日寝たのが零時くらいなのに、2時半に起こされちゃあ。

睡眠時間は6時間は確保しなさい、と言ってあるんですが、どーしても起きる時間を先に決めてしまうので(かとって起きれやしないんですが)、とにかく無駄に音が鳴ってるわけです。私はいったいいつからこういう細切れ睡眠が平気になったんだろう、と考えてみると、やはり子どもが生まれてからですね。それまでは寝てる途中で起こされたりすると翌日ずっとねむかったりしましたが、もはやそういうのは超越しました。

ですからたいして寝てなかったとしても、翌日うとうとしたりはありません。
でも疲労感はありますねえ。

今日も仙台は素晴らしい夏の一日です。
このまましばらくいってほしいものです。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いいこともあり、悪いこともあり?

2010年07月21日 | その他もろもろ
わたしは日々激動の中を生きている気がしているんですが、「今日も何事もなかったなあ」などということが日常まずありえません。アクティブに動くとアクティブに返ってくる(いい意味でも悪い意味でも)ので、気持ちの浮き沈みも激しいです。うわーっとうれしいことがあったか思うと、怒り心頭に達する事件が起こったり、ものすごく深い達成感を味わったかと思うとどーんと落ち込むような状況に投げ込まれたり、という調子です。

まあ少なくとも退屈はしないですが、最近ちょっと振れ幅が大きいというか、悪い時がかなり重いですね。人生はいいことと同じだけ悪いこともあるなんていうことをいう人がいますが、実は私はこっそり、いいことの方がずっと多いわよと思っていたんですね。いえ、実は今も思ってますが、どーも最近ちょっとそう簡単でもない、、、という気がしてきました。

そんなの世間様では当たり前なんでしょうけども。
ただ、悪いことを「失敗」と考えるならば、失敗には学ぶべきところがたくさんあるはずで、自分にそれだけ修正点があるということですから、やっぱりこの「振れ幅が大きくて落ちる時の落ち方がかなり重い」という現状は、イコール「修正すべき点を今修正せよ」ということなのかもしれないと考えています。

研究・教育・社会貢献・運営管理といった大学教員として果たすべき責任をトータルに考えた自己マネジメント、でしょうか。それにプラス家庭も加わります。この責任も重いですからね。そういったものを場当たり的にこなしていくのじゃなく、より深く考えより意味のある成果として残していくことのできるようにしたいものだと思います。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳥と花と

2010年07月19日 | 日々の暮らしを楽しく
プランターのひとつがからのまま、しばらく放置していました。苗を買ってこようと思いながら暇がなく。で、そのプランター、最近中央がまあるくくぼんでいて、周囲に土がまきちらされている。これは鳥が砂浴びをしているな、と思っていましたが、先週金曜日にやっと苗を植えこみました。

今日リビングにいると、外の物干しに一羽の鳥が止まりました。
かなりしばらーく思案してとまっていましたが、結局そのまま飛び去りました。

ははーん、あの子だな。砂浴びをしていたのは!

いえ、ほんとかどうかわかりませんが、そういうことを考えるのはおもしろいです。実際、ほんとにそうだったかもしれませんしね。うちのベランダはよく鳥が来ていますが、だいたいあちこち歩き回ったりついばんだり、じっとはしていないんです。今日のはただぼんやりとまって花をながめてましたからねえ。

さて今日も仙台は暑く、わたしのミニペチュニアは水をやってるのになんだかしんなり。それで葉に直接スプレーで水をかけてみました。そしたらすごく元気に!よかった、よかった。あっ当たり前ですか?そんなの。でも花が雨に弱いっていうから、スプレーをちょっと躊躇していたんだけど、、、。植木が元気だととにかくうれしいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アメリカとのやり取り

2010年07月18日 | 仕事・研究
私のボス(正確には元ボス)Terezは大変尊敬できる研究者、かつすばらしい人格者で、わたしが帰国した後もいろんな意味でサポートしてくれています。日本でグラントに応募するというと、「こういうことも盛り込んだらどうかしら」と山のように文献pdfを送ってきたり、今も毎年招聘してくれて私が向こうで短期間集中して実験できるように取り計らってくれます。Terezのおうちの屋根裏部屋は私の専用といってもいいくらいで、食事も全部面倒見てくれて、わたしが出費しないで済むようにしてくれます。海外に研究赴任する人は多いですが、多くは帰国されたらやはり関係が希薄になっていくのではないか、と思います。実際、わたしのアメリカの元ボスでも2番目のボスは今は別の大学に移り、私がはたらいていたラボにはもう誰も関係者がいないので、ほとんど音信不通状態。一緒に働いていた中国人ポスドクが仲良しだったので、その人とはいまだに会いますが、その彼女もラボを移ってしまったので、元ボスとはもう全然会っていません。

で、Terezはほんとにいい人でという話に戻りますが、昨年渡米した時、来年は私にとある研究費を使わせてくれる、という提案がありました。大変ありがたい話で、ぜひお願いしますと返事していましたが、まあこういう「うまい話」がそのまま進むことはまれで、いくらTerezがいい人でも、口先だけであったり、そんな話は忘れてしまったということもままあるのです。まあ彼女もアメリカ人ですから、そこんとこはあんまりあてにしちゃ気の毒というもの。ところが、なんと覚えていてくれたらしく、先日その手続きについてメールがありました。

わたしはいろんな用事があって普段から彼女にメールをしますが、返事がくるときもあればこないときもあり、まったく返事がないのでラボの別のメンバーに「彼女に返事してって言ってくれない?」とメールしてやっと返事が来たり、そうかと思えば「そんなメール、一切もらってないはずよ。わたしは見てないわ!」と切れられたり、ってこともしょっちゅうです。

くりかえしますが、彼女がとてもいい人であることは間違いなく、ただそれでもこういう↑対応はそれとは関係なく、アメリカらしいといえばアメリカらしいことなんですね(日本だと、ホントにメールが不達であっても、私が見落としたかもしれません、大変申し訳ありませんが再送してくださいませんか?などというでしょう?)。で、今回も「わたしは明日からしばらくvacationなの。これこれという書類を作って秘書に送っておいてね」と突然メールがきて、「とにかく大至急よ。すぐやってちょうだい。」と一方的で、私がその前に実験のことで出したメールやわたしの今回の渡米のためのpaper workのための書類についてはまったく無視。

で、こっちもものすごく忙しかったのですが、続けて「いそげ」とメールが来たので急いで出したら、今度はまったく音沙汰なし。あれでよかったのか、受け取ったのか、まったくわからない。で、こういう対応もいつものことで、アメリカと(ってくくっちゃいけないでしょうが)一緒に仕事するってホント大変だわあと大変恵まれている私でさえそういう気に毎回なるのですよねえ。

何度も確認。
自分の主張は遠慮しない。
主張が通らない場合も気にしない。
相手のミスを正面から指摘すると*絶対に*言い逃れされるので、言い逃れられないように言い方を工夫する。

みたいなことは絶対に絶対に必要です。繰り返しますが、いくら相手がいい人であっても、です。さて、どーなったのかまだわからない私の書類、あれでOKなのか、それともやっぱり届いてさえないのか、まだまだ謎であります。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする