院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ケイタイをかけながら運転

2008-06-11 10:59:37 | Weblog
 ケイタイをかけながら自動車を運転するのは危険ということで、さいきん禁止になった。

 もともと運転が下手な私は、危険というより、そもそも車の運転中にケイタイをかけることが技術的にできない。

 運転中にケイタイをかけている人は、たぶんオートマチック車に乗っているのだろう。ノーマル車では、ギアチェンジをしなければならないので、さすがに片手運転は無理である。

 私がオートマチック車に乗っているのは、ギアチェンジや足のクラッチ操作ができないからである。まして、ケイタイなぞかけられるはずがない。

 ケイタイをかけながら車を運転している人を、私はすごいと思う。まるで、両手両足を別々に動かすドラマーのようである。

 でも、世の中にはもっとすごい人がいる。これは、高校生に多いのだが、自転車をこぎながらメールを打っている。あるいは、本を読んでいる。

 とてもマネできない。

国民皆保険制度が崩壊する

2008-06-11 09:29:00 | Weblog
 医療費削減が限界に来ている。もう2年ほど前から「医療崩壊」が始まっている。世界に冠たる国民皆保険制度が危機に瀕している。

 では、どうすればよいか?財源をどこに求めたらよいのか?案はいくつかある。

(1)消費税を上げる。
(2)無駄な公共事業や軍事費を削減する。
(3)所得税の累進課税を急峻にして、金持ちから税金を取る。
(4)タバコ税、酒税を上げる。
(5)健康保険料を上げる。

 (1)案は、まず年金、介護、老人医療、少子化対策にふりむけられるので、医療に回ってくるのは僅かである。消費税を10%くらい上げるのなら別だが、数%の値上げでは無理である。

 (2)案は、小泉政権時代に十分行われてしまった。軍事費はGDPの1%である。もともと少ないものを、さらに削っても意味がない。

 (3)案は、わが国には金持ちが極めて少ない(アメリカやアラブの富豪を見よ)。だから、これも効果がない。

 (4)案は、タバコ、酒を値上げすると、需要が減るから、税収は相殺される。

 残るのは(5)案しかない。だが、国民がそれを嫌がる。でも、健康保険料を値上げしなければ、国民皆保険制度が守れないのである。それでも、国民が嫌だと言えば、国民皆保険制度にもとづく医療は崩壊するしかない。

 つまり、金持ちと貧乏人が同じ医療を受けられなくなるということだ。アメリカのように・・・。

電子カルテに反対する

2008-06-11 09:08:03 | Weblog
 最近ここで反対意見ばかり述べている気がする。今回も反対意見で恐縮である。

 電子カルテの導入が進んでいる。電子カルテとは、カルテ記載、検査データ、レントゲン写真などを、コンピュータで一括管理する手法である。(レントゲン写真は画面に呼び出せるし、検査データの経時的変化も一発でグラフ化することができる)。

 しかし、私はカルテ記載をワープロでやることに反対である。医者がコンピュータ画面ばかり見るようになるからである。

 日本語入力は変換が必要だから、どんなにブラインドタッチが上手くても英語のように早くはできない。電子カルテの記載に膨大な時間を要する。ただでさえ忙しい医者がコンピュータ入力に時間を取られると、診察という医者にとって根本的な手技の時間が少なくなる。

 これでは本末転倒である。医者がキーボードを打つのではなく、医療秘書が打つのならまだ考えようもある。でも、医者一人にキーボードが堪能な医療秘書を付けるのは、わが国の医療経済では無理である。

 とくに、心療内科や精神科では、患者さんの表情とか陳述が重要な診断根拠となるのであり、検査データとかレントゲン写真は必要ない。

 だから、カルテは手書きでよい。医療秘書も要らない。そのような科では、電子カルテは無用の長物であるどころか、有害である。