院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

海水浴

2008-06-28 08:28:19 | Weblog
 子供のころ、年に一度の海水浴が楽しみだった。エアコンがなかったから、水に漬かるのは最高の避暑だった。

 家族だけで海水浴に行く経済的なゆとりはなかった。だから、町内で貸し切りバスを一台したてて江ノ島まで行ったのである。むろん日帰りである。まさしく「三丁目の夕日」の世界である。

 海水浴の日には、町内の子供たちが興奮していた。2軒隣りのケンちゃんもトシちゃんも、バスが出発する3時間も前から起きだして、道路で騒いでいた。

 若者はビールを飲み、子供はジュースが飲み放題。バス内ではマイクが回され、カラオケがない時代、老いも若きもアカペラで歌った。

 海の家では、砂まじりのような冷たくないサイダーを飲んだ。ビーチパラソルが花盛りだった。でも、ビーチパラソルを持っているのは、我々「町内派」よりも上の階層だった。

 疲れ果てて日帰りの海水浴は終わった。急に紫外線に当たったので火傷をした。翌日には水泡ができて痛かった。要するに二度の火傷である。

 紫外線は体に悪いことは今では分かっている。しかし、当時は日焼けは健康的と見なされていた。

 紫外線の害が分かったのに、いまだに海水浴はすたれない。海水浴には害になっても我々を魅了する何かがあるのだろう。