どうもブログの、この□を利用して書くのと、
Wordに落とし込むのとでは感覚が違ってやりづらいです。
読みづらくてお目汚しです。すみません。
:『ヤサシイワタシ』ひぐちアサ 講談社 2001年
アフタヌーンで連載していたひぐちアサの『ヤサシイワタシ』は、
同じくアフタヌーンで連載中の『おおきく振りかぶって』にも
はっきり見られる観察眼を確認させられる作品だ。
大学生という、ふつうの人なら人生最後となる学生生活を舞台に、
おとな同士の関係の中で、背伸びするこどもをするどく描いている。
写真サークルに所属する大学二年生の芹生(せりお)と、
その一つ上の先輩廣須弥重(ひろす・やえ。以下弥重)。
実力が伴わない上人の話を利かず、行動力ばかりあるため
周りを引っ掻き回すトラブルメーカー弥重は、一見バイタリティが
あるけれども内実は、どうあがいてよいかすら分からないほど
追い詰められていて、それ故に結果を焦って失敗する。
あんまり詳しくは語れないけれども、この作者が、
弥重と同じか、あるいは同じような人間と触れた上で、
彼女の一番の急所がどこにあるのかを見抜いている目は
拍手すべきだろう。
その急所とは、先にも述べたが、
「背伸びするこども」
ということである。
弥重という女性は、心がおとなになりきれていないまま、
からだと行為だけがひたすらに先走っているこどもだ。
おとなにすがれなかった故に、来てくれる人に全力ですがってしまう
彼女は、他人からすれば、たぶん、彼女にしてやれることは、
哀れむことしかできないのだろう。
こう書くと結構重いものを取り扱ってるのかなと
思いきや、メッセージよりも「ショックの追体験」
(『ヤサシイワタシ』2巻 あとがきより)を目的とする作者は
実にかろやかに重さをかわしている。
きっと手数の多い人なのだろう。今後長くにわたって期待。
Wordに落とし込むのとでは感覚が違ってやりづらいです。
読みづらくてお目汚しです。すみません。
:『ヤサシイワタシ』ひぐちアサ 講談社 2001年
アフタヌーンで連載していたひぐちアサの『ヤサシイワタシ』は、
同じくアフタヌーンで連載中の『おおきく振りかぶって』にも
はっきり見られる観察眼を確認させられる作品だ。
大学生という、ふつうの人なら人生最後となる学生生活を舞台に、
おとな同士の関係の中で、背伸びするこどもをするどく描いている。
写真サークルに所属する大学二年生の芹生(せりお)と、
その一つ上の先輩廣須弥重(ひろす・やえ。以下弥重)。
実力が伴わない上人の話を利かず、行動力ばかりあるため
周りを引っ掻き回すトラブルメーカー弥重は、一見バイタリティが
あるけれども内実は、どうあがいてよいかすら分からないほど
追い詰められていて、それ故に結果を焦って失敗する。
あんまり詳しくは語れないけれども、この作者が、
弥重と同じか、あるいは同じような人間と触れた上で、
彼女の一番の急所がどこにあるのかを見抜いている目は
拍手すべきだろう。
その急所とは、先にも述べたが、
「背伸びするこども」
ということである。
弥重という女性は、心がおとなになりきれていないまま、
からだと行為だけがひたすらに先走っているこどもだ。
おとなにすがれなかった故に、来てくれる人に全力ですがってしまう
彼女は、他人からすれば、たぶん、彼女にしてやれることは、
哀れむことしかできないのだろう。
こう書くと結構重いものを取り扱ってるのかなと
思いきや、メッセージよりも「ショックの追体験」
(『ヤサシイワタシ』2巻 あとがきより)を目的とする作者は
実にかろやかに重さをかわしている。
きっと手数の多い人なのだろう。今後長くにわたって期待。
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