えぬ日和

日々雑記。第二、第四土曜更新を守っているつもり。コラムを書き散らしています。

電車の中で

2009年09月30日 | 雑記
石神井公園に一時間ほどかけて出かけたとき、「遠くからきたねえ」
と言われたことをふっと思い出しました。

電車で一時間は、私にとってそこまで長い距離ではなくて、
今でこそすこし「くたびれるなあ」と気づくようになりましたけれど、
それでも電車で片道一時間はそんなに遠い気分ではないのです。

でも家に帰ることを考えると往復二時間。
この往復二時間、もう10年以上続けています。
中学に通いだしてからずっと電車通学でしたから、私は少なくとも毎日二時間を
電車の中とプラットホームで過ごしている、それを10年間ですからざっと
7,000時間は駅と電車で過ごしている計算になります。

読書する、友達と過ごす、寝る、弁当を食べる、物思いにふける。

記憶をさっと辿っただけでもやっていないことはスポーツと排泄ぐらいで、
こうしてみると電車に揺られるのは一人部屋にいるのとはまた違った、
「一人の時間」なのかもしれません。

椅子に腰掛けて、ドアをしまう壁と窓の段差に頭を持たせかけ、
揺られながら進行方向に首を曲げて頬をガラスに押し当て、ガラスにうつる
車内の反射の隙間から眺める外は、たいてい夜で影に埋まり明かりしか
見えないのですが、それでも目を外に向けていると風景が流れてゆく。
車内は流れない。


外は流れて自分はそのままでいられる、のりものは全て不思議です。






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