東調布中学校の建て替え説明会に行ってきました。
大田区は、区民と合意した、言っていましたが、説明会での住民の発言から、近隣だけでなく町会や民生委員さんなどとの合意形成も行われていなかったことが明らかになりました。
===============================
建て替え問題の根本に複合化
東調布中学校も、区内のあちこちで、問題がボロボロと出始めている悪名高き「複合化」での建て替えです。
容積率目いっぱい、無理して、学校ではない施設も敷地に入れて建てるため、こどもにも、周辺住民にも、そして今回の場合には、図書館行政にも大きな影響を及ぼすことになります。
区民との合意無く建築確認申請?
私が、気になったのは、
・大田区が合意したと言っていたのは詭弁だったことです
合意が取れないことを急ぐあまり、レイアウトを選ばせ、現状と同じコの字型のレイアウトを選んだことにより、設計内容や、大田図書館の一部などを敷地内に移設することまで、合意したように扱ったことです。
そのうえ、
・昨日の説明会を大田区の中高層の建築説明会と位置付け、確認申請を出そうとしていたことが、区民の方からの質問で明らかになりました。
地域住民との合意形成もできていない、区民が望まない建て替えを、強引に、進めようとしたのです。
いったい大田区は、誰のために、この建て替えをするのでしょうか。
近隣住民で十分な話し合いを
説明会で
地域の町会長さんが、近隣住民でもっとよく話したほうがいい、と言われていたのは、非常に見識の高い
ご意見だったと思います。
根源には、学校敷地内にあれもこれも詰め込む複合化
この計画の根本には、
・学校の中に図書館を入れることで、建て替え床面積が増えるため、計画や設計上、色々な影響が及ぶ、という問題があります。
【1】長期化
・こどもは長期間工事中の学校生活を強いられる
【2】コストアップ
・建設コスト、仮校舎のプレハブリース代などもあがる
【3】敷地をめ一杯使い床面積を確保
・建物が地下化、高層化するだけでなく、道路ギリギリに寄せることに
まるで業者が土地を買って利益をあげるマンション建築が招いた紛争のようです
【4】結果、周辺住民の生活環境にも影響が及ぶ
そこまでして、何を入れるかと言えば、一番の大きいのが、大田区の中央図書館である大田図書館の、それも一部です。
【5】学校に図書館?
・説明会では、図書館を学校式に入れることへの違和感を持つ方も多く
安全上の心配をされる方もいました
校長は、安全確保の点から、図書館と学校は行き来できないようにすると言いますが
そうなると、学校の敷地を図書館建設のために明け渡したことになり、なおさらに、図書館を学校に
入れる複合化に疑問がでます。
日本の学校の敷地は狭く、一人当たり面積は、欧米などには及びません。少子化や改築を機に
こどもの教育環境が良くなるならともかく、悪くする建て替えに納得できないのも当然だと思います。
しかも、
【6】大田区図書館行政の司令塔=大田図書館をどうするか未定
・学校の中に入れて、民営化=指定管理者制度を導入し、忘れたころに、図書館行政の司令塔である
大田図書館の司令塔部分をシレッと廃止するのではないでしょうか。
問題はそうした図書館行政という、区民の教養や娯楽や知性などを司る重要な問題を明確にせず
建て替えを隠れ蓑に、進めようとしていることです。
東調布中学校を誰のために建て替えるのか
大田区は、作って売って儲けるデベロッパーと同じになってしまったのでしょうか。
デベロッパーは、株主利益の為に働き、言ってみれば、目的に忠実ですが、
区民という主権者の利益の為に働く全体の奉仕者が、区民に問題を指摘されても無視し
主権者ではなくそれ以外の誰かのために働いているとしたら、デベロッパー以下と言わざるを得ません。
今後の大田区の対応に注目したいと思います。
==============
学校建て替えは誰のため? 東調布中学校建て替え説明会 10月28日(日)19時~ @東調布中 体育館 - 大田区議会議員 奈須りえ フェアな民主主義を大田区から!