大田区の小中学校は、23区のごみを清掃工場で燃やしてできた電気=「ごみ発電」の電気を使っています。
いわゆる「エコ」な電気を使っているのですが、清掃工場が発電したで電気を買うことになった経緯からみると、必ずしも手放しで歓迎できない部分もあります。
今回、一部だった、小中学校での使用が、全校になったと知り、その後、どのように運用しているか、あらためて、大田区から説明を受けました。
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大田区の環境清掃部のHPに下記のような絵があります。
大田区ホームページ:大田区の区立小・中学校で使われる電気について~ごみから生まれる電気~ (city.ota.tokyo.jp)
23区の清掃工場で発電した電気を
23区が共同で出資する企業から、各区が購入して学校などに使っているのです。
ごみを燃やして出た熱で発電するのは、良いことなのですが、
この仕組みには、いくつかの問題があります。
1.三セクからの随契
購入している先は、清掃工場直では無くて、23区と民間企業が共同出資している第三セクターで、随意契約です。
契約上は、毎年、いずれかが申し出れば、契約を破棄することが可能ですが、
そのままだと「自動更新」
23区のごみを焼却して作った電気ですから
必ずしも、一番安い必要はないかもしれませんが、他電力会社との比較検証したうえで選択すべきです。
逆に言えば
株式会社というものの、筆頭株主は、非営利の地方公共団体ですから、儲けすぎは良くないと思います。
毎年、更新前に、その1年の契約内容を検証し、次年度を確認する、といった作業は必要だと思います。
2.エコな電気だから使いたい放題はNG
燃やしてできた電気をエコとしてしまうことで、ごみを減らそう、とか、節電しようという意識が
弱まるなら、問題です。
そもそも、日本は、輸入に依存していますが、
環境影響や安全保障を考えれば、特に食料やエネルギーは自給が原則だと思います。
どう考えても、
人と、エネルギーを使い、長い道のりを運んで使うことが、エコだとは言い難い。
通貨や人件費や物価の差から、経済利益を逆算して始まった優位性は、
みらいえいごうつづくものでは、ありません。
経済システムに組み込まれ、
CO2量という1指標で環境影響をはかると、ことの本質が見えなくなると思います。
第三セクターに関わる問題について
過去の取り上げた記事のリンクをはっておきます