いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

五輪支持率70%。 supporting rate of olympic games

2013-03-08 19:42:07 | 日記
 (1)20年夏季東京オリンピック開催招致を求めるIOC評価委員会の東京調査が行われた。政財スポーツ界(ついでに皇族)あげてのパフォーマンス(performance)がメディアに取り上げられて、IOC委員の来場に合わせた会場での都知事のテニスプレーとかIOC調査委員とメダル選手との卓球プレーとか、少々日本文化にはマッチしない不慣れで、だからかえって微笑(ほほえ)ましい光景の連続で、パラドックス(paradox)としてそういうことに慣れた欧州中心のIOC委員の目にはその東京パフォーマンスがどう映ったのか心配にもなるほどの招致運動であった。

 (2)IOC評価委員長(英国)の「政府の強いサポートがあることを知り、大会へ熱意も見られた。すばらしい準備をしていた」(報道)とのステレオタイプ(stereotype)の感想談話を聞いて、専門家からは「あれっ」という感じの以外と好印象を感じとれなかったという見方(TVインタビュー)も聞かれた。
 もちろんこれからの他の開催地との比較検証もあって、個別の評価の手の内など見せれる訳もないから、それはそういうことなのだろう。

 (3)今回の東京オリンピック招致運動で特徴的なのが、開催都市東京の開催支持率(supporting rate of olympic games)だ。前回の16年招致運動時の同55.5%に比較して、今回20年招致にあたってはIOC調査結果で同70%と大幅に上昇していることだ。

 開催支持率の高さは他の開催都市との比較検証の目安評価となるものだけに、70%は一定の評価レベルには達したと言える。しかし他の開催地(イスタンブール73%、マドリード78%・昨年5月時調査)はそれよりも高く、何とか同じ招致ステージに立てたという程度のところだが、支持率での劣勢は否めない。

 (4)オリンピックは世界アスリートの祭典としてほぼ全世界各国を網羅しての参加大イベントで近年は映像メディアスポンサーの関与、影響力が大きくなって、世界同時中継のテレビ映像オリンピックでもある。
 開催となると期間限定(20日間程度)とはいえ都市部の日常生活に支障も出て、開催都市、支援の国の財政上の問題は後先で使用課題ともなり、チケット購入の苦労も考えればテレビ映像観戦が気楽に楽しめるともいえる大イベントだ。

 (5)前回16年招致運動時の東京の開催支持率の55.5%は過密巨大都市のすごく現状意識を的確に反映した結果ともいえて、結果として招致には見事失敗していた。
 今回の支持率70%と上昇した背景には、昨夏のロンドンオリンピックでの日本人アスリートの活躍、感動に、連続しての招致立候補に踏み切っての東京の意気込みに「そうとなった」からには二度も同じ轍(てつ)は踏めないという、日本の首都住民の意地もあったのではないのか。

 1か月弱とはいえ都市機能の不自由さは、そこの日常生活者にはあまりにも不都合だからだ。パラドックスにいえば、せいぜい1か月弱の「ガマン」で世界の耳目の特別の注目が集まり、政治、経済、文化、スポーツの「対効果」の大きさもかなりのものになる。

 (6)「ガマン」のしがいもあるというものだ。また今回は東京都は「震災からの復興」を前面には出さなかった。
 福島第一原発の放射性物質の漏えい問題に、事故当時から特に外国人、海外でのアレルギー(allergy)も強く(もちろん継続した警戒に越したことはない)招致に不利になると判断したのだろう。

 (7)しかし、東京都の20年オリンピック招致のスローガン「未来(あした)をつかもう (discover tomorrow)」では理念がわかりずらい、主張力、説得力には欠ける。
 一部を除き(その一部が問題ではあるが)東北被災地の安全性(伝えられる限り)を示して、東北被災地の安全地域に復興計画と連動した一連のオリンピック施設を建設して、都市復興と生活再建と合わせてのオリンピック開催にこぎつければそれは高い、力強い理念、理想オリンピックとして位置付けられ、尊敬されるものだ。
 復興にも貢献する事業だ。開催あってのことだが。

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