いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

投票時間の短縮自治体35.2%。 reduction of a voting hours

2014-12-13 19:49:05 | 日記
 (1)衆院選投開票が明日に迫ってきた。今日が選挙戦最終日で各党が最後のお願いをする。投票は原則午後8時までと定められて、これまで票集計場所への移動に時間のかかる離島、山間部を除いてほとんどが午後8時までの投票時間となる。

 ところが今回の衆院選は投票時間を短縮する(reduction of a voting hours)自治体選管(投票終了時間は各市町村選管の判断で繰り上げることができる)が35.2%と3分の1以上にのぼって過去最高(報道)になった。

 投票率低下傾向に98年の参院選からそれまでの午後6時から午後8時までに延長されたが、無党派層が半数近くを占めるように若者中心に政治への関心度が低く、低投票率は解消されないでいる。

 (2)今回も3分の1以上の自治体選管が元の午後6時、7時への投票時間繰り上げを実施する。夜間に投票する人の割合が少ない、期日前投票の要件が緩和され普及した、経費負担減(報道)などが主な理由だ。

 よく重要政治課題が多い時に「数百億円」もかけて解散総選挙を行っている場合ではないというような声も聞くとおり、全国の投票所開設、人員確保で自治体の選挙経費負担は大きい。
 しかし、国、国民生活の行く末を決める重要国政選挙で経費負担増がどうのこうのという問題ではないし、行政のムダ使いはほかにもいくつも指摘されている。

 (3)投票時間を増やせば投票率が上がるという発想は政治無関心層が減らない現状政治情勢では有効な手段ではなかった。
 投票日時間内に都合のつかない有権者のために「期日前投票」制度があって、従来の七面倒な条件手続きから要件を大幅に緩和して期日前投票がかなり増えた(前回比+10%)のは方法論であった。

 (4)投票時間の短縮は制限を設けて「1票」の価値をないがしろにするものだとの意見もあるが、それはいつまで投票時間を延ばしても解消されることではなく、そのために期日前投票制度もある。

 ところがこの期日前投票制度は、投票日に投票に行けない人への特別配慮で「1票」の価値を最大限考慮した制度ではあるとするが、何しろ選挙戦期間中の途中判断、投票であって要件を緩和して期日前投票が増えれば増えたで問題がないこともない。

 (5)選挙戦が終わって投票日に決めた投票をする場合と違って、「投票」したあとも選挙戦は続く。仮に期日前投票したあとに政治状況が変わった場合(たとえば支持した政党、候補者がその後、意に反した行動、主張をした場合)に「投票やり直し(recommence)」が出来ないことだ。

 単に投票率を上げるために期日前投票の要件を緩和して自由に便宜をはかることが1票の価値を考慮している訳ではない。
 期日前投票は特殊な事例で、やはり選挙戦が終わって各政党、候補者の主張を比較して、投票日に判断投票するのが選挙選択の最低条件だ。

 (6)投票日は選挙前に告示されており、午前7時から始まって午後6時、7時までの投票時間の短縮は投票行動に影響を及ぼすほどのものではない。

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