(1)しばらくライブを聞いていないが、その間、ラジオではジャズ、クラシックを聴く機会が多くなり、カウント・ベーシー楽団の欧州コンサート実況録音盤の「ベーシー・イン・ロンドン」(実際は同ツアーのスウエーデンライブ録音)はベーシー楽団の名アーティスト達の華やかさ、繊細さ、楽しさ、自由自在のジャズの迫力がちりばめられたスウィングの「神髄」(the essence)が聴けて、気分がよかった。
(2)そしたら紙面ではモーツアルト(Mozart)の未発表楽譜が独ライプチヒの図書館で発見されたという大ニュースだ。250年前のあの「神童」(a prodigy)といわれたモーツアルト9才の時に書いた、作曲したといわれる〔モーツアルトの姉の証言(1800年)ー報道〕楽譜、作品で、7つの楽章で構成された弦楽三重奏の12分(同)のものだ。
(3)この頃の楽譜は不明になったものが多く、残っているのは貴重といわれて、発見された楽譜、作品にはモーツアルトの作品番号があらたにつけられた(報道)。
この今、現代にモーツアルトの未発表の楽譜、作品が発見されたというのは、人生100年として夢のまた夢の夢という驚き、楽しみだ。
こういう話は作家であれ、音楽家であれ出てくる話で、ベーシー楽団といい夢をつなぐ、紡ぐ今の時代に生きている幸せ、楽しみだ。
(4)しかし音楽はやはりライブだ。ライブ音楽は「管理」する側が「関与」できない人(ミュージシャン)と人(オーディエンス)との芸術だ。ライブではステージで演奏し、歌う「人間」(ミュージシャン)とそれを聴く「人間」(オーディエンス)の「間」に物理的マティアリアル(material)が何もない「音」、「音楽」がつなぐ世界観の世界だ。だから「ライブ」だ。
(5)「管理」はすれども「関与」はできないことが、人間の本質的アイデンティティ(identity)といえる。事象が始まれば管理する側が関与せず、人間と人間のつなぐ、紡ぐ自由自在な世界観、世界だ。