いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

安倍独裁のゼロサム国家。 zero sum nation of abe autocracy

2020-08-25 20:31:26 | 日記
 (1)どこの国の政治でもそうなのだから、政治というものはそういうものなのだろう。政権が長期化すればそれは「独裁」(autocracy)でしかない。多様な多角的な人材、価値、政治に委ねるのが民主主義、自由主義だ。

 安倍首相は連続在位日数が7年8か月(2799日)となり歴代首相トップとなった。安倍「独裁」国家を国民としてどう受け止めればいいのか、保守思想の強い政治理念で歴代首相として初めての憲法改正を目指す、意欲を示す安倍首相としては野望政治は道半ばであり、近年は空回りすることの方が多い。

 (2)日本は戦前の軍事独裁国家によるアジア侵略植民地支配、世界大戦の敗戦の反省に立って戦後民主主義国家として高度経済成長を成し遂げて、平和憲法のもとに自民党既得権益長期政権のもとに復興、発展を進めてきたが、国民主権であり独裁国家とは無縁の政治思想基盤でありながら国民の選択には自民党既得権益長期政権に委ねる保守的思想の安定に依存する独裁的志向も根強い。

 (3)儒教思想に根差した社会構造、家族形態が長く続いたこともあり、男性優位社会の権力構造が独裁性を支えてきたこともある。自民党長期政権が既得権益独占、密室政治で党内抗争が激しくなり、内閣首相が1年交代するという時代を迎えて、さすがに国民は09年に本格的政権交代による民主党政権を選択して日本の政治も変わることを期待されたが、3年半で自己崩壊して夢に終わってしまった。

 (4)その後日本の政治は安倍自民連立第1次政権に続いて今日の安倍第2次政権の7年8か月連続在任日数歴代首相トップを続けるという独裁政治理念国家だ。前述したように近年は安倍首相にかかわる疑惑、問題が続出して安倍政治は空回りしており、政権末期症状の緩みの中で来年9月の総裁任期終了を迎えようとして、安倍政治レガシー(legacy)の実績不足に苦慮する現在だ。

 (5)7年8か月歴代首相トップの連続在任日数を更新する長期政権ではあるが、目指す、意欲を示す歴代首相初の憲法改正はほど遠く、北方4島返還交渉もロシアの硬化でさらに厳しくなり、安倍政権で解決するとした北朝鮮拉致問題は手掛かりさえない。

 安保法制成立による集団的自衛権の行使容認も憲法解釈によっては否定されるものであり、安倍独裁政治といえども09年民主党政権の自滅による国民不信のトラウマ現象がつくりだしたもので、安倍独裁のゼロサム悲劇(a tragedy of zero sum)、実効性、実益のない長期政権政治だ。

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ワクチン効果性。 effectuation of vaccine

2020-08-24 20:22:39 | 日記
 (1)どんな感染症もくり返されることはあるが未来永劫(えいごう)続くという事例はない。ワクチン、治療薬が開発されていづれに消滅に向かう。新型コロナ肺炎ウイルスは今年半年以上も世界的な感染流行(pandemic)を続けて、日本では真夏に感染者再び増加の第2波を迎えて収束の見通しも見えず、冬には第3波発生が高い確率で危惧されている。

 (2)新型コロナ対策としてのワクチン、新治療薬の開発が感染防止、収束に向けて重要だが、早くても来年前半といわれて政府の専門家によるコロナ対策分科会会長は「(安全性、有効性に)必ずしも理想的なワクチンができる可能性は保証されていない」(報道)と述べ予防線を張って、国立感染症研究所室長からは「ワクチンを打ってもかかることがある。呼吸器ウイルスで終生免疫を獲得できるワクチンは今のところない」(同)と述べている。

 (3)来年になればコロナ感染拡大も収束に向かうと楽観的に考えている人にとっては、必ずしもそうではなくくすぶり続ける不安は続くことも考えられる。2020年東京五輪を1年延長して新型コロナ感染拡大も来年夏ごろまでには収束の見通しもつくとの期待を持つ人もいるのだろうが、その東京五輪もIOCの判断ではワクチン開発が必要条件であり、世界から五輪観戦者、観光客を迎え入れることになればワクチン、新治療薬が仮に間に合っても数が足りるのか不安は強い。

 (4)コロナ対策分科会会長、国立感染研究室長は専門家として職務上より厳しい医学、医療的見解を示したものではあるが現実的警戒論であり、新型コロナウイルスとしてこれまでの感染症事例が通用、適用できるのかはまだ不透明な部分があるというところだ。

 開発されるワクチン、新治療薬の安全性、有効性、効果性にコロナ収束に向けてのすべて期待がかかるが、専門家が言うように必ずしも安全性、有効性に期待が持てないとすれば現在のコロナ感染不安社会が続くことになり、感染しないことが唯一の自己防衛策であり、新しい生活様式、規律社会の中で不慣れ、抑制されて生きていくしかない。

 (5)IOCは来年東京五輪開催も今年末には判断するともいわれて、このままでは来年夏の開催も危うく、新型コロナ感染収束には複数年かかる見通しも出てくる。五輪関係者からは来年東京五輪開催により子どもたちに勇気を与えられる話がよく聞かれるが、変則的な授業、休校体制で生活習慣に不安、不慣れを与えており、この状態がいつまで続くのか子どもたち自身のつくりだした問題ではないのでキツイ闘いだ。

 

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ポールの新作は聞かない。 I don't hear a new work of P.McCartney

2020-08-22 20:13:14 | 日記
 (1)財津和夫さんがFM NHK(九州)出演コメントでポール・マッカートニーの新作は聞かない(I don't hear a new work of P.McCartney)、ビートルズのポールであり、やめて直後しばらくの時代のものは聞くが(趣旨)と発言していた。

 自身についてもチューリップの財津は好きだが、ソロの財津は嫌いだといわれるとも述べている。

 (2)ポール・マッカートニーが76才で来日した時にドームコンサートを聞いたが、ビートルズの音楽史を時系列的に網羅するような魅力的なセットリストで2時間半のライブを飲み物を1口も口にせずに、ひとりで歌い最後まで変わらない迫力の声でベース、ギター、ピアノ、キーボード、ウクレレを演奏する迫力には感動させられた。コンサート終了後、数時間後には日本を後にして英国に戻り(報道)特殊な身体能力の持ち主という印象を受けた。

 (3)ポール・マッカートニーはメンバーの中でも「ビートルズ」に特別の愛着があったといわれて、すでに世界から追い掛け回され熱狂、狂乱のコンサートのビートルズから心が離れていったジョン・レノン、ジョージ・ハリソンとの確執、葛藤があったともいわれている。

 財津和夫も自らメンバーを集めてチューリップを結成して、チューリップ、バンド音楽には強いこだわり、愛着がみられる。

 (4)チューリップ解散後97年から何度もチューリップを結集してコンサートを開催しており、ギターの安部俊幸を亡くしてからも残りのメンバーにサポートメンバーを入れて節目にはチューリップコンサートを開催してきた。

 小田和正がオフコース解散後ソロ活動に専念しているのと違って、財津和夫はバンド音楽に強いこだわり、愛着をみせている。

 (5)ポールの新作は聞かないという言葉に、強いビートルズ、バンド音楽へのこだわり、愛着をみた思いだ。財津和夫の音楽の志向も変わってきた。メロディ先行からリリック先行に変わって(本人談)、言葉、詞の意味を伝えるシンプルな曲想が多くなっている。

 作曲手法としては流れるように揺れて動く多重なバンド音楽からしみじみとした深いラブソング、バラード系統の音楽だ。ポールの新作を聞かないことにつながっているのだろうか。

 (6)財津和夫は最近の音楽は聞かない、ボーカルの入っていない音楽を聞いていると語っているが、ポールもクラシックジャズをテーマにしたアルバムを出しており、財津和夫は言葉、詞をギター1本で歌うのもいいと今ではライフワークの作詞講座を続ける中で、言葉、詞の世界観を大事にした言葉への思いを語っている。

 (7)今のリズム全盛の若い音楽に対して、メロディ、言葉、詞の深いシンプルな味わいの音楽をギター、ピアノだけで聞かせるのはいい。
 ポール・マッカトニーの「yesterday」であり、財津和夫の「青春の影」で、それに続く音楽だ。

 

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空前絶後。 the first and probably the last

2020-08-21 20:09:57 | 日記
 (1)挑戦者藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に4連勝して棋聖、王位と2冠を達成して、8段に昇段した。どれもこれもがこれまでの記録を大幅に塗り替える破格の記録で際立つ強さをみせている。

 羽生善治九段(49)、渡辺明名人(36)ほかタイトルホルダーには悪いが、現在の将棋界で対戦成績評価から現在「最強の棋士」といっていいだろう。

 (2)100手先を読むといわれるプロ棋士将棋で、18才の棋士が30、40代の経験も実績も実力も出色の棋士たちを相手に挑戦資格を得るとたちまちに2冠となる実力を示した。現在最強の棋士と表現したのは、将棋界で最高峰といわれる渡辺明名人の少し前の棋聖位を破っての申し分のない実力者だからだ。

 (3)100手先を読むプロ将棋では蓄積された経験、実績、実力は大きな戦力であり、18才と比較経験、実績が少ない藤井聡太2冠がその経験、実績、実力を上回る読み、展開、着手でしのぐというのは、羽生善治九段が述べたように自身当時7冠全制覇の未曽有の快挙の天才にとっても、だからこそわかる「空前絶後」(the first and probably the last)ということなのだろう。

 (4)ただ、30、40代の棋士にとって18才の棋士と対戦するのは世代、時代感格差(generation gap)のやりにくさも当然感じる。それぞれに自らも通ってきた道ではあるが、あるからこそわかる18才が威風堂々と対戦する様をみて、当時の将棋一筋、純心、恐れを知らない気概、気構え、心意気に自ら通ってきた道だからこそわかる、圧倒されるところ、やりにくさがあるのではないかと感じる。

 (5)将棋は7冠全制覇の未曽有の羽生善治九段でも100敗以上はする群雄割拠の世界で、藤井聡太2冠もこれからこのまま順風満帆とも多分、多分いかずに年令を重ねるにしたがって今度は逆の立場にもなるわけで、間違いなくそれまでには将棋界のフロントランナー(羽生談)であり続けるだろうが、藤井聡太2冠が30、40代でその時10代の実力棋士を迎えた時にどういう将棋展開をみせるのか、忘れずに注目していたい。

 (6)もはや将棋の藤井現象は人間能力の成長、可能性、限界突破を量る、知る社会現象だ。

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トランプ対バイデン。 TRUMP vs. BIDEN

2020-08-20 20:22:42 | 日記
 (1)米民主党政権はこれまで日本に対して共和党政権より厳しい外交政策要求をとってきた。保守共和党に対してリベラル民主党といわれて、革新的な政策党であり民主党候補だった急進的左派のサンダース議員も支持を集めて学生授業料無償化、国民皆保険、温室効果ガス排出ゼロの米国社会ではこれまで受け入れられない革新的政策を主張して、今回の民主党候補者選びでも最初の頃はトップを走っていた。

 (2)候補者が乱立して急進的左派勢力の女性候補に注目が集まる中で、穏健中道といわれて前オバマ政権の副大統領としての安定政治が見直されたバイデン候補が豊富な選挙資金力を背景に(急進的左派で注目された女性候補は継続選挙資金が続かず撤退が続いた)徐々に本命になり、民主党大統領候補として指名された。

 11月の米大統領選は共和党トランプ大統領(74)対民主党バイデン候補(77)の対決となった。

 (3)民主党バイデン候補は仮に大統領選で勝利すればこれまでの最高年令の米大統領となり、副大統領候補に若いハリス上院議員(55)を指名した際にはバイデン候補は77才の高年令を理由に自らの米大統領就任直後からいつでも大統領をまかせられる政治経験、能力のある副大統領候補を選んだ(趣旨発言)と説明したが、大統領を争っている候補としては控えめな意外な感じがした。

 (4)米国社会、国民は強い米国、大統領を願望する傾向が強くあり、高年令を理由のバイデン候補の前出発言はそれに反するもので大統領選に影響するのか注目だ。世界にとってもちろん日本とって米国大統領が誰になるのかは重要で、特に米国第一、保護主義を掲げて中国、ロシアと対決姿勢を鮮明にして経済、軍事状況に問題があり、気候変動協定、WHOからの脱退を宣言して国際秩序を無視するトランプ大統領がさらに4年間就任するのかは重要だ。

 (5)民主党バイデン候補も大統領として何をするのか、ことごとく反トランプ政策としての「ビルド・バック・ベター」(より良き再建)をキャッチ・フレーズに打ち出しているが、「調整型」といわれて米国社会、国民の強い米国、大統領の願望に合致するのかわからない。

 固い岩盤支持層の経済弱者白人マイノリティに支えられたトランプ大統領の既得権益優先政治は、中国、ロシアとの対決、制裁、制約を鮮明にして米国民の留飲を下げており、バイデン候補の豊富な政治経験によるこれからの「強さ」がどう発揮されるのか、調整型だけではトランプ大統領の「強引さ」が巻き返す余地もある。

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