いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

AIの現実化。 realization of AI

2020-08-19 20:16:26 | 日記
 (1)コロナ社会でわかったことは、IT、IoT、AI時代といわれながら意外と社会に浸透、定着していない現実感、現実化(realization)だった。テレワーク、オンラインは使いこなせるわけでもなく、制度としても確立されていなくて取って付けたような企業の情報化で、テレワーク、オンラインによる仕事、授業も決済、評価はどうするのか、出社して責任者に印をもらうとのパロディまで伝えられて、ワーケーションなど言葉が先行して実体がともなわない上滑りが身につく。

 (2)中国ではAIによるPCR検査判定で医師の60分の1の速さでの結果判明ができるようになったとかで、今回の新型コロナ感染流行拡大をAIで予測範囲、防止、有効対策ができなかったのか、AI時代というのも言葉が先走りして実体がともなわないものだった。

 人間の生活、習慣、制度というものは文化、社会、思想に深く根差してきたものだけに、簡単に容易に変更、修正、始めることができない現実があることもわかった。政府はコロナ社会で国民に新しい生活様式の必要性を述べているが、肝心のそのための社会制度、システムの実体を整備もしないでは無責任というしかない。

 (3)自然界には新型ウイルスという病原体が存在して、ワクチン、新治療薬は開発、使用に早くて1年近くはかかるという追いかけの現実もあり、AIの存在、活用はこれから加速的に浸透していくものとみられるがAI影響力の対策、対応に注力する以上に、AIの活用、能力実効性、利用性について社会に根差していく研究、開発が必要だ。

 AIの軍事兵器、遠隔使用操作攻撃は進んでおり、国際テロリスト、敵基地攻撃でも遠く国を離れての攻撃実績が示されているが、だからといって安全な本来の社会生活、疫病対策でAIの実効性が進んでいる、浸透しているわけではない。

 (4)もちろん生活、疫病対策でAI活用というと個人データ情報保護、人権保障問題はあり、今回中国がPCR判定にAIを活用したのは、できるのはパラドックス(paradox)として中国での自由、個人情報の国家統制、制限による中国事情であり、日本のように法律で個人情報保護が規定されている自由主義体制では実現に問題は多い。

 (5)IT、IoT、AI時代での個人の自由、権利、人権との整合性、保障性は当然求められて、AIの実効性、加速性、結果、時代性だけに目が奪われては人間社会の原点、自由、権利、人権を見失うこと、奪われることがあってはならない。
 IT、IoT、AI時代では人間の自由な判断、良識、見識、思慮、分別が欠かせない。

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野望政治の限界無理。 a limit , impossibility of ambitious politics

2020-08-18 20:05:12 | 日記
 (1)安倍首相は15日戦没者追悼式出席後、今年は別荘ではなく都内の自宅で夏休みに入り、17日には慶大病院に7時間半滞在して(報道)受診した。東京都コロナ感染者再び急増で病院も「対応」に追われているときに、安倍首相が「夏休み中」に都内病院に「7時間半」も滞在して受診したといういくつかの「不自然さ」が重なっての「不安」の安倍首相の病状懸念だ。

 (2)12年末の当時野田民主党政権の解散総選挙で野党の安倍自民党が勝利して第2次安倍政権が誕生して、当時少数派だったリフレ派の日銀黒田総裁起用により大胆な金融緩和策によりカネを従来の2倍市場に供給して、円安株高効果を生み、これがアベノミクスとして注目されて民主党政権時7千円台だった株価を2万円台に上昇させて、国内経済回復、賃上げに貢献した首相、総裁2期6年だ。

 (3)その後自民党総裁任期規定を3年延期して来年9月まで3期目を就任している。延長した3期目は自身、夫人にかかわる森友、加計問題、桜を見る会疑惑で野党から厳しく国会追及を受け、当時自身に近い黒川検事長定年延長問題でも国民から強い批判を受けて取り下げるなど厳しい国会運営の連続だった。

 (4)今年は1月から世界的な新型コロナ感染流行拡大を受けて収束の見通しも立たずに、対策のため首相として147日間連続勤務で冒頭のような夏休み中の長時間の受診となった。
 安倍首相としては他に有力候補もいないことから自民党内の総裁待望論に乗って総裁任期を延長して自身が目指す憲法改正をやり遂げたい意向であったろうが、コロナ感染流行拡大対策に追われてそれどころではなくなった。
 コロナ対策でも政府方針が一定せずに安倍首相の独自判断、急きょ変更が相次いで混迷を深めた。

 (5)任期残りの日程的にも憲法改正はむずかしくなり、安倍首相は今年末にかけて消費税減税で解散総選挙に打って出て影響力持続の憶測も聞こえてくるが、すでに安倍後の総裁候補選びも本格化して一部の4選支持は本人も国民も否定しており、仮にそうなっても影響力後退(政権レームダック)の憂き目を見るだけでここが潮時という最近の不始末だ。

 (6)総裁、首相就任中の前半(アベノミクス、国内経済回復、賃上げ)と後半(自身、夫人にかかわる疑惑の連続)の評価は大きく逆転して、長期政権の腐敗、堕落を見る思いだが、本ブログでも変えるためには小市民的意識の国民が変わらなければならないと書いたが、ひとりの総裁、首相の野望政治の限界であり、リスクであり、無理(a limit , impossibility of ambitious politics)である。

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戦没者と積極的平和主義。 the war dead and positive pacifism

2020-08-17 19:57:02 | 日記
 (1)8月15日が「終戦記念日」というのも、よくわからない言葉で、何を意味しているのかわからない。今年も8月15日に政府主催の全国戦没者追悼式が開かれた。主催者代表の安倍首相は主旨に沿って「私たちが享受している平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊い犠牲の上に築かれた」(式辞抜粋)と述べているが、その惨禍を導いた戦争責任については「二度と繰り返さない」と述べるだけで終戦記念日の言葉のあいまいさを浮き彫りにしている。

 (2)遺族代表が述べた「罪のない一般市民まで巻き込まれる戦争の悲惨さと恐怖、平和の尊さとありがたさを語り続け、継承しなければならない」(報道)という言葉こそが戦争責任、終戦の日にふさわしいあってはならない戦没者(the war dead)への追悼の言葉だ。

 政府としてはあくまで戦没者追悼式という立場での取り組みのつもりなのだろうが、戦没者、遺族の多くにとっては「罪のない一般市民まで巻き込まれる戦争」への総括にほかならない。
 空襲死によるその他16万人の氏名は不明のままで調査は尽くされていない。(報道)

 (3)政府はあいまいに終戦の日をそうしておきながら、安倍首相は同式辞で「積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携えながら~役割を果たす」(同文抜粋)と述べて、憲法9条の戦力不保持、交戦権放棄を安倍首相独自の拡大解釈により変更し集団的自衛権(collective self-defense)の行使容認による自衛隊の海外紛争地域への派遣を可能にする「積極的平和主義」理念を今回初めて追悼式辞に盛り込んだ。

 (4)戦争責任には触れずに集団的自衛権行使による軍事同盟体制の積極的平和主義は主張するという都合主義で、戦没者追悼式としながら保守思想の強い安倍首相の自衛隊の海外派遣を正当化し進める理念を盛り込んで戦没者追悼式をますますわかりにくくしている。

 戦争責任、戦没者追悼と積極的平和主義は手法、方向性で相容れない理念、立場であり違和感がある。

 (5)6日広島、9日長崎の原爆の日の安倍首相のあいさつは93%同文であった(文字アプリ分析)といわれるが、戦没者追悼式辞は「積極的平和主義の旗の下」が初めて述べられて自らの目指す憲法改正に向けて保守思想の強い伝統文化の継承を強調したものと受け止められる。

 遺族代表の述べた「罪のない一般市民まで巻き込まれる戦争」への否定、責任こそが、戦没者への哀悼、追悼だ。
 

 

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戦後75年の傷跡。 a scar of 75years of a postwar

2020-08-15 19:54:34 | 日記
 (1)戦後75年の夏を迎える。高度経済成長で復興を果して、再び中国ともども日本はアジアを政治、経済でけん引する国となり、日米軍事同盟はアジアに限らずに中東紛争、地域にも存在感を増している。

 戦争体験者が少なくなり、敗戦、戦後は遠くなったという話もあるが、現実は沖縄に米軍基地が集中して地位協定で住民自治、権利は問題にされずにこれに日本政府も手出しもできず、北方4島はロシア支配下に置かれて戦後法的にロシア領になったとのロシアの主張の前に返還交渉は遅々として進まない。

 (2)日本列島南と北から挟み撃ちで戦争の傷跡(a scar of war)と過ごしてきた、今も過ごしている戦後75年だ。日独伊三国同盟で連合軍と戦い、独も伊も戦後を総括して新しい政治、経済、平和の壮大な実験場としてのEUを構成して新しい時代の道を歩んでいるのに、日本は戦後の傷跡を残したまま、あるいはひきずったまま高度経済成長の復興、繁栄の光の影に覆い隠されて75年が過ぎた。

 (3)政治、政府が何もできない、やらない国民として、今は有数の経済国となり社会、生活は比較安定しているからといって、ただ従順でいいのか考えさせられる終戦の日だ。
 79年前に国民を戦争に導いた軍事政権の跡形は戦後民主主義、自由主義体制の中で存在はしないが、戦後の長い自民党保守政権の中には戦前軍事政権の戦争を正当化する意見もあり、政府、政権議員から終戦の日に「戦争で命を奪われた御霊に哀悼をささげる」ための靖国参拝といわれても承服できものではない。

 (4)終戦宣言前の6日広島、9日長崎には原爆が投下され10万人以上の国民の命を奪って、今でも後遺症に苦しむ多くの被爆者を抱えて、安倍政権は国連の核兵器禁止条約の締結にも参加せずに責任を明らかにしようとしない日本だ。

 国民の60%が沖縄に米軍基地が集中していることをやむを得ないと考える世論調査結果もある日本では、戦後は総括されずに戦争、戦後の傷跡をひきずったまま何も変わらない日本だ。

 (5)戦争、戦後が総括されない日本で、保守思想の強い安倍政権、安倍首相は平和憲法改正、自主憲法制定を目指しているが、取り組む順番は真逆だ。今年はコロナ感染社会でとりわけ染み入る静かな終戦の日を迎えている。

 変えるために変わらなければならないのは、小市民的意識(petite bourgeoisie)の国民の方だ。

 

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空白と分岐点。 blank and a turning point

2020-08-14 20:39:29 | 日記
 (1)コロナ感染社会の中で通常国会を野党の追及要求の中で閉会にして、その後安倍首相がほとんど表に出てこなくなって(自らへの疑惑追及、コロナ対策の不手際などの追及逃れともいわれて)日本の政治全般が今どうなっているのかわからない。

 コロナ対策としての二度の計57兆円規模の補正予算などをすべて国債発行(借金)でまかなって、すでに1千兆円をこえる累積財政赤字を積み重ねて政府の財政健全化の25年度プライマリーバランス黒字化実現が見通せずに、国債を大量に買い込んで金融緩和策を推進する日銀の緩和策出口論も見えずに、政治、金融、経済はわからないことだらけで空白(blank)の季節を過ごしている。

 (2)日本の政治がこれでいいのかとの不安、不信、懸念は強い。コロナ社会で経済は世界的な大打撃を受けて日本も同様で回復には23年度までかかるとの専門家の分析もあり、政府はコロナ感染防止と社会経済活動継続の両立を目指して無理をして感染第2波が増幅していながら対策、責任を自治体まかせで、こんな時に政治の最高責任者の安倍首相は国民に向けて説明責任を果すわけでもなく表に出てこない。

 (3)さすがに世論調査の安倍内閣支持率は30%そこそこに後退して、不支持率が過半数に近づいている危険状態だ。政府は盆休みの夏の移動、行動を制限しない方針で、しかし国民は自治体の要請もありコロナ感染の自衛策として盆、夏休みの移動、行動を控える傾向が強く、さらに静かな社会が政治の沈黙、空白を際立たせるという不思議な時間、現象を迎える夏だ。

 (4)セミの朝晩の鳴き声だけが妙に騒がしく大きく聞こえてくる空白社会だ。短い夏休みが過ぎて日常社会、生活が始まればコロナ感染状況がどうなるのか分岐点(a turning point)だが、9月になれば政治の季節で日本では自民党人事、内閣改造に沈黙する安倍首相が消費税減税争点で解散総選挙に打って出るとの憶測も聞こえてくる。

 (5)国民からかい離した自己利益、既得権益保護の政治の堕落だ。米国では11月に大統領選挙が予定されて、コロナ社会での郵便投票方式が検討されて再選を目指し不利な戦いといわれるトランプ大統領は投票行動結果の不正に言及しているが、米国大統領選びが結果を認めないなどと混迷すれば国際政治、社会に及ぼす影響ははかりしれないものがあり、まさか、せめてトランプ大統領も結果を受け入れざるを得ないことになるだろう。

 (6)日本の政治、経済、社会に及ぼす影響も大きく、分岐点となる。

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