![沼地のある森を抜けて](http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/1042/10429905.jpg?_ex=128x128)
『沼地のある森を抜けて』 梨木香歩/著 新潮社
久しぶりの本の紹介。
・・・紹介ですが、私の覚書も兼ねて
1年近く前に出版された本です。
やっと手に取り読むことができました。
分量のわりに、一気に読むことができましたね
もちろん最後まで読みましたが、消化不良もいいところです
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というか食べて欲しいものがまだまだ残ってるって感じです。
食べた(と思ってる)ものも消化不良なのに・・・
1度じゃムリムリ。
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今までの作品と趣が少し変わってました。
比べるのはおかしいかもしれないが
ついつい、同じようなものが出てくると期待してる自分がいる
不思議と自然と、自己と人とのつながり、という点は変わらないのですが
それぞれ少しづつちがう。
表面的にちがうのは、植物の話が出てこなかったこと!!
あんなに、草花の話がいたるところに出てくる人だったのに
これにかわって、今回「ぬか床」が話の中心にでてきます。
なので真核生物がどうのとか・・・つまり「酵母」なんかの話が出てきます
「酵母」やら「変形菌(粘菌)」やら
登場人物も発酵科学研究の人
ミクロフローラ、分離培養、嫌気性菌、DNA etc・・・
ちょっと私が反応しそうな懐かしい名称が沢山
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(そういう意味で、少しうきうきしながら読んでしまった・・・)
誤解があると困るので補足しますが難しい、理系の話ではないですよ・・
登場人物の一人(?)という感じです。
内容は、かなり考えさせられます。
初めは、梨木さんらしい怪奇な現象がきっかけ
「家守奇譚」のようでした。
終盤は、スピードも早くなって壮大な内容になってくる。
読んだ人の、読んだ時の精神状態によって随分感想がちがってくるのでは
とにかく、もう1度読んでみないと・・・何とも言えないなぁ
もう1度読んだら、少し間をあけて(熟成?)さらに読む
「生命」とは?
「自己」「個」とは?
結局「シマ」ってなんなんだ~っ!!
といいつつ、漠然と私なりに「シマ」の解釈は出来上がってるようですが・・・
私にはお気に入りの大作です。
また読まなきゃって気にさせてくれたし。
でも正直万人受けはしないと思います。(なんでもそうだけど)
「コレっ絶対お勧めっ!読んでみてよ~っっ」って声を大にして言えないです
・・・自分に自信がないだけかもしれないけど・・・
あっ1つびっくりしたのは、少々(ほんとに少々)色恋が・・・
梨木さんには珍しい。(皆無ではないですが)
でも内容的にコレを素直に恋愛と思っていいのかそれも疑問だ・・・
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