「永遠物語」

2013-04-02 20:30:20 | 舞台
これまた、泣けた泣けた(涙)

今日ほど(も)宝塚ファンで良かった!と思ったことないです。花ちゃんのお蔭でめちゃ素晴らしい作品に出会えて、また懐かしいOGに再会できてこんなに嬉しいことはないです。

これって本当に宝塚の作品なのか疑いたくなるくらいリアル男子やリアル子役がいても違和感ないくらい作品の完成度が高く、普通に松竹新喜劇で故藤山寛美さんが演じててもおかしくないような内容でした。

男女混合、老若男女、宝塚OG&OSK出身者…、宝塚の垣根を越えた見事な調和と脚本演出にめちゃ感動しました!ホント、泣くシーンじゃないのに泣けるくらい皆さんリアルに演じられていて、本当、この作品に出会わせてくれた花ちゃんに感謝ですm(__)m

実は私、リアル子役苦手なんですが、この作品に関しては、リアル子役で大正解でしたね。寿楽さん含めリアル男子の皆さんも全く違和感なく、宝塚作品に融合されていて本当にリアルに良かったです。ホント、子役に泣かされた!いい演技してる!演技が上手いとかじゃなくて君らの存在が素晴らしい!本当に花ちゃんがお母さんに見えるもん。マジ宝塚の作品を観てる感覚なし。

「恋の大和路」もそうですが、宝塚の和モノも捨てたもんじゃないね。いい作品は何度再演されても色褪せないわ!全く古さを感じさせない。

しかも、この「永遠物語」には、戦後の物がない時代に失ったもの、また今の物余りの時代さえも余計失いつつある日本の“心”や“文化”が描かれていて、この作品は宝塚の財産だけじゃなくて日本の財産だと言っても過言じゃないと思った。

榛名さんはまさに松五郎そのもので、松五郎が榛名さんなのか、榛名さんが松五郎なのか分からないくらい、まるで「渥美清さん=寅さん」みたいに役と演者が一体化して、男とか男役とか関係なく素晴らしい松五郎でした。無法松と呼ばれた一人の男の孤独感や一途さがひしひしと伝わってきて、ホント泣くシーンでないのに涙が出てきましたね。本当に素晴らしい演技でした!

吉岡夫人を演じた花ちゃんも、こんなこと書いたらなんですが、TCAで演じた時と変わらない美しさがあって、松五郎が一途に想ってしまうのも無理もないくらい気品と守ってあげなきゃと思わすくらいの儚さを兼ね備えていて、バウホールの舞台に立っている花ちゃんが観れただけでも嬉しかったのに、女優花總まりを間近で観れたことに本当に嬉しかった&感動してます!ぶっちゃけ、この吉岡夫人、再婚せずどうやって女一人で子育てできたのか不思議に思いましたが、花ちゃんの吉岡夫人を見たら、きっと松五郎だけでなく周りのたくさんの人に助けられたんやろな~と思いました。よく考えたら、遺族年金で生活できたよね、きっと…?(笑)本当にこの役を引き受けてくれたことに感謝しますm(__)m

私はこの「永遠物語」の内容を知らなかったので、寿楽さんの配役が決まった時に、花ちゃんの息子の役だと知ってイメージ的に違和感を感じていたんですが、所謂ストーリーテラーの役だったので安心しました。てっきり、花ちゃんに向かって“お母さん”と呼ぶのかと思っていたので(笑)大人になった敏雄が回想する役だったので、寿楽さんが敏雄役で全く違和感なかったです。しかも歌付きなのですが、寿楽さんの声がまた渋い!歌声はアニメ「ルパン三世」Part1のエンディングで歌っている方の声に似ていて本当に渋かったです(笑)

この作品にはたくさん宝塚OGの方が出演されていて、しかも最近卒業された大好きな星原先輩、邦さん、萬さん、私が過去にどっぷり宝塚にはまっていた時代に知っていた朋さん、翔さん、星野さん、風早さんも出られていて、本当に懐かしい&嬉しかったです。

OSK出身の方や劇団ひまわりの青年団や子役たちも本当に違和感なく存在してくれていて、宝塚の作品が実は宝塚だけの作品ではなく一つの演劇作品としてリアリティーのある作品として完成度を高めてくれたことに、宝塚ファン&演劇ファンとして凄く感謝したくなりました。草野先生、ナイス戦術です!

この日曜日でバウホールだけで終わってしまうのは本当にもったいないな~と思いました。関西にお住まいの方は是非とも観て欲しいと思いました。本当に良く出来た泣ける作品です。超オススメします!

今日のまとめ:この作品、小倉が舞台になっているんですが、めちゃくちゃ福岡に行きたくて仕方ない(涙)っていうか、皆さん福岡弁上手かった!

宙組「モンテ・クリスト伯」「Amour de 99!!」

2013-04-02 05:00:48 | TAKARAZUKA
泣けた泣けた(涙)

石田先生さ~、なんで石田毒(ポイズン)をわざわざちりばめるのさ???‘○○ヨットスクール’とか‘○○組’とかさ~?もう怖いわ!(笑)「黎明の風」もかなり際どい発言ありましたよね???

それ以外はよくまとめられていて、ドラマチックというか、むしろマンガチックな展開で、南太平洋組同様こちらもテル君筆頭に生徒達が情熱的に演じていて涙涙でした。

キタロウ君の友情、ミリオンちゃんの母の愛に感動しました。あと組長神父の台詞にも説得力があったし、なにより、テル君がめちゃ良い!前回の「銀河英雄伝」もそうやったけど、それまでのマイペースなイメージを払拭するほどの見せ方や情熱に唸ってしまったほど。いつの間にか芸達者になっていてマジ驚いた。

原作は読んでませんが、ウッチーの舞台中継版、ジム・カヴィーゼルの映画版を観てますが、石田先生版はかなりメッセージ色が強く…、

ホンマ、石田先生どないしたんですか???(笑)

ここ三作品(大劇場)、めちゃ私好みです!

石田先生が愛を語ってるのがホント信じられない(笑)

今回も、葛藤ダンサーのダンスシーンもあり、娘役にも見せ場があったりと見応えありました。宙組の娘役さんたちかなり怖そうな面を持ち合わせてますね(笑)とても良かったです!れーれに活躍の場があって良かったです。あ、悪役三人衆の悠未さん&マー君&ちーちゃんも出色でした!マー君の悪役ぶりは意外でしたが、良かった!ダメっぷりも良かった。

脚本演出的にはラストの対決シーンが本当にヤバかった(涙)エリザベートチックなシーンがあったり、キャラクターや見せ方がマンガチックではあったけども、とても分かりやすくて良かったと思います。

メッセージ性を引き立てる内容で、めちゃスピの要素もあり、ホンマ、石田先生どないしたんですか???と訊きたくなった(笑)

ほんま、あのポイズンがなければもっと良かったのに…(笑)


ショーは、藤井先生にしては地味に思いましたが、きっと藤井先生の思い出が詰まった作品からシーンを抜粋したのかなと思いました。残念ながら私の知らない時代の作品群でしたが、宝塚の伝統を語りつなぐには大切な今は亡き演出家の名シーンの数々。作品は知らなくても曲知っていたりと、懐かしいようでリアルタイムでは知らないからそうでないような不思議な感覚でした。

テル君のダルマは見応えありましたね!デカキレイでした(笑)もう少し色気が欲しかったかな…?

色気と言えば、あの方も…。こちらは男のままでしたね(笑)

美穂姐さんがショーだけの特出だったんですが、やっぱ美穂姐さんの歌声好き!

そうそう、このショーで気になったのが、ミリオンちゃんの存在感。痩せたからかな…?顔が目立たない。お芝居の時は声や衣装で分かるけど、ショーは本人の区別がつかないくらい他の娘役に紛れていたのでちと心配。ミリオンちゃん、いくらリフトがあるからといってこれ以上痩せ過ぎたらアカンで。ちと親心で心配になりました。

今日のまとめ:お芝居はマジ泣けるよ!皆熱いし、いい演技してる!ハンカチの必携です!これは無条件で泣けると思う。


「アンナ・カレーニナ」

2013-04-02 02:25:50 | 映画
まさにこれなんだよね~。私が言いたいことは…。

せっかく映画の日が休みなので、本当は「愛、アムール」が観たかったのですが、どうしても今日しか宙組公演を観る日がなくて、そしたら時間的に観れなくなったため、でも映画は観たいし…。で、舞台演出のような作品という情報を得たのでこれにしました。


「アンナ・カレーニナ」はヴィヴィアン・リー版やソフィ・マルソー版、宝塚版と観てます。ぶっちゃけ、このキーラ・ナイトレー版は「戦争と平和」に通ずるものを感じましたね。で、ぶっちゃけ泣けました。ある意味リアリティーがありました。

宝塚版や映画版の「戦争と平和」を観て以来、これを書いた人が、どうしてこんな私欲的な不倫話を書いたのかずっと不思議に思っていた時があったんですが、トルストイもまた恋愛哲学者なんだなと思いました。

「戦争と平和」もそうですが、女性は愛されることが幸せ…みたいなトルストイ哲学がありますね。

でも、反発するわけじゃないですが、愛し愛されることは確かに幸せだと思うけど、愛されればそれでいいのかとついつい思ってしまった。

「戦争と平和」のナターシャは結局はピエールと結婚し、「アンナ・カレーニナ」に関しては、キティとリョーヴィンがあたかも幸せかのように結婚するわけですが、ぶっちゃけ私は納得いかない。

なんかトルストイの場合、愛されることだけが幸せのような描き方されていて、愛されていたらそれでいいのか?誰でもいいのか?と思ってしまう。

元々気があるならいざ知らず、トルストイの場合は、好きな人がいてその人に愛されていない、または死に別れて、他に真剣に自分のことを愛してくれる人の存在に気付いてその人と結婚…みないな描き方されているじゃないですか?

私ならこんな愛され方嫌だな。愛されるなら自分という人間をちゃんと理解してもらった上で愛して欲しいからね。愛されているから愛するというのは私の定義にはない。

基本、女性って愛されていたらそれでいいってとこありますよね。相談を受ける女性はほとんどそうやね。私はいつも、愛して欲しいならお前が愛せ!って言ってる側なので、愛することや愛し方でその人となりが伝わって人間性を好きなってもらえたらいいと思ってるから、ま、同じことを言ってるんやけど、ただ愛されているという理由だけで好きになるのは…私の考えと微妙に異なる。

早い話が、キティやナターシャは一体リョーヴィンやピエールの何処に惚れたんや?と訊きたいわけですよ。なんて答えが返ってくるんやろね?あの二人なら、愛されているから!としか答えられんと思う。本当にそんなんでええの???

ドストエフスキーの場合はちゃんと相手の何処に好きになって両思いになったのかが伝わってくるけど、トルストイは分からん。

主人公のアンナから話が逸れましたが、

まさにアンナは精神病的な恋愛の象徴です。こういう恋愛は本当にアカン。確かに、小田和正さんの曲名じゃないけど、ラブストーリーは突然にやってくることもありますが、アンナみたいな自分を見失った恋愛はホンマにアカン。冷静に自分を見つめられないのは、幸せな恋愛だとは思えない。ただ単に不倫がアカンと言ってるんじゃなく、盲目的過ぎて自分も周りも見えない恋愛はホンモノではないと言いたいんです。

本当の愛が分かっているなら、今自分がどうすべきか分かると思うんですよね。たてえ不倫でもね。不倫を成就することだって出来るのに、アンナは完全に病気。二人のアルクセイが可哀想。確かに元々はヴロンスキーの方が悪いけど、自分を見失ったアンナも悪いと思う。アンナみたいに病的な恋愛だけは本当にしないでね。そういう意味では、今恋愛で悩んでいる人に観てほしいかも。

アンナも、浮気癖が治らない兄に悩んでいる嫁に愛することは許すことと諭しながら、自分が愛に溺れていく様はリアリティーがありました。夫婦の在り方、恋愛の在り方も様々かつ対照的に描かれていたのも良かったと思います。

映像的には、それこそビョークの昔のPV、映像作家でもあり映画監督でもあるミシェル・ゴンドリーのPVを見ているような演出だったり、ラースの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」に似た演出もあったりで、映画であって映画でないような見せ方、上手く舞台空間や舞台裏を使った見せ方をしていて、本当にミシェル・ゴンドリーのPVを観てる感覚でした。映像的にはホント退屈しなかった。

アンナの夫を演じたジュード・ロウの役者魂にも感動したし、病的なアンナを演じたキーラも魅力的だったし、ヴロンスキーを演じた俳優さんも若さ故の純粋さと未熟さを上手く表現していたと思います。ただトルストイの恋愛観に納得出来ないだけで、それは私の個人問題だからよいとして、愛することは耐えることでもあり、許す寛容さでもあり、信じることだと思いました。

どんな恋愛でもいいけど、病的な恋愛だけはやめて欲しいね。あと、幸せだと思えない恋愛はホント推奨したくない。幸せだと思える恋愛をして欲しいです。


今日のまとめ:めちゃ支離滅裂な文章になってしまいました。ごめんなさいm(__)m