花組「ベルばら」「宝塚幻想曲」

2015-07-15 18:12:06 | TAKARAZUKA
wow~、「ベルばら」にラブ&ピース要素が!!!(笑)

ステファン、せっかくご主人様の手もとに戻ったのに…。いや~、まさかのセッションにビックリ(笑)

ということで、台湾公演プレビューin梅芸を観てきました。

「ベルばら」の1時間40分短縮版。全体的には良くまとまっていると思った。ただバスティーユを回想シーンにすべきではなかったと思う。ぶっちゃけ、回想シーンにする必要がない。せっかくストーリーの流れが自然だったのに、あそこを回想シーンにすることで、気持ちが途切れるからやめるべきだと思う。

個人的には、オスカルが死ぬ間際の美怜ロザリーが全く感情がないのが超不自然。見てるだけはダメ。観客が皆はユズオスカルに一点集中している訳ではないので要注意。あそこはロザリーが観客の気持ちに添う大事な役であることを忘れてはいけないよ。

これはアキラ君が悪いわけじゃないけど、ラストのベルナールとロザリーの二人のシーンで、フェルゼンに助けを要請していると言っておいて、カペー未亡人を死刑台に送り込んだらアカンやろ。実はこれ、ネッシーフェルゼン版でもあった。当時は気付かなかったが、今は矛盾を感じる。牢獄でベルナールとフェルゼンが同じシーンにいて脚本家と演出家は何も思わなかったのか???

それ以外は全然良かった!

もう、ワタクシ完全に、

みりお様ぁ━━━━━━!!!!!状態でした(笑)

眩しくて眩しくて目も開けていられないくだった!←はい、贔屓発言です(笑)←目なんて閉じてられないっちゅうねん!もうガン見、ガン見!(笑)

中日劇場のフェルゼンより男っぷりが上がっていて、声もいいし、ヴィジュアルは完璧やし、文句ございません!

かのちゃんのアントワネットが一番心配だったのですが、私には全く問題なかった。めちゃくちゃ美人やん!?

ひょっとして、みりおとアイライン合わせた?同じアイラインだと思ったんだけど…。

は、いいとして、虐げられたシーンの後に歌う唄は、地声で歌った方がもっと力強さが出たかな。後は、おばかな女王様のエレガントさがちゃんと出ていて、台詞回しや仕草に女王の気品があって安心した。よく頑張ってたと思う。

ユズオスカルが超自然体で良かった!ただカツラが…。これは仕方ないか…。いかにもオスカルのカツラです!的な不自然さがあるのが否めない。あと、アイラインも一工夫あれば完璧なヴィジュアルのオスカルだったと思う。演技に関しては全く文句なし。バスティーユは超良かった!

芹香アンドレは、最初はインパクトに欠けるな~とは思ったが、台詞が入るとこちらも自然体のアンドレで良かった。ソロも完璧!

あ、フェルゼンとアンドレのシーン。やっぱさ、フェルゼンはオスカルの気持ちを知ってた前提の会話にした方がいいと思う。植田先生は、三角関係の実態を分かってない!いや、初演の頃は分かってたよ!

あ、プロローグ、かのアントワネットが肖像画で隠れた後に美穂姐さんを出したらアカンやろ!?プロローグの演出が人形使いでない元の演出に戻っていて良かったのに、まさかの美穂姐アントワネットにびっくり!てっきり、成長した女王様が登場したんかと思った!(笑)めちゃくちゃ自然な美穂アントワネットになってるから、あの演出は台湾のお客さんに誤解を生むで!あそこは肖像画じゃない絵を降ろすとかしないと美穂姐さんがそのままアントワネットになってまうで。それはそれで全然アリアリやねんけどね…(笑)

ロザリーの美怜ちゃんは、バスティーユのあのシーン以外は全く問題なし。化粧に一工夫欲しい。

アキラ君のベルナールの文句なし。やっぱ、アキラ君で頭中将が見たくなった。となると、惟光は芹香君か…。とならなくても、芹香君やと思うけど、惟光はやっぱ柚香君なんよな~。ま、配役は劇団に任せよう。

Pちゃんのジエローデルも中日劇場に引き続き安定した演技だった。

出番は少なかったけど、ユキちゃんと和海君は光るモノがあった。

「ベルばら」はよくまとめたて思う。

ショーは、大劇場の時より短くなった印象。とても38名だけとは思えないくらい空間使いが良く、圧迫感があって良かった!

ただやはり、これは好みがあるな…。でも、客席降りは、絶対台湾のお客さんの受けはいいと思う。

アキラ君&芹香君&柚香君&Pちゃんのシーンは絶対受けがいいと思う!

BOY先生の大階段の黒燕尾は、やはり大階段上の動きが見ものだっただけに、今回は床技な感じで1階席だとインパクトは欠けるけど、相変わらず動きは激しい。目が冴える!

みりかののデュエダン、リフトが変わったね。多分…。めちゃ自然な印象。みりお頑張ってます感がないのが良かった!

ショーは、柚香君のオラオラ度が半端なかったね。芹香君が負けてた印象。オペラが自然と柚香君を追ってしまうくらいめちゃ光り輝いてた。もちろん、みりおが一番やで!(笑)

この二作品が台湾でどう反応があるか分かりませんが、成功は間違いないと思うので、あとは、ケガや病気で休演者が出ることなく、無事台湾公演大千秋楽を迎えられることを心から祈ってます!

皆頑張ってください!


今日のまとめ:実は、まだまだラブ&ピースセッション続くよ!(笑)


「ラブ&ピース」

2015-07-15 10:48:48 | 映画
本来の園子温監督らしさというか、私がイメージする園監督の作風だったことがめちゃくちゃ嬉しくて、泣くシーンじゃないのに、ウルウルしまくりでした(涙)

そうなんだよ、園監督らしさとは、メッセージをちゃんとした言葉で伝えているとこなんだよ。極端な登場人物キャラ設定だけど、メッセージを明白にするには必要なキャラ設定だったと思う。

とっても素晴らしかった!ま、客を選ぶ作品であるには違いないが…。

私はめちゃくちゃ好みです!

残念ながら、エリカ様出演の「新宿スワン」は観る時間がなかったので諦めましたが、今作は絶対観たかった作品だったので、1100円で観れる日に運良く観ることが出来て超ラッキーでした!これまた神様のお導きを感じざるを得ない内容だったので、私には堪らん内容でした。

あの緑亀のラブちゃんは、まさに人間の欲望の象徴で、人間の尽きない貪欲を具現化したイメージで、ご主人様(飼い主)の夢を叶える度に巨大化していく。やがてはゴジラやガメラみたいな超巨大化する。

ラブちゃんはご主人様の夢を叶えたく、ご主人様の最終欲望であった日本一大きいオリンピック開催予定競技場でライヴをしているご主人様の元へ近づいていく。巨大化してるから建物は破壊される。行動はのろいから市民は逃げられるから死者はなし。欲望が渦巻く新宿が破壊され、ラブちゃんは攻撃を受ける。まさに何かの象徴。

何度もご主人様に裏切られても(やむを得ない理由があって)、ご主人様の夢を叶えようとするラブちゃんが超可愛いかった!

長谷川博巳さん演じるご主人様は、超極端なキャラ設定だけど、職場ではイジメられで常に気の弱いしがないサラリーマン。ある日、緑亀のピカドン(ラブちゃんの前の名前)に出会って飼い始める。ピカドンに夢を語り、ピカドンだけがご主人様の唯一の友達。職場にはご主人様を唯一優しくしてくれる超地味な女性、麻生久美子さん演じる裕子がいるが、ご主人様は裕子を好きだが職場での待遇が惨めなだけに声を掛ける勇気がない。ご主人様はピカドンに裕子を愛していることを伝える。

ご主人様はピカドンを職場にも連れていき、とうとう同僚や上司に見つかってしまい馬鹿にされ、やむを得ずトイレにピカドン流しちゃう。

そこからのピカドンが下水道でたどり着いた地で運命の出会いをはたす。その出会いがご主人様の運命が思わぬ方向に導き始める…。

ここで重要な存在が、西田敏行さん演じる謎のおじいちゃん。おじいちゃんは捨てられたペットやボロボロになった人形の世話をしている。ここにいる人形や動物達は話すことができる。

ボロボロの服のフランス人形のマリアちゃんがめちゃくちゃ愛らしい存在で、園監督のセンスは素晴らしい!マリアちゃんの声を担当しているのが中川翔子ちゃんだと後で知ってビックリ!めちゃくちゃ上手かった!ピカドンがピカチュウの声優さんなだけに超癒し系な声!黒猫の人形のスネ公の声を犬山イヌコさんが担当。これまた後で知ってビックリ!上手い!ロボット人形を星野源さん。皆さんめちゃくちゃ上手い!この四人が大活躍(?)する。特にマリアちゃんは本当に愛らしい上に可哀想な身の上なだけに、園監督のセンスが光る!

西田さん演じる謎のおじいちゃんが、この作品に裏ストリーの主人公としてめちゃくちゃ素晴らしい存在感を醸し出していて、動物や人形相手にめちゃくちゃ愛情たっぷりに演じていて、泣けてくる。

この捨てられた人形達もご主人様の元へ帰りたい夢があるが、おじいちゃんは禁止している。おじいちゃんはちゃんと人形達の夢を違う形で叶えようとする。それがめちゃくちゃ園監督の愛情が伝わる叶え方でマジ泣ける。

一方で、ピカドンのご主人様というと、ピカドンがおじいちゃんが間違えて作ってしまった希望を叶える飴を口にしたために、ご主人様のピカドンに語った夢が現実化していく…。

ご主人様は夢が叶うにつれて、人格が変わっていく。気の弱いサラリーマンが、有名ロックシンガーに…。名前も変えて新しい人生を歩むことに…。ここも園監督のセンスが光る!

ピカドンはご主人様と運命の出会いを果たすが、そこに裕子が現れ、職場のイジメられた記憶が蘇るからピカドンを足蹴にしてしまう。ピカドンは再び下水のおじいちゃんの元へ戻る。


ご主人様がピカドンに語った夢が一つ一つ叶っていく。その度にピカドンが巨大化していき、最終的にピカドンがご主人様のために叶えたかったことは、命懸けで叶えたかったことは…、内緒。

めちゃくちゃ泣けた!

くだらない内容設定かもしれないけど、園監督のメッセージがどさくさ紛れに沢山詰め込まれいて、大好き!!!

後にラブちゃんと名前が変わるピカドンにも意味があって、本当に園監督の脚本のセンスは素晴らしかった!

どんなに大きな夢があっても、貪欲になりすぎてはいけない。一番大事なことは、一人の人間を愛し抜くこと。この愛が世界平和に繋がると園監督は伝えてかったと私は解釈しました。

ラストに忌野清史郎さんの♪スローバラード♪が流れるんですが、この歌詞素敵!そう、夢じゃないんだよ、そこにいたんだよ、いるんだよ!的メッセージが素敵!

めちゃくちゃネタバレしましたが、観て欲しい方が沢山いるから、きっとその方達がピンとくるであろうキーワードを書きたかったので、あえてネタバレしました。

何某のキーワードでピンと来た方は絶対に裏切らない内容になってます。本当に観て欲しい!

園子温監督のラブ&ピース思想はめちゃくちゃ素晴らしかった!

今日のまとめ:まだ、まとめない(笑)