星組 新人公演

2012-06-05 22:47:35 | TAKARAZUKA
本来観る方が急遽観れなくなり、生徒席なので空席にできないということで、仕事終わりに急遽予定外の新公観劇をしてまいりました。

率直な感想は、前半は普通の出来、後半が良かった。

前半はなんか稽古通りやってます感があって、決して悪くはないねんけど、良くもない。ほんと普通な感じ。で、前半で気付いたことは、本役さんにあて書きされた役を演じることがいかに難しいかを感じた。存在感の違いは当たり前やねんけど、まさに本役さんが演じてこそ輝く役だということが分かった。特にスズミンの役はあからさまに違いが分かる。スズミンの存在感の大きさを感じた。

正直、前半は緊張感を感じなかった。場馴れした感じを受けた。私はね。

でも、後半、アンジェロが捕まってからは空気が芝居モードに変わったように感じた。

ついでに書くと、本公演の欠点も分かったし、見せ方の難しさも感じた。

そう、本公演の欠点は実はショー要素の強さとメインのキャラの濃さで芝居要素が隠れてしまってること。

確かに星組はショー要素が強い方が魅力的だと思ってたけど、新公を観るとショー要素より芝居要素が強かったから、本公演で分からなかった背景や心情が大体見えてきた。

後半は皆丁寧に演じてくれたから、正塚先生が伝えたい心理がぼんやりやけど見えたかな。なぜ、イサアクはモニカに惹かれ、ホアキンがなぜイサアクと似ていると言ったか…?なぜイサアクを殺せなかったのか…?あと、アンジェロがどういう背後関係で助かったかも。あとホアキンが言いかけた言葉の続きも。

後半に関しては、正塚先生は大事なことは言葉で説明せずに、観客の想像に委ねていることにも気付いたし、言葉にしなかった箇所がめちゃヤバい(?)ことだとも分かった。ただ単に私の勘違いもあると思うけど、言葉にしてしまうと陳腐になってしまうなと思った。ま、分かる人には分かるみたいな内容ですね。知ったかぶりでもありますが…。

新公見終えた後は急にル・サンクが欲しくなった。ってくらい深い内容。ガラカメの世界観に通じてるかもね。。意外と行間がめちゃ大事だったりする。マジ正塚先生にやられた感がある。私の勘違いも大いにあると思うけど、私はこの脚本かなり好きになりました。

新公を観たお陰で、もう一度本公演で確かめたい箇所が増えたので次の休みに必ず観にいきます。

観る角度が悪くて分かりにくいねんけど、最後のホアキン、イサアクを撃とうとしているんであってるよね?でなきゃ解釈がかなり変わるんだけど…。

あと、ホアキンはイサアクに憧れてる部分もありますよね…?

とにかく、本公演の観劇とル・サンクが欲しい!

新公で書いておきたいこと…。

モニカさん、顔だけ黒塗りは…。服が汚れるから…?

アンジェリータさん、上手かった。なんか容姿がマリモちゃんに似てた。車椅子、気を付けてこぎなよ(笑)

イサアクとホアキン、マジ後半が良かった。

真風君、髭がチクチクして気になって仕方なかったんやね。挨拶の時大変だったね(笑)

何度も書きますが、ショー要素が弱い分、芝居要素が強くなってたのは良かった。でも眠たくなる要素でもあるんだよね…。ショー要素を取るか、芝居要素を取るかホント匙加減が難しい今回の正塚作品です。

今日のまとめ:もちろん私が変なのは認めますが、正塚先生もなんか変わったよね…?と思ったのは私だけかな…?

「私が、生きる肌」

2012-06-04 01:49:28 | 映画
よくもまあ、こんな発想ができたもんやな~。

前半と後半で、同じ女性が全くの別人に見える見事なペドロマジックでした。

監督のペドロ・アルモドバルもカンヌ映画祭の常連さんで、毎回奇想天外な脚本に驚かされるんですが、今回もビックリな内容でした。一番ビックリしたのは「バッド・エデュケーション」でしたが、この「私が、~」はそれに次ぐ二番目に驚いた内容でした。

「ボルベール」を踏襲した感じの見せ方や展開でしたが、なんせエログロナンセンスとハイセンスの中間的な内容で、女性も男性もペドロ作品に興味なければご覧にならないことを勧めますね。

ってぐらい内容がエログロい。めちゃめちゃエログロい訳ではないですよ。ハイセンスに近い(そうでもないか…、女優さんは体当たりやった)エログロさなんですが、後半のネタばらしによって前半が全く別の見方になるという脚本が、素晴らしい!とは言いたくはないけども良く計算された内容でした。

ちょっとネタバレすると、同じ女性(本当の女性)が男にしか見えないんだよ。ついつい前半のあの行為は何?って思ってしまうアントニオ・バンデラスの存在感でした。まじビックリ仰天。

ペドロ作品に久々のアントニオ。ペネロペ・クルズもそうやけど、スペイン出身の俳優さんはやはり母国語の方が似合う。当たり前だけど、全く違和感ないもんね。

で、タイトルの「私が、生きる肌」の“私が、”の句読点は要らんで。これじゃ、私=肌、にならないかい?どちらかというと、生きるというより共存の方が意味が近いと思う。あ~可哀想←映画の内容をついつい思い出してしまって…。

でもさ、現実な話、表立っては発表されてないだけで、我々の知らないところではあんな実験やってるんだろね、きっと。

と思わせるくらいのリアリティーも潜んでいて色んな意味で怖くもあった。

「ボルベール」同様、映画だから全然オッケーな結末でしたが、あの人はこれからどうやって生きて行くんだろうね?ホント、私と生きる肌って感じのラストでした。

それにしても、フランスやスペインのベテラン女優さんの演技や声って、なんであんなに魅力的なんやろね。特にペドロ作品に登場する女優さんはいつも超魅力的な存在感を醸し出している。いや~女性のハスキーヴォイスにも弱いんでね~(笑)

オススメはしませんが、なんでTOHOシネマズで上映したんかが不思議でならん。基本、カンヌを含めた国際映画祭の作品ってミニシアター系が多いのにね。個人的にはレイトショー料金で観れたから有難かったけど…。「メランコリア」にせよ「ヒミズ」にせよ、TOHOさんも許容範囲が広くなったもんやね。

今日のまとめ:本当は「ミッドナイト~」をもう一度観たかったのにレイトショーやってなかった(涙)


追記:この映画の日本字幕は、大好きな松浦美奈さんでした。もちろん贔屓目線ではありますが、松浦さんの日本語訳は某有名翻訳家さんと違って、的確に言葉選びをされているので、より深く作品にのめり込めるから好き。あの方の日本語は端折り過ぎに意訳しすぎ。文字数制限があるのは分かるけどさ…。

松浦さんの字幕に当たった時はめちゃラッキー!って思ってしまうのは私だけかな…?

続き…

2012-06-02 08:31:07 | 映画
今日のまとめ:パリの思い出…。

初めてヨーロッパ(+モロッコ)一人旅(バッグパッカー)をした時、パリはマドリッド、バルセロナ、ロンドンに向かう中継地点でした。当時は電車で移動してたので、朝パリに着いて、夜行列車で次の都市に向かっていたので、パリには日中だけしか過ごしたことがありません。

なんせ最初にパリにたどり着い時の印象が悪かった。
それこそ雨のパリでした。英語は通じない、強面の兄ちゃんにガン飛ばされるわ、バスチーユ広場でボッタクリに遭うわ、ベルサイユ宮殿はストで休館。街は汚いわで、もともとユースホステルに泊まる予定にしていたんですが、あまりに第一印象が悪すぎたので、その夜にマドリッドに向かいました。

バルセロナからロンドンに向かう時も、夜行列車で朝パリに着き、その日の夜行バスでロンドンに向かう間パリ観光したんですが、確かに晴天のパリは綺麗でオシャレな街でした。ベルサイユ宮殿にも入れたし、第一印象を払拭しつつあったけど、やはりなんか好きになれなかった。オシャレな街は私には合わないし、パリの裏の姿を見てしまったし。言葉が通じないし…。今はどうかは知りませんが、なんせ1995年の思い出なので悪しからず。

あ、古書の通り懐かしかった。今思い出しました。

あ、ハードロックカフェParisのTシャツも買った。当時はハードロックカフェのTシャツが人気だったんだよ。あ、ロンドンもマドリッドもベルリンも買った。ボロボロになったから捨ててしまったけど。ホント懐かしい思い出。ひたすらショップ探しに邁進してたな(笑)
そうそう、「レ・ミゼラブル」の映画も観た。フランス語分からないから、原作通りだと思って映像だけで泣いていたら、途中でエッフェル塔が映ったときに、あれ…あの時代にエッフェル塔あったけ…?と思ったら、時代設定が第二次世界大戦時に置き換えられていたことに気付き、それからはさっきの涙が嘘のように超冷静に観てしまった。さすがにあれにはやられたな(笑)

もしパリに行けるなら、美術館とモネの足跡だけ辿れたらいいかなと思ってます。ま、今一番に行きたい外国はロシアなんですが…。ペテルブルグでドストエフスキーのお墓参りがしたい!それだけです…。

「ミッドナイト イン パリ」

2012-06-02 08:23:37 | 映画
ウディ・アレンの作品は2度と観ないと心に硬く誓ったのですが、あまりのポスターのセンスの良さと、0時を過ぎるとヘミングウェイ、フィツジェラルド、ロートレック等々が現れる…という粗筋に惹かれて、観てしまいました。

実はこの前のDVD月間で、「ブロードウェイと銃弾」を借りて観たら、意外と良くて…、ウディに対する見方を改めました。

そもそも、なんでウディが嫌いだったかというと、最初に観た映画が「ギター弾きの恋」だったんです。レンタルでね。それまでの作品も有名なのは知っていましたが、初期の作品はバカな監督のイメージが強かったので観てなかったんです。「ギター弾きの恋」は主演のショーン・ペンがオスカーにノミネートされたのでミーハー気分で観たんです。これがめちゃくちゃ良かったんですよ。で、ずっと本当の話だと思ってたんですよ。ドキュメンタリー風に描かれていたんでね。

で、映画好きの友達にめちゃ感動した!あのギター弾き誰か知ってる?と訊ねたら、とんでもない答えが返ってきて、その答えをきっかけにウディに不信を抱き始めたんです。とんでもない答えとは…まさにある作品のパクリ。プロットそのまま。見事なパクリっぷりにまんまと騙されました。

まだこれだけなら良かったけど、その次に観たのが「カイロの紫のバラ」がアカンかった。これは騙されようのないファンタジックな内容で、めちゃくちゃ感情移入して観てたんですよ。そしたら最後にとんでもないオチで、なんで現実に戻すねん!と怒りが…。めちゃくちゃ夢心地だったのにまさかの現実に辟易。それからはウディは皮肉屋だと決め付けてました。それを決定付けたのが「それでも恋するバルセロナ」でした。時が経てば作風も変わると思ったし、なんせ賞レースに絡んでたら観ない訳にはいかないでしょ?で、観たら、人をバカにした脚本に腹が立って、2度と観るか!と思ったわけです。

結局三作品しか観てなかったんですが、ある方のオススメで「ブロードウェイと銃弾」を観たら宝塚にピッタリと思うくらい良くてね。で、全部の作品を観たわけじゃないのに偏見を持ってはいけないと考えを改め直した訳ですよ。

で、前置きが長くなりましたが、実際に観た「ミッドナイト イン パリ」は…、

めちゃくちゃ大好き!もう一回観たい!DVD購入決定!

高く評価されるだけあって脚本も映像も裏切りがなかった。私みたいな歴史を中途半端にしか知らない者にとっては、どこまでがホントでどこまでが嘘なのか分からないくらいリアリティーがあって、完全にウディの世界に入り込みそうになりました。

実際は入り込んで良かったんですが、なんせ「カイロの紫のバラ」のオチを引きずっていたので、警戒しながら観てたんです。

確かにラストは現実な展開になりますが、全然アリ!理にかなった展開だったと思う。パリに住んだら恋をしたく気持ちも分かるし、夢を見たくなる気持ちも分かる。芸術の都パリに憧れを持つ気持ちも分かる。なぜパリに芸術家が集まったのかも分かる。パリ大嫌いな私でも、映像の世界だけなら私だってパリが好きになるよ。

私はパリに良い思い出がないので、ましてや、雨のパリなんて最悪な思い出しかないんですが、でも、「アメリ」同様、この映画に映しだされているパリはとても魅力的でした。

ウディならではの皮肉な台詞の応酬のシーンもありました。それと対照的なロマンチックなシーン。0時を過ぎると…。発想も素晴らしいけど、そのロマンチックなシーンの中にもメッセージ性を含んだ現実味のある台詞に大納得。まさにその通り!と思わせてくれる台詞にウディに共感。主人公のギルが気付く台詞なんですが、とても説得力があります。

ラストのオチも自然な流れです。浮気云々は抜きにして価値観の相違は重要視されると思うので、全然納得の展開。

パリ好きな方は、好きな映画になると思う。パリ大嫌いな私が好きになるくらいなんだから、パリ好きな方はもっとパリが好きになるのでは…?なんせパリの美しい風景が盛りだくさん。

私の一番のお気に入りは、モネの愛した睡蓮のある池のシーンと、絵が展示されているオランジュリー美術館のシーン。もう一度パリに行けるなら是非とも行ってみたいから。って以前に、今、蓮にはまってます。なんだろう…水面に浮かぶ蓮の花がめちゃ魅力的。って実は、ホームセンターで買った蓮の種をメダカのいる鉢に入れてたら、芽が出ました!なんと言えないあまりのタイミングの良さと出会いにビックリ。

訂正:蓮(ハス)と睡蓮は種類が違うんやって。同じやと思った…。私が買ったのは水面より高く花が咲く方。水面に浮かばない方や。しまったな…、大きくなった鉢替えせなアカンやん…。

この映画、パリ好きな方にオススメします!ベル・エポックの時代、1920年代がお好きな方は特に。せや、ニコールの「ムーラン・ルージュ」もベル・エポックの時代やもんな。う~ん、好き好き。

今日のまとめ:パリの思い出…。

続く…。

「MIB3」

2012-06-02 00:18:15 | 映画
こっちは二回目に観ました。あまり書くことないので最初にUpしました。

「MⅡB」から10年も経ったんや。で、なんで今頃PART3を製作したのか意味不明…。

って以前に、私がこんな映画を観ることに驚かれている方が多いのでは…?「紙兎ロペ」同様、この映画に出てくるエイリアン達がシュールで大好きだったので観ました。

本当は予告を見る限りではあまり面白そうではなかったのですが、映画の日で千円なら観てもいいかと思って観ることにしたら、時間帯的に3Dの回でしか観れなかったので、泣く泣く400円追加して3Dで観ました。

結果的には3Dで観た方が臨場感があって良かったのですが、なんせストーリーが…。

こんなこと書いたらなんですが、ラストの件りは「ギャラクシー・クエスト」のパクリでした。製作会社は違いますが、どちらもスピルバーグが関わっているので多少ネタがかぶっても訴訟はないとは思いますが、ま、泣けたからいいか…。

今回はPart1、Part2と違ってコメディ要素が弱かったのが非常に残念でしたが、パクリな部分はありましたが、ストーリー的にはまさかの泣ける展開だったので、観て損はなかったです。

トミー・リー・ジョーンズが老けるのは仕方ないけど、ウィル・スミスが昔と変わらないのがビックリ!いや、10年前より若く見える!

若きトミーを演じたジョシュ・ブローリンが、トミーにそっくり!表情から動き全てにおいて見事な振り写しでした。

私みたいなエイリアン好き、コメディを期待してる方にはもの足りないと思いますが、ウィルファンは楽しめると思います。なんせ、トミーは最初と最後しか出ないから。あ、ネタバレw(@o@;)w

今日のまとめ:Part2で大活躍のパグ犬君、あんな姿で登場してます(涙)気付かないかもね。

もう1作は後ほど…