ニセコ移住を夢見て

ニセコに魅せられて移住を決意した夫婦のアクセクストーリー

電気柵の製作(11)

2018年07月12日 17時47分59秒 |  └ 電気柵
イチゴ畑をアライグマから守るため通電して2週間ほど経過しました。

運用途中には、豆畑のツルが伸びて電線に触れたり、動物に動かされた?電線が地面に触れたりしで通電が停止したトラブルはあったものの、アライグマが電気柵を越えて中に入った形跡は無く、無事にイチゴの収穫が出来たので効果はあったようです。

2週間の間で太陽が出ていた積算時間はわずかに10時間程度。
雨の日が大部分でしたが雲の厚さによっては意外と雨の日でもソーラーパネルの起電力が13から16ボルトあって12ボルトのバッテリを充電する力がありました。太陽光が当たると20ボルトの起電力がありました。
今回は24時間連続で運転しましたが、バッテリ電圧は常時13.8ボルト前後であり十分に蓄電されていました。

反省点として、安価なため飛び付いた#24ステンレス線は張る時にボビン内で緩んで絡まり非常に扱いにくかったので、新たに購入する時は電気柵専用の線(ロープに細径電線を編み込んだタイプ)の方が絡みにくくて良いと思います。

もう一つ、ポールに取り付ける絶縁体(らくらくパッカー)の固定は3段階のキツさ調節が可能ですが今回動物が当たって容易に向きが変わっているので何らかの固定方法を考える必要があります。

設備を撤去する前に今回の電気柵の電線部分の絶縁抵抗と静電容量を計測してみました。
雨でポール等に土の跳ね返りがあり絶縁が下がっている懸念があったのでまずは絶縁抵抗測定から。
このテスターは40MΩまで測れるのでOL(オーバー表示)は40MΩ以上の十分な絶縁があるので問題なし。

次に静電容量を計測
結果0.4nF(なじみがない単位なのでピコに直すと400pF)はラジオのバリコン程度の静電容量で、電気柵の電撃パルスはどの程度の高周波を含んでいるか分かりませんが、高周波に対しては減衰が考えられる値です。
電撃発生装置の高圧端子(無負荷)で約15mm離れた位置から火花が飛ぶのに対して、電気柵の電線につなぐと約10mm離れた位置から火花が飛ぶので減衰していると考えられます。

試しに高圧のワニ口を電気柵の電線から外して、高圧端子からワニ口までの静電容量を測定すると0.076nFだったので、大部分は地上に張った電線と大地間の静電容量になります。
今回は10kVほどの電圧があると推定され問題はありませんが大規模に何百メートルも電線を張り巡らす場合は静電容量による減衰も無視できなくなりそうです。

隣りに植えている豆の葉は電線に近い先の部分が枯れていました。
電線から約3cm離れた葉で、同じ状態が3ヵ所ありました。
葉が風で揺れて触れたものか? それとも触れないまでも高圧を感じて枯れたものでしょうか?

最後に残っていた粒を収穫しました。
アライグマ対策の効果が実感できたので来年はイチゴ畑を増やそうと思っています。
次回の電気柵の出番は秋のブドウ収穫の季節です。


【7月14日追記】

電線の撤去前に各段の大地間静電容量が知りたくて、4段の電線をつないでいた線を下から1段ずつ外しながら測定しました。

測定対象電線静電容量(nF)
4段0.402
上3段0.312
上2段0.234
最上段1段0.181




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