水で書かれた物語 ☆☆
1965.11.23 中日映画社、白黒、横長サイズ
監督・脚本:吉田喜重、脚本:石堂淑郎、高良留美子
原作:石坂洋次郎
出演:岡田茉莉子、浅丘ルリ子、山形勲、入江保則
水で書かれた物語なのに潤いが無い。
水気が無い。
水分が無い。
乾ききっている。
不思議で、かなり気持ち悪い。「羊たちの沈黙」や「ベニスに死す」を見た時と同じような印象。具体的に気持ち悪い場面があるわけではないけれども、強烈に気持ちの悪さが残った。それぞれに良い映画で、多分、その抽象的な表現がリアルであるためにそんな印象を残すのであろう。
「羊たちの沈黙」はカニバリズム。「ベニスに死す」はホモセクシャル。こちらはエディプス・コンプレックス的なもの。どうも、こういうタイプのものには生理的拒絶反応があるらしい。
映画自体は実験的で意欲的なものだった。銀行のシャッターが閉まるシーンが印象に残る。冒頭と中間の2回ある。うまいカットだと思った。何か、この世と不思議の国の世界との間を区切るシャッターで、そのシャッターを降ろして、「さあこれから不思議の国の世界に行きますよ」という感じだった。
10.10.24 NFC
1965.11.23 中日映画社、白黒、横長サイズ
監督・脚本:吉田喜重、脚本:石堂淑郎、高良留美子
原作:石坂洋次郎
出演:岡田茉莉子、浅丘ルリ子、山形勲、入江保則
水で書かれた物語なのに潤いが無い。
水気が無い。
水分が無い。
乾ききっている。
不思議で、かなり気持ち悪い。「羊たちの沈黙」や「ベニスに死す」を見た時と同じような印象。具体的に気持ち悪い場面があるわけではないけれども、強烈に気持ちの悪さが残った。それぞれに良い映画で、多分、その抽象的な表現がリアルであるためにそんな印象を残すのであろう。
「羊たちの沈黙」はカニバリズム。「ベニスに死す」はホモセクシャル。こちらはエディプス・コンプレックス的なもの。どうも、こういうタイプのものには生理的拒絶反応があるらしい。
映画自体は実験的で意欲的なものだった。銀行のシャッターが閉まるシーンが印象に残る。冒頭と中間の2回ある。うまいカットだと思った。何か、この世と不思議の国の世界との間を区切るシャッターで、そのシャッターを降ろして、「さあこれから不思議の国の世界に行きますよ」という感じだった。
10.10.24 NFC
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