自分のオーディオシステムは、ほぼ全てのケーブル(電源ケーブル・ラインケーブル・SPケーブル等)を自作の「高性能ケーブル」で鳴らしています。ケーブルの材料は①ケーブル材②半田材③プラグ類の3つからなるシンプルなものです。
20年前に最初に「高性能ケーブル」を作成しましたが、他社の高性能ケーブルの諸兄の寸評も確認しました。「高性能ケーブル=高価格なケーブル」になりますので、さぞや良いサウンドで楽しまれているかと思いきや、かなり辛辣なコメントが多かった事を記憶しています。
1)使い始めは良い印象が多い。
2)早い処では3日目辺りから音のバランスが崩れて聴きづらくなる。
3)最後はピーキーなサウンドになって来てとてもこのまま聴き続けられない。
と云うものが多かった。事実、自分のケーブルでも同じ体験をした。
「何故だろう?」と私は考えた。ケーブル類や半田類は「抵抗値」の低いものを採用している。伝送的に悪い要素はない。しかし、出てくる音は、「ふん詰まった音」がしたり、音のバランスが崩れて「ピーキーな音」がする。
そんな音を我慢して1年も使い続けていると、突然「覚醒」した音が出てきた。それまでの音のグレードとは隔絶した世界が広がった。これから、「良いケーブルは下流の機器を活性化させる」と云うノウハウを獲得した。以後は、「2000Hrの鳴らし込み」が必要だと確信した。従来使っていたケーブルの性能より格差が大きい程「鳴らし込み時間がかかる」。
「オーディオマニア」ならこの2000Hrを待つ事も出来ますが、「演奏家」はまずこの2000Hrは待てないでしょう。バランスの崩れたピーキーな音で演奏すること自体が「感性」が許せないかも知れません。
ただ、2000年以降は「鉛レス」に移行しています。鉛を含んだ半田材は「輸出」できなくなってきていますので、今後は「鉛レス半田」で作ったエレキギターばかりになるでしょう。そうなると、1桁違う抵抗値になりますので「音色」等かなり変わってくると予想できます。