ノーブル・ノーズの花の穴

麗しき本音のつぶや記
~月に1度ブログ~

小池栄子の「接吻」

2008-03-16 13:03:25 | 映画


久しぶりに降りた駅の、スクランブル交差点にはクラクラした。
私はやっぱり、この街が好きじゃない。
人が多すぎる。

ユーロスペースに、「接吻」を観に行った。
小池栄子は、私が今、最も注目している女優である。

主人公の京子は、犯罪者の不敵な笑顔に親近感を感じ、
一方的に彼を調べあげ、理解した気になって恋をする。
「恋」は自己中心的な思い込みである。
でも、私はそれでいいと思う。

この手の映画マニアには、深い作品かもしれないが、
長い会話が続くシーンでは、途中で眠くなってしまった。
ただ一つ、学べたのは、京子の「男への近づき方」だった。

京子はいきなり、彼に会おうとはしなかった。
最初は弁護士を通じて、自分の存在をほのめかしてもらう。
その後、ひたすら差し入れをする。

そして、何度も手紙を書く。
「あなたの声が聞きたい。
もし裁判で、一度でも声を聞かせてくれたら、
私と面会してくれるという返事だと受け止める。」

彼は、裁判官に申し入れを問われ、
「ありません。」と、初めて言葉を発した。
ここでやっと、彼との面会が叶う。
こういう長いプロセスを我慢できない私には、「なるほど」なアプローチだ。

2人が面会を続けるには、身内になる必要があった。
この獄中結婚は、あの事件がモデルなのだろうか。
弁護士まで彼女にホレかけるのは、映画的な感じだが、
この弁護士を巻き込んでこその、ラストだったのだ。

彼女の「接吻」は、どういうつもりだったのか。
あれは、「感謝」だろうか、「誘惑」だろうか。
彼らは、又くり返すつもりか。
その後の方が、気になる映画である。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 一皮むけなきゃ大人になれない | トップ | 上を狙ってる? »

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事