続きです。
他に坐摩神を祀る神社はあるのか。
大阪に坐摩神社があります。そして大阪城でも坐摩神を祀っている話も聞いたことがあります。
坐摩神の二神、庭神・鬼渡神は蝦夷の神です。それが何故、朝鮮人の血筋が多い大阪に祀られているのか。
それは大阪は古代、蝦夷の領地だからと言えます。理由は登美彦神こと長髄彦神です。
「登美」は大阪の地名です。長髄彦神は大阪、更には大和を支配していた蝦夷の族長だったと考えられます。
そこに神武天皇軍が襲って来た。神武天皇の兄・五瀬命は長髄彦の軍に討たれたが、長髄彦神は敬っていた饒速日尊の裏切りに遭い命を落とした。大和は天孫族に支配された。
天皇家を含め天孫族は大陸から渡って来た民族の血筋と言えますので、朝鮮の血筋が多いのかも知れません。
話を長髄彦神に戻します。長髄彦神はその名の通り脚が長い神だとされています。長い足で突き進み台風の様に辺り一面を荒らし捲る神とされています。
っと言う事は鬼渡神と共通点があります。鬼渡神も走り渡った後は、鬼が荒らしたような惨状になるからその名が付けられたと言われています。
そして手長足長も同じく、天変地異を起こして自然を破壊する。
長髄彦神は足長と同化した説がありますが、長髄彦神や手長足長も鬼渡神と同神、或いは同じ系統の神と考えられる。少なくても日本の地主神なのは間違いないでしょう。
台風を起こす神として手長足長が挙げられますが、長髄彦神や鬼渡神も台風をイメージさせる神だと言えます。
そうなると大阪に坐摩神の一員である阿須波神・波比岐神が祀られているのも、長髄彦神と同神なら頷けます。長髄彦神は大阪、そして大和地方の地主神なのですから。
更に大阪にほど近い鈴鹿峠は以前、阿須波道と呼ばれていた。
大阪の羽曳野市は阿須波神と対の波比岐神の神名から付けられたとの説もあります。大阪も鬼渡神との関連がある。長髄彦神と被るのです。
続く。