安東伸昭ブログ

安東伸昭の行動日記

靖国神社参拝

2013年12月28日 | ニュース

―安倍晋三首相が参拝した靖国神社はどういうところなの。

 明治新政府軍が旧江戸幕府軍と戦った戊辰戦争で政府方の戦没者を慰霊するために、明治政府が1869年に建てた「東京招魂社」が前身だ。1879年に靖国神社と名称を改め、日清戦争や日露戦争、第2次世界大戦などの戦没者246万6000余柱の「み霊」が祭られているんだよ。

 ―首相はなぜ参拝したの。

 国のために戦って犠牲になった英霊を哀悼して冥福を祈り、二度と戦争を起こさない決意を示すためだと説明しているよ。現職首相では、小泉純一郎氏以来7年ぶりの参拝なんだ。安倍首相は第1次政権のときに参拝できなかったことをひどく悔やんでいて、参拝に意欲的だった。首相を支持する保守層も参拝を希望していたんだ。

 ―首相が参拝した「鎮霊社」って何。

 本殿に合祀(ごうし)されていない内外の戦争犠牲者を慰霊するため、1965年に神社内に建てられた社だよ。現職首相としては初めての参拝で、日本の侵略を受けた中国や韓国に配慮を示す狙いがあったようだよ。

 ―でも中国も韓国も反発しているね。

 第2次世界大戦後、極東国際軍事裁判(東京裁判)で有罪判決を受け絞首刑となった東条英機元首相らA級戦犯14人が1978年10月に合祀されたから、首相の参拝を「侵略戦争を美化している」などと批判しているんだ。昭和天皇が1975年11月を最後に参拝されなかったのも、合祀が転機になっているという見方がある。昭和天皇が不快感を示されたと受け取れる元宮内庁長官のメモが見つかっているんだ。

 ―靖国神社の代わりの追悼施設を造ればいいというアイデアがあるね。

 2002年に福田康夫官房長官(当時)の私的懇談会が「国立の無宗教の恒久的施設が必要」との報告書をまとめたけど、自民党の反対が強くて議論は進んでいないんだ。安倍首相も慎重で、問題解決の手だてにはなりそうにないね。

 


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