輸送密度 岡山エリア8割回復傾向
23年度JR西 芸備線は利用低迷
さんデジ
JR西日本は2日、2023年度の区間別の1キロ当たり1日平均乗客数(輸送密度)を公表した。
岡山エリア(岡山、広島県東部など旧岡山支社管内)は、新型コロナウイルス禍の影響が縮小したことにより、
昨年に続いて8割の区間で回復傾向が見られた。
ただ、存廃問題が浮上している芸備線の利用低迷区間(新見市―庄原市間)は依然として厳しい状況が続いている。
岡山エリアを走る11路線21区間のうち、18区間で前年度に比べ増加した。
宇野みなと線岡山―茶屋町間が3万8269人(前年度比3678人増)、
山陽線岡山―福山間が3万3106人(1905人増)、
津山線津山―岡山間が3052人(141人増)だった。
一方、3月から国の「再構築協議会」で在り方を議論している芸備線(岡山、広島県)は、
東城―備後落合間が20人(増減なし)で、前年度に続きJR西管内で最少だった。
同区間と接続し、利用低迷のため沿線自治体に協議入りを要請している木次線(広島、島根県)の
出雲横田―備後落合間は72人(18人増)で、管内ワースト2位だった。
再構築協の設置目安となる千人未満に、岡山エリアでは芸備線をはじめ、
因美線東津山―智頭間134人(4人増)、
姫新線中国勝山―新見間111人(21人減)など3路線6区間が該当した。
同社は「全体としてはコロナ禍で落ち込んだ乗客が戻りつつあるが、
芸備線などの利用低迷区間では大量輸送という鉄道の特性を発揮できていない状況が続いている」とする。