誰だって、迷えば救いを求めたくなる。気持ちは分るが、安易に助けを求めることは却って自滅の道だと思う。
経営者というものは孤独なものだ。社内では絶対権力者として振舞うことを許されるが故に、本当に苦しい時に社内に助けを求めることができない。だから、外部の助言を求めるようになる。
だからこそ、コンサルタント業なる職種が成り立つわけだ。この仕事は、とても不思議な職種で資格も看板さえも絶対に必要なわけではない。時として実績さえなくとも出来る。助けを求める経営者に、その求めるものを与えるだけで成立する仕事だからだ。
そのため、コンサルタントは玉石混合、嘘もホントも堂々まかり通る。世界的にも著名なコンサルティング・ファームがその代表格だが、弁護士や公認会計士、税理士、行政書士などの公的資格を持つ先生がたも堂々看板に掲げている。お役所に顔がきくOB官僚もいれば、占い師もいる。必然的に詐欺師やペテン師なども混じっている。
私自身、コンサルタント的な対応を求められることは少なくない。もっぱら節税目的の相談が中心だが、合法的な範囲内で応じるようにしている。ただし、コンサルタント業務を中心に据えるつもりはない。むしろ、冷静に距離をおくべきだと考えている。
変に思われる方もいると思うが、これは本音であり、覚悟でもある。ぶっちゃけた話、コンサルタント業務は儲かる。事実上原価がない収入であり、下手すると口先だけで稼げる仕事でもある。だからこそ難しい。
私が考える税理士業の根幹は顧客との信頼関係だ。顧客の相談に応じるためには、信頼関係が非常に重要となる。そしてコンサルタント業務は、やもするとその根幹を危うくする可能性を秘めている。
守秘義務があるので具体的なことは書けないが、下手なコンサルタントはむしろ状況を悪化させる。そして、相談者の側にも問題がある。経験的に言って一番駄目なのは、具体性を欠いた相談だ。
曰く「どうやったら売上は伸びますか?」とか、「経営を良くするには、どうしたら良いでしょう?」といったものだ。この手の質問をしてくる経営者は、まず伸びない。なぜなら現状を経営者自身が正しく把握していないからだ。
本音を言わせてもらえば、問題点を正しく認識すれば、自ずと解決策は出てくるものだ。それを認識できないところが、最大の問題点だ。出来る経営者は、問題を認識した上で、その問題の具体的解決策を模索する。そのためのお手伝いなら、私も微力ならが力を惜しまないつもりだ。
コンサルタントたちは、所詮外部の人間だ。外側からの認識は示せても、内部を動かす力はない。だからこそ外部からの助言といった枠で行動すべきだ。しかし、それでは限界がある。だから、内部に入りたがるコンサルタントは多い。ここに問題が生じる。
問題の一つは、経営者が自らやるべき努力を他人任せにすることによる弊害。経営者自身は気がつかないが、周りはそれを見ている。従業員はもちろん、取引先でさえ冷ややかに見ている。プラスに評価されることは、極めて少ないと思う。
もう一つの問題は、内部に入ったコンサルタントは、重要な経営上の秘密を外部に持ち出して、他の仕事で活用してしまうことを避けられない点だ。これは浮「ぞ。
表題の本は、実際に著名なコンサルティング・ファームで活躍した著者自らが、コンサルタントを使うことによる弊害を生々しく書き記している。私自身、仕事上で見かけたような事例もあり、薄ら寒く感じた本でもある。
この本を読んだからという訳でもないが、どうしても私はコンサルティング業務に冷ややかな目を向けざる得ない。具体的なことが書けないので、歯切れが悪くて申し訳ないが、一言だけアドバイスしておきます。
コンサルタントを使う際は、目的と範囲を明確に定めること。万能薬に在らず、むしろ劇薬と思うべし。まあ、毒にもクスリにもならないコンサルティングも多いのですがね。
経営者というものは孤独なものだ。社内では絶対権力者として振舞うことを許されるが故に、本当に苦しい時に社内に助けを求めることができない。だから、外部の助言を求めるようになる。
だからこそ、コンサルタント業なる職種が成り立つわけだ。この仕事は、とても不思議な職種で資格も看板さえも絶対に必要なわけではない。時として実績さえなくとも出来る。助けを求める経営者に、その求めるものを与えるだけで成立する仕事だからだ。
そのため、コンサルタントは玉石混合、嘘もホントも堂々まかり通る。世界的にも著名なコンサルティング・ファームがその代表格だが、弁護士や公認会計士、税理士、行政書士などの公的資格を持つ先生がたも堂々看板に掲げている。お役所に顔がきくOB官僚もいれば、占い師もいる。必然的に詐欺師やペテン師なども混じっている。
私自身、コンサルタント的な対応を求められることは少なくない。もっぱら節税目的の相談が中心だが、合法的な範囲内で応じるようにしている。ただし、コンサルタント業務を中心に据えるつもりはない。むしろ、冷静に距離をおくべきだと考えている。
変に思われる方もいると思うが、これは本音であり、覚悟でもある。ぶっちゃけた話、コンサルタント業務は儲かる。事実上原価がない収入であり、下手すると口先だけで稼げる仕事でもある。だからこそ難しい。
私が考える税理士業の根幹は顧客との信頼関係だ。顧客の相談に応じるためには、信頼関係が非常に重要となる。そしてコンサルタント業務は、やもするとその根幹を危うくする可能性を秘めている。
守秘義務があるので具体的なことは書けないが、下手なコンサルタントはむしろ状況を悪化させる。そして、相談者の側にも問題がある。経験的に言って一番駄目なのは、具体性を欠いた相談だ。
曰く「どうやったら売上は伸びますか?」とか、「経営を良くするには、どうしたら良いでしょう?」といったものだ。この手の質問をしてくる経営者は、まず伸びない。なぜなら現状を経営者自身が正しく把握していないからだ。
本音を言わせてもらえば、問題点を正しく認識すれば、自ずと解決策は出てくるものだ。それを認識できないところが、最大の問題点だ。出来る経営者は、問題を認識した上で、その問題の具体的解決策を模索する。そのためのお手伝いなら、私も微力ならが力を惜しまないつもりだ。
コンサルタントたちは、所詮外部の人間だ。外側からの認識は示せても、内部を動かす力はない。だからこそ外部からの助言といった枠で行動すべきだ。しかし、それでは限界がある。だから、内部に入りたがるコンサルタントは多い。ここに問題が生じる。
問題の一つは、経営者が自らやるべき努力を他人任せにすることによる弊害。経営者自身は気がつかないが、周りはそれを見ている。従業員はもちろん、取引先でさえ冷ややかに見ている。プラスに評価されることは、極めて少ないと思う。
もう一つの問題は、内部に入ったコンサルタントは、重要な経営上の秘密を外部に持ち出して、他の仕事で活用してしまうことを避けられない点だ。これは浮「ぞ。
表題の本は、実際に著名なコンサルティング・ファームで活躍した著者自らが、コンサルタントを使うことによる弊害を生々しく書き記している。私自身、仕事上で見かけたような事例もあり、薄ら寒く感じた本でもある。
この本を読んだからという訳でもないが、どうしても私はコンサルティング業務に冷ややかな目を向けざる得ない。具体的なことが書けないので、歯切れが悪くて申し訳ないが、一言だけアドバイスしておきます。
コンサルタントを使う際は、目的と範囲を明確に定めること。万能薬に在らず、むしろ劇薬と思うべし。まあ、毒にもクスリにもならないコンサルティングも多いのですがね。