知らなくても良いことって、絶対あると思う。
なんでも女性のハイソックスとミニスカートの間に覗ける足の部分を「絶対領域」と呼ぶらしい。
ば、バカらしい・・・こんなクダラナイ知識のために浪費した脳細胞返せと言いたくなる。いったい、誰が呼ぶんだ?
実際、現代社会は情報に溢れている。TV、ラジオ、新聞、雑誌にインターネットと情報媒体は腐るほどあり、その提供される情報が玉石混合だ。必要な知識、知りたい知識、知っているべき知識は数多あるが、それ以上に無駄な知識も多い。
知らなくとも困らない知識も数多ある。身近なことなのに、知らずに済ませていることもけっこうある。そんな知識を、改めて学ぶと、殊更驚かされるものだ。
日本では古くから住宅建築は、木造が中心だった。しかし、近代化を進めるなかで、次第に木造建築は数を減らしつつあった。なかでも太平洋戦争による空爆で簡単に延焼した木造家屋に対する政府の視線は厳しいものであった。
加えて海外からの安い輸入木材の普及もあって、国内の木造家屋は長く暗黒時代を余儀なくされた。安さだけが木造家屋のメリットとされてしまった。実際、私の周囲で家を新築した連中の大半が、木造よりも軽量鉄骨の家を建てている。
うちの事務所のクライアントには、建築会社関係が多い。やはり軽量鉄骨の家が中心なのだが、最近少しずつ木造家屋を扱うケースが増えてきていた。安いからだと思っていたが、その安さが尋常ではない。坪当たり30万円前後で建てられている。どんな秘訣があるのだろうと不思議に思っていた。
表題の本を読んで初めて知ったのがエンジニアード・ウッド(通称EW)だ。従来の木を切って、形を整えただけの建材とは、似て非なる新たな建材だった。このEWがあって初めて木造建築に構造計算が活かされ、安くとも安全な家が建てられるようになったとは知らなかった。
日本で戦後植えられた杉などの建材は悲惨だ。なまじっか肥料などを与えて育てたために、木目が広くスカスカの木が出来てしまった。とても柱には使えないと大工の棟梁が嘆いていた。木は生き物だ。同じ形状の木でも、育ち方により建材としての性能がまるで違ってしまう。だからこそ、二階建て以下の木造家屋には厳密な構造計算は不要とされ、現場の大工さんたちの経験と勘による建築がなされてきた。
しかし、限りなく同一に近い性能を保証されたEWが生まれたことにより、構造計算がなされて無駄をなくした設計が可能となった。だからこそ、安い値段による家屋建築が出来るようになったという。
表題の本によりと、それは1987年以降の革命だそうだ。ただし、当初はなかなか広まらず、契機は阪神・淡路大震災だったとか。地震にも強い設計が求められてはじめてEWが注目されるようになったらしい。
木造家屋は環境にも優しい。二酸化炭素を地上に固定化する機能を持つ木造家屋はもっと普及してもいいと著者は訴える。世の中、知らなくてもいい知識は数多あるが、知っておいたほうが良い知識もあると思う。
将来、家を建てたいと考えられている方は、是非ご一読下さい。
なんでも女性のハイソックスとミニスカートの間に覗ける足の部分を「絶対領域」と呼ぶらしい。
ば、バカらしい・・・こんなクダラナイ知識のために浪費した脳細胞返せと言いたくなる。いったい、誰が呼ぶんだ?
実際、現代社会は情報に溢れている。TV、ラジオ、新聞、雑誌にインターネットと情報媒体は腐るほどあり、その提供される情報が玉石混合だ。必要な知識、知りたい知識、知っているべき知識は数多あるが、それ以上に無駄な知識も多い。
知らなくとも困らない知識も数多ある。身近なことなのに、知らずに済ませていることもけっこうある。そんな知識を、改めて学ぶと、殊更驚かされるものだ。
日本では古くから住宅建築は、木造が中心だった。しかし、近代化を進めるなかで、次第に木造建築は数を減らしつつあった。なかでも太平洋戦争による空爆で簡単に延焼した木造家屋に対する政府の視線は厳しいものであった。
加えて海外からの安い輸入木材の普及もあって、国内の木造家屋は長く暗黒時代を余儀なくされた。安さだけが木造家屋のメリットとされてしまった。実際、私の周囲で家を新築した連中の大半が、木造よりも軽量鉄骨の家を建てている。
うちの事務所のクライアントには、建築会社関係が多い。やはり軽量鉄骨の家が中心なのだが、最近少しずつ木造家屋を扱うケースが増えてきていた。安いからだと思っていたが、その安さが尋常ではない。坪当たり30万円前後で建てられている。どんな秘訣があるのだろうと不思議に思っていた。
表題の本を読んで初めて知ったのがエンジニアード・ウッド(通称EW)だ。従来の木を切って、形を整えただけの建材とは、似て非なる新たな建材だった。このEWがあって初めて木造建築に構造計算が活かされ、安くとも安全な家が建てられるようになったとは知らなかった。
日本で戦後植えられた杉などの建材は悲惨だ。なまじっか肥料などを与えて育てたために、木目が広くスカスカの木が出来てしまった。とても柱には使えないと大工の棟梁が嘆いていた。木は生き物だ。同じ形状の木でも、育ち方により建材としての性能がまるで違ってしまう。だからこそ、二階建て以下の木造家屋には厳密な構造計算は不要とされ、現場の大工さんたちの経験と勘による建築がなされてきた。
しかし、限りなく同一に近い性能を保証されたEWが生まれたことにより、構造計算がなされて無駄をなくした設計が可能となった。だからこそ、安い値段による家屋建築が出来るようになったという。
表題の本によりと、それは1987年以降の革命だそうだ。ただし、当初はなかなか広まらず、契機は阪神・淡路大震災だったとか。地震にも強い設計が求められてはじめてEWが注目されるようになったらしい。
木造家屋は環境にも優しい。二酸化炭素を地上に固定化する機能を持つ木造家屋はもっと普及してもいいと著者は訴える。世の中、知らなくてもいい知識は数多あるが、知っておいたほうが良い知識もあると思う。
将来、家を建てたいと考えられている方は、是非ご一読下さい。