今までに読んだミステリーのなかでも、表題の作品に登場する犯人のおぞましさは別格だと断言できる。
だからこそ、この作品における主人公の復讐には納得できてしまう。
カミーユ警部を主人公に据えたサイコ・ミステリーで人気を博したルメートルであるが、この作品では一転して警察の出番はない。犯人と主人公との関係のみで物語が進行する。
其の物語も、並の構成ではない。主人公が加害者になったり、謎の闖入者が現れたりと、なかなか全体像がつかめない。だからこそ、最後の20ページあまりに夢中になれる。
これだけの驚きを堪能させてくれるミステリーは、そうそうないと断言できる。「その女、アレックス」を読んだ方も、そうでない方も是非とも堪能していただきたい作品だと思います。
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