数多あるブラック・ジャックの作品のなかで、私が一番気に入っているのが、表題の作品です。
医院長を亡くして、その後継の席を巡って争うベテラン医師2名。本当は同じキャリアを持つもう一人の医師が居るが、性格も地味で温和で目立つことを好まない人柄ゆえに話題にもならない。
しかし、交通事故の現場での難しい処置を素早くこなす腕前の持ち主でもある。その現場を見かけたブラック・ジャックが思わず声をかけるほどの技量の持ち主なのだが、控えめな性格から医院長選挙には声もかからない。
しかし、合い争う二人が不正で逮捕され、緊急の難しい手術が待っている。さて、どうなるか。ネタばれになるので、ここから先は漫画を読んでいただくのが一番。
私がいつも思うのは、人を見る目の難しさ。人間誰しも派手な振る舞いの人には自然と注目してしまう。組織の中に居れば、どうしても力のある人の下に集まり勝ち。派閥を厭い、一人変人と思われるよりも、長いものには巻かれるのが楽な生き方であるのは確かです。
だからといって、その派閥のボスが本当に実力のある人かどうかは別問題。派閥のボスは務まっても、組織全体を統括する器量には欠けることは、実のところそう珍しくない話。
ひと目を惹く仕事、目立つ仕事だけで組織は動かない。人に厭われる仕事でも必要な仕事はいくらでもある。目立たないけど、それがないと全体が動かない地味な仕事もある。
地味な仕事を地道にこなしつつ実力を蓄える逸材も少なくない。ただ、このような人物はなかなか見出されない。このような地味は逸材が見出され、世に出て活躍するさまは何度でも観たいものです。
六等星のように、地球の夜空ではかすかに小さく輝く程度だが、実際は巨大な恒星であり、遥かかなたにあるからこそ小さく見える星もある。そんな小さな星に着目した手塚治虫の慧眼に敬服です。
医院長を亡くして、その後継の席を巡って争うベテラン医師2名。本当は同じキャリアを持つもう一人の医師が居るが、性格も地味で温和で目立つことを好まない人柄ゆえに話題にもならない。
しかし、交通事故の現場での難しい処置を素早くこなす腕前の持ち主でもある。その現場を見かけたブラック・ジャックが思わず声をかけるほどの技量の持ち主なのだが、控えめな性格から医院長選挙には声もかからない。
しかし、合い争う二人が不正で逮捕され、緊急の難しい手術が待っている。さて、どうなるか。ネタばれになるので、ここから先は漫画を読んでいただくのが一番。
私がいつも思うのは、人を見る目の難しさ。人間誰しも派手な振る舞いの人には自然と注目してしまう。組織の中に居れば、どうしても力のある人の下に集まり勝ち。派閥を厭い、一人変人と思われるよりも、長いものには巻かれるのが楽な生き方であるのは確かです。
だからといって、その派閥のボスが本当に実力のある人かどうかは別問題。派閥のボスは務まっても、組織全体を統括する器量には欠けることは、実のところそう珍しくない話。
ひと目を惹く仕事、目立つ仕事だけで組織は動かない。人に厭われる仕事でも必要な仕事はいくらでもある。目立たないけど、それがないと全体が動かない地味な仕事もある。
地味な仕事を地道にこなしつつ実力を蓄える逸材も少なくない。ただ、このような人物はなかなか見出されない。このような地味は逸材が見出され、世に出て活躍するさまは何度でも観たいものです。
六等星のように、地球の夜空ではかすかに小さく輝く程度だが、実際は巨大な恒星であり、遥かかなたにあるからこそ小さく見える星もある。そんな小さな星に着目した手塚治虫の慧眼に敬服です。