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ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

U22男子サッカー準優勝

2023-10-24 09:03:54 | スポーツ

勝負の世界は結果が全て。

だから参加することに意義があるなんて甘えは許されない。どう言い訳しようと負けは負けだ。負けた以上、原因はあるはずだし、それを究明し次に備えて改善していくことが王道だ。

ところが、日本ではこの手の真面目な反省は苦手というか表に出さない傾向が強い。その代わりに、そもそも論を振りかざして賢しげに意見を振りかざす輩が多い。

なんのことかと云えば、シナの杭州で行われていた男子サッカーの決勝戦である。宿敵南コリアに1-2での逆転負けである。

悔しいのは分かるし、批難する必要もあると思うが問題はその中身だ。この大会はアンダー24限定であるが、オーバーエイジ3名も認めている。南コリアはこのルールを最大限活用しており、別にルール違反をしたわけではない。

一方、大岩監督はオリンピックを見据えてわざわざアンダー22でチームを構成した。しかもオーバーエイジは使っていない。これは大会前から決まっていたことであり、将来を考えたチーム造りであった。そして準決勝まではこのチームで勝ち進んでいる。しかも大学生10名までも参加させた若手育成チームでもある。その手腕はむしろ褒められても良い。

しかし南コリアに敗戦したことで、このチーム造りまでもが批判を浴びているが如何なものか。確かに勝負の世界は結果が全てだ。しかし当初から若手の育成を考えてのチーム造りであり、アジア大会をその場に選んだだけだ。批難するなら、事前にしておくべきで後出しで批難するのは相応ではない。

ちなみに南コリアはオーバーエイジを3名フル活用したうえ、イ・ガインなど欧州の選手を呼び戻してまで勝ちに拘っている。まぁ優勝するしないで、軍への徴集を回避できるので、必死なことも大きな勝因であったと思う。別にルールの範囲内であり、批難すべきこともない。

ただ、私が気になったのはU22の日本チームである。後半、やけに反則プレーが多かった。体力に勝る南コリアに圧倒されて焦ったのか、ラフプレーが散見されたのはいただけないね。ちなみに主力のU22チームはアメリカに遠征してメキシコ相手に4-1での勝利。これは立派だ。

しかしホームであるアメリカとの試合では1-4での敗戦。どうも守備より攻撃に偏った結果であるようだ。相手チームのホームでの試合の怖さを思い知ったと思う。こんな時、守りの哲学が徹底していない日本サッカーの伝統的な弱みが出る。まぁ無様な反則プレーは少なかったようなのが救いですけどね。

まだまだ日本サッカーは発展途上であることを確認できて、妙に安心している私です。

 

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どぶ板を渡れ

2023-10-23 09:30:34 | 社会・政治・一般

いつしか日本人は宗教の怖さを忘れてしまった。

なぜに宗教が怖いかといえば、それは神の絶対的な正義を看板に掲げるからだ。その正義に反するものとの妥協は、神への反逆である。そこには理屈も道理も情理も必要ない。

日本では中世以降、仏教団体が信者の絶対的な帰依心を利用して、敵に対して仮借なき非道の武力闘争を繰り広げていた。僧兵だけなら戦国武将たちは対応できた。しかし農民を中心とした信者たちの領主に対する反乱には、ほとほと手を焼いた。

だが平和をもたらすためには、どうしても政治の世界から宗教を引き剥がす必要があった。それが織田信長の比叡山焼き討ちに代表される残虐な宗教征伐である。信長は別に宗教を嫌ったのではなく、己の政道を阻む宗教のみを排除、廃絶しているだけだ。

この宗教を政治の世界から排除する動きは秀吉の「刀狩り」と家康の仏教統制により完成した。江戸時代以降、農民の一揆はあったが、それが宗教と強く結びつくことはなかった。この政教分離が江戸時代までに完成していたからこそ、明治維新後の日本は議会政治を採用することが出来、欧米に倣った政治体制を構築できた。

余談だが朝鮮半島及び大陸では、この政教分離が不完全というか、意識されていないが故に未だ中華思想に囚われている。なにしろ自分たちが世界の中心であり、自分たちの判断こそが世界の中心にあるべきだと迷信的確信をしている。だから契約を守らず、話し合いを平然と反故にするが、彼らに罪悪感はないことは是非銘記しておいて欲しい。

ところで日本では明治憲法下で天皇家を実権なき旗印にした以外、宗教の影響力を排除する方向にあった。しかし、それが徐々に危うくなったのが戦後に広まった自由選挙である。選挙権、被選挙権を拡大した結果、選挙で当選するためには膨大な努力が必要となった。

これを無償で手助けしてくれる人たちが現れた。それが現代の宗教団体である。もちろんS学会の被り物である公明党以外だ。少なくとも昭和40年代には宗教団体が選挙応援に関わっていたと思う。そして誰よりも政治の力を意識していたS学会は、低迷する自民党と連立を組むことで、堂々と与党の立場を獲得している。

実はこれが大問題であった。

今日、選挙で選ばれた政治家、とりわけ与党の政治家が世情に疎いことが散見される。特にお上品な二世、三世政治家に多くみられる。理由は簡単で、自分の足で有権者の元を訪れ、自分の耳で有権者の声を聞き、自分の目で有権者の暮らしぶりを見る労苦をしていないからだ。

自分は選挙カーで笑顔で手を振るだけ。有権者の生の声を聞くことは稀で、聞くとしたら政治資金集めのパーティーの時ぐらいだ。驚くほど、呆れるほどに有権者の実情に疎いのが、今の与党政治家の実態である。その最大の原因は、汗水流しての労苦を厭う政治家本人にあることは間違いない。

そんな怠惰な政治家にとって無償で選挙に協力してくれる宗教団体が如何にありがたいか、無関係な私でも良く分かる。実際、岸田政権が統一教会の廃止を言い出した途端、自民党の当落線上の政治屋どもが、慌てだしている。今更宗教団体の支援抜きで当選する自信がないからに他ならない。

かつて田中角栄は、選挙の際に汗をぬぐうタオルを段ボール箱に詰めて、それを一日で使い果たした。私は小学生の頃、田中角栄が汗をふきふき、だみ声で演説をし、有権者と握手を交わし、秘書が止めるのも無視して有権者の輪に入っていった現場を見ている。

当たり前だが、角栄の選挙区ではない。田中派の若手を応援するために駆け付け、若手に選挙とはこうやるものだと手本を見せていたのだと思う。私の地元は本来、リベラルが強い地域で、社会党の大票田の一つだった。しかし、その年の選挙では、角栄旋風が吹き荒れて結果は見事に自民党勝利であった。

私はスズラン通りわきの銭湯で、おちゃんたちが角栄を褒めたたえていたのを実際に耳にしている。普段は反・自民、反アメリカのおっちゃんたちであったが、角栄の熱気に充てられたようだった。田中角栄は決して見栄えの良い政治家ではなかった。

むしろ土方靴を履かせ、ワイシャツにニッカボッカを着せた方が似合う。つまり、銭湯でだべっている日雇い労働者に近い姿であったとさえ思う。だからこそ、スーツを決め込み、高所高段から日本の未来を語る社会党の先生には勝ち目がなかった。

次の選挙では、大々的に選挙応援がしにくくなった宗教団体を思うと不安で仕方ない政治家のセンセイ方は、今こそ新品の革靴を泥だらけにして歩き回った角栄の叡智に学べと云いたいですね。

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勁草の人~中山素平 高杉良

2023-10-20 09:43:27 | 

三年あまりの新型コロナによる自粛期間が終わって一番痛感したのが、実際に会うことの重要性です。

一応、電話やメール、FAXは元よりオンラインミーティングなどもして、業務に支障が出ないよう努力はしていたのです。しかし、いざ顧客の決算を迎えると、出るわ出るわ問題点が。やはり実際に顧客のもとを訪れ、直に話をして契約書等の書面を確認する従来のやり方の重要性をつくづく実感しています。

この夏は非常に暑かったので、出来たら外回りは避けたいと当初考えていましたが、現在は可能な限り直接出向くことを実施しています。私の仕事は決算書の作成及び税務申告書の作成ですから、基本デスクワークと思われがちです。

しかし、この業界に入って30年余、大切なのは決算書の元となる企業の実態をこの目で見ておくことです。会計原則に則り複式簿記の経理と税務上の申告調整は、基本書類資料だけで出来る。だけどその数値が上がってくる実際の現場を見ないと、本当の意味で中身のある決算書は作れない。

その際、一番大事なのは経営者との会話です。その場の雰囲気、立ち振る舞い、言葉遣い、声の調子などをよく観察して特異点を見出す。世の中きれいごとばかりでは済みません。時として汚泥と腐臭のなかに飛び込んで実態をつかむことが必要になるのです。

コロナ禍の三年余は、この地味で積極的な気持ちになれない作業を端折れた期間でもありました。だからこそ今になって慌てています。現場に足を運ばなくなったら、途端に差し障りが出てきて現在四苦八苦しています。やっぱり楽しちゃダメなのだと痛感しています。

私がもっと足を頻繁に運び、帳票類をチェックし、経理担当者に目を光らせておけばと後悔しきりです。税理士業務なんてデスクワークだと思いこむと、とんでもないしっぺ返しが待っているものです。

ところで表題の書の主役である中山素平といえば「財界の鞍馬天狗」の異名で知られる興銀の復興の祖である。銀行員らしからぬフットワークの良さと、その人柄から信頼された経済界の大物だ。

だが正直に言うと私の評価は微妙である。敢えて言えば、汚れた川の一部の綺麗な上澄みの水面に生息している魚であった。

この人は生粋の銀行員ではあったが、お役所気質に染まった堅物銀行員ではなかった。その人脈は驚くほど広く、また清濁併せ吞む気質も持ち合わせていた。しかし、驚くほどに泥水には染まらなかった。なにせロッキード事件の際に平然と田中角栄を擁護する姿勢をみせ、田中清玄ら裏社会と表の境界線を生きる危うい人との交流も拒まなかった。

日経の名物コーナーの「私の履歴書」の依頼も断固として断わり、当然に叙勲も拒否している。その一徹な姿勢は贈賄の名手・角栄をして「そっぺいさんを説得するには虚心に頭を下げるしかない」と慨嘆させた気骨の持ち主。

にも拘わらず私が少々疑問に思うのは、この人が関わったとされる業績の暗い部分にほとんどその名前が出てこないからだ。一例を上げれば東京湾岸の某遊園地である。ここは埋め立て地であり、本来は都心に通う国民に安い住宅を供給する予定であった。

しかし三井の江戸氏など不動産業界がそれを不安に思い、遊園地を目玉にしてホテルや高級マンションの建築を目論んだ。そのために漁師たちから漁業権を半ば強引に買取り、住宅公団や千葉の住宅関連の役所になんらかの働きかけをして、遂にはアメリカのテーマパークの誘致を目玉にした事業計画が立ち上がった。

この計画は、興銀の中山素平を中心とした銀行団の資金面での援助なくしては絶対に成功しなかった。しかし、この計画の薄汚い部分には、中山素平の名は一切出てこない。私はこれゆえに胡散臭い銀行屋だと思っていた。

しかし、どうもこの人は周囲から守られた人であるようだ。合法と不法との曖昧なグレーゾーンはしばしば生じるし、その問題の解決にはそれなりの人物と資金が必要となる。中山氏は、このグレーゾーンにほとんど関与していないらしい。それは彼の頑固な遵法精神もあるだろうが、周囲の人たちが彼の名声を守らんと自主的に動いていたようにも思える。

私はまだ少し疑っているけれど、おそらくそれが実相なのではないかと考えるようになったのは、表題の作品を読んでからだ。著者の判断力を信じたい気持ちがあるからでもあります。

とはいえ、人物の評価、歴史の評価は難しい。あと30年もすれば、語られなかった真実も表に出るかもしれませんがね。

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谷村新司の訃報

2023-10-19 09:24:06 | 日記

歌手の谷村新司が亡くなったと報じられた。

私としては十代の頃によく聴いていたニューミュージックの代表的グループの一つ、アリスのメンバーである。「冬の稲妻」や「チャンピオン」といった大ヒット曲が並ぶが、実は私はデビュー前から大学の文化祭などでフォークグループとして歌っていた頃から知っており、初期の名曲の「紫陽花」や「帰らざる日々」が好きだった。

もっとも解散してからは、あまり聴いていない。というか爆発的に売れ出した頃から次第に聴かなくなった。アリスはコンサート数が異常に多いので有名で、地道な活動時期が長く、観客との距離が近いほどに楽しいバンドだと思っていた。

だから売れっ子になったのは嬉しいが、武道館だとか云われると遠すぎて、逆に近寄りがたくなり、親近感を喪失したのが本音だ。

つい先日、アリスのリーダーであった谷村新司の訃報が伝えられた。まだ70代だから少し早いと思うが、死因が急性腸炎だと聞いて思わず納得してしまった。

ここ二年ほど、私は体調の悪化に苦しんでいるが、その始まりと言ってよいのが急性腸炎だった。忘れもしない令和3年の11月末だ。夜更け近い時間に記憶にない下腹部の痛みに目が覚めた。前夜から腹痛を感じてはいたが、我慢できる程度の痛みであったから、一晩眠ればいいだろうと考えていたが甘かったようだ。

かかりつけの病院の緊急外来に電話したところ、タクシーで早めに来て欲しいとの事。まだ夜も明けきらぬ朝、タクシーを捕まえて病院に行くと、急性の腸炎だと云われて、そのまま処置室で点滴1時間。これで落ち着いたが、再発の恐れが高いので、痛み止めだけ処方されて一度帰宅。

そのまま帰宅して、ひと眠りしてから出勤した。落ち着いたかに思えたが、翌朝出勤して間もなく再び下腹部が痛み出した。さすがに焦り、再び件の病院に赴いた。この日は幸いにも消化器系の主治医が居たため、詳しく診察してもらい初期の腸炎だと診断された。

医師は「少し点滴の種類を変えて様子をみよう」と云われ、そのまま処置室にて夜まで過ごす。私が入院を嫌がるのを医師は知っていたので、臨時の処置を嫌がらずにやってくれたのは嬉しかった。その後、3日間夕刻に通院して点滴して事なきを得た。

もし対処が遅れたら緊急手術もあったかもしらないし、谷村新司のように亡くなる可能性もあった訳だ。たかが腹痛と思わず、早め早めに医師の診断を受けたことが幸いしたと思います。

これは素人の思い込みに過ぎませんが、おそらく9月、10月に大腸ポリープを11か所切除したことも影響していると思う。別に痛くはなかったけれど、微妙に体力が落ちていた気がする。その後の腸炎に直接の関係はないと思うが、体力の低下が影響を及ぼしたことは否定しがたい。

そして年が明けてすぐに心臓に異常が生じ、遂にはICDを埋め込む手術を受ける羽目に陥っている。多分、体に無理をさせ過ぎたのだと今になって反省している次第です。

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女子サッカー連覇

2023-10-18 09:39:31 | スポーツ

既に先々週の話ですが、日本女子サッカーが新たな金字塔を建てた。

シナの杭州で行われているアジア大会での優勝であり、初の連覇である。ちなみにこのチームは若手主体の二軍であり、夏に女子ワールドカップ大会でベスト8となったチームとは異なる。つまり次世代を見据えたチームでの優勝であり、次のワールドカップ大会での雪辱を考慮したチームでもある。

なおこの決勝戦の相手は北コリアである。90年代まではシナと並ぶアジアの最強チームであり、体の大きな選手を集めたパワープレーが特徴である。実際、この試合でも前半から力任せに押し寄せる迫力は凄みがあった。ただ準決勝までで見せた汚いプレーは控えめであり、不思議に思ったほどだが、それはそれで評価したい。

試合は前半で1-1だが、後半スタミナ切れをみせた北コリアの間隙を突いて、終盤に一気に3点を取って試合を決定させた巧みな試合運びが見事であった。王者に相応しい見事な結果であった。

ところでこの試合の中継は、TBSである。なにかやらかすだろうと思ったら、やっぱりやらかしてくれた。

前半で先制した日本に対し、北コリアに同点ゴールを叩き込まれた。興奮したTBSのアナウンサーが叫ぶ「やりました、追い付きました!」と。解説者ドン引きである。普通なら「追いつかれました」だと思いますが、さすがは反日自虐が売りのTBSです。

多分、TVやモニターに向かって、お前はどこの国のアナウンサーなのだと突っ込んだ視聴者、けっこういると思います。ちなみに当然というか終盤、日本が3点をたて続けに叩き込んだ際には、実に冷静なアナウンスで、興奮する解説者との見事な対比を示していました。

そしてTBS様ですから当然に日の丸掲揚、君が代はスルーされております。もう確信犯ですね。

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