![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/ef/ac1cf362e3fbc1b8f2dfb12275cc8f95.jpg)
Photo by かんと氏
入笠牧場へ行けば、きょうのこの写真のように星や星雲が見えるのかと聞かれることがある。もちろん、否である。では、ここにある望遠鏡ではどうか。これも、否だろう。肉眼で見えるM42とは違った像・姿は見えるだろうが、それでもこうはいかない。かんとさんからは、倍率があまり高いとぼやけてしまうと教えられているが、意外なことにまだ実際に試したことがない。恥ずかしながら、いつまで経ってもせいぜい夏の暖かい時に月、木星、土星ぐらいしか相手に出来ないのが実情である。
こうした写真は、微弱な光を集めるため極寒の夜中、長い時間をかけて寒さと、睡魔に耐えて何枚も撮り続けた写真をPCを使って編集する。撮影者の忍耐の集積であり、その賜物、証だと言っていいだろう。もちろん、そのためには知識、経験、複雑な操作などが要求されるが、何よりも根気を必要とする。たまに見ていてそう感ずる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/67/c1fd8c5288d9c42ad40524b37a9d056c.jpg)
昨夜、里に帰る途中、山室川の谷を弘妙寺近くまで下りてきたら夜空に、こういう細い鎌のような月と宵の明星・金星が接近している思いがけない現象を見た。こんな携帯で撮った写真では仕方ないが、わざわざ車から降りたり、他の場所でも何枚か撮ろうとしてみたくらいで、結構心騒ぐ感動的な眺めだった。上にいて気付いていたら、望遠鏡を出したかも知れないし、少なくともカールツァイスの双眼鏡ぐらいは持ち出していただろう。
そう言えば、近いうちに月食があり、その間には暗くなった夜空に、月に接近したあの昴が見られるという面白そうな話を聞いた。こういう情報は、普段はあまり気にも留めないが自動的に携帯にも入るようにもなっているから、詳しいことが分かったら寒さに耐え、ひとしきらの天体ショーを見てみようかなどと考えている。
雨が降っている中を上ってきた。濡れそぼる渋い景色もこれで季節は一気に進み、今まで躊躇っていた落葉も大方が散ってしまうだろう。林道にはナラやコナシ、ダケカンバの葉ばかりか、落葉松の針のような葉がここ幾日もしないうちに目立つようになってきた。穏やかな秋日和が幾日も続いたが、もう、ああいう陽気は戻らないと諦めるしかなさそうだ。
本日はこの辺で。