入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「秋」 (19)

2019年09月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                     Photo by Ume氏

 刈り入れを目前にして、無残にも昨日の17号台風に倒された稲田が目に付く。その前の15号台風の方がここら辺りでは風雨とも強く、吹き荒れた時間も長かったが、まだ稲への影響はそれほどではなかった。それだけ、あれから稲穂の実りが進んだということだろう。 
 昨日牧場では、昼前後に雨風が激しく荒れ狂ったため少々心配した。幸い午後1時過ぎには雨雲の破れから青空が見えるまでになって、風も次第に治まった。それで、まず第4と第5に割れた牛の全頭確認のため、両牧区を見て回ったが、幸い、問題はなかった。ここまで来て事故牛が出たら、そういうことが過去にあったが、いくら台風のせいだと言っても悔やみきれない。
 明後日26日は下牧予定日。牛を囲いの中に集めて所定の検査を済ませば、降ろせる牛は降ろす予定にしている。今年は下牧の最終が10月1日だから、少なくも例年に比べ半月は早い。"諸般の事情"で放牧を断念した牧区があったため、草が不足してしまったせいだ。また、いつもなら、下牧日に全頭を畜主の許へ帰すのだが、今年は予定が早まり大型トラックの手配が間に合わず、30頭くらいは4,5日ほど囲いの中に置くことになるだろう。そうなれば囲いの中の草も、ギリギリだ。
 ただ、問題の種牛はもう仕事はいいから、真っ先に下へ降ろす予定でいる。素直に降りてくれればいいが、その他にも逃げ回ってばかりいて中間検査すらできなかった和牛125番がいる。
 
 撮影も10回に及ぶが、最終場面が今月中に終わる。それで大分気が楽になる。4月の雪掻きから始まった今年の仕事は、それほど特別なことも、事故もなかったが、例年よりか長く感じた。雨が多かったような気がするし、思いがけないイノシシの被害にもかなり手を焼いた。しかしそれより、年を取ったというのが一番の理由かも知れない。
 止まれ、まだ牛がいる。この他いろいろとあったが、回想するのはもう少し先にしよう。

 天気は予報では悪くないはずなのに、またしても嫌がらせのような雨が降り出した。

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     ’19年「秋」 (18)

2019年09月23日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                               Photo by Ume氏

 午前5時半、台風17号の影響だろう、風がかなり強い。明るくなり始めた西の空は朝焼けに染まった雲や、青い空も見えているものの、東の空は嵐の予兆を思わせる禍々しい灰色の雲に覆われてしまっている。
 昨日は九州方面で大雨や強風に加え、竜巻による被害も出たらしい。例によってテレビは台風情報を伝える際、「充分な注意」や「できる限りの備え」などを呼び掛けていたが、実際にはどうしたらよいのか具体的な策はあまり伝わってこない。せいぜい懐中電灯、携帯電話、それに多少の食料と水、いわゆる防災用品を手許に置くぐらいか。
 ただそうした備えをしながらも、まさかウサギを追っていた裏山が突然崩れてきたり、小鮒を釣っていた天竜川が氾濫するなどということは、実際には考えにくい。可能性までは否定できないが、「できる限りの備え」と言われても自然の猛威に対して個人にできることは知れている。
 結局、行政の判断に頼りその指示に従うしかないのだが、それでも台風の去った後には、後の祭りとなった無残な被害の状況が決まって報じられる。日本の遥か南の洋上で発生した台風情報は幾日も前から観測可能でも、それに対する事前の有効適切な対応策がおいそれとあるわけではない。それが現状で、災害が発生した後に、できるだけ速やかな復旧に努力するくらいが関の山だろう。
 ところで最近、気象庁や関連する役所、それに報道機関は、予測できなかった被害に対する批判を避けようとしてか、段々被害予測が広範に及び、かつ通り一遍に聞こえるようになってきた。それも、少し過剰気味にだ。
 
 気象予報士が気象予報を伝えるのは当然だが、自然災害の予測や警報については、気象予報と併せてその方面の専門家からもっと詳しい話を聞きたいと思う時がある。無理なのだろうか。
 ついでにもう一言、「被害予測地図」を「ハザードマップ」などと呼ぶが、「hazard」の意味を知る人がどれほどいるのだろう。

 ムー、上では時々雨混じりの強い風が吹く。しかも、今度は落雷と突風にも気を付けろだと。きょうのこの呟きに天が怒っているのか、風も雨脚も一段と強まってきた。
 話は変わるが昨日の帰り、オオダオ(芝平峠)の近くまで下ってきたら子クマが横切っていった。土曜日はUme氏が第1堰堤の下の方で大きなクマを見掛けている。こっちも要注意だ。

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     ’19年「夏」 (17)

2019年09月22日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 台風17号が本土に接近中だという。それで入笠行を取り止めた人たちが、今のここの天気を知ったらどう思うだろうか。昨日は降ったり止んだりの天気だったが、格別山歩きを控えるほどのことはなかった。きょうは午後遅くになって雨が降り出すだろうが、それでも静かな秋の山を散策するにはまだしばらくは大丈夫だ。
 この前の3連休は珍しく多数の人が訪れたが、今回は一人としてやって来る人がいない。この台風予報が関係しているのは間違いなく、すでに気象庁は暴風や高潮、土砂災害に厳重な警戒を呼び掛けている。河川の氾濫、低い土地の浸水にも、当然警戒が必要だろう。それは分かる。台風15号によって引き起こされた千葉県などの甚大な被害はまだ復旧していないし、今度の17号は日本海を北上するようだから、進路の右側となる列島の広い地域が強い風の影響を受ける恐れがある。
 いやいや、以上のようなことは、ここで呟いてもあまり意味がない。それよりか今、7,8人の男女が牛を眺めながら大きな声を上げて林道を通り過ぎていったことを伝えておきたい。注意深く天気予報を検討すれば、昨日やきょうはこの季節らしい穏やかな山歩きができたのである。確かに、早めの台風情報は早目の避難と同じく重要だろう。しかし、現在の17号の位置からすれば、当初の予定を取り止めるまでのことはなかったと思うが、そんなことを言ったら暴言になるだろうか。
 因みに、当牧場のキャンプ場は、この3連休の予約は1件もなく、訪れる人もなく・・・、と呟いていたら女性二人が「トイレをお借りしたいが」と言ってやってきた。断りはしないが、これも対応が難しい。入笠山の伊那側にはこうした人たちのための設備がない。

 Ume氏から昨日、霧の中のこの周辺を写したPHを送って貰ってあるが、取り込みが思うようにいかず、後日にご期待ください。

 キノコは駄目、ツタウルシの色付くのも遅い。この秋の山はいつもと比べ、少しおかしいかも知れない。

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     ’19年「秋」 (16)

2019年09月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 朝ここへ着いた時の気温は10度、昼になってもようやく13度ほどになっただけだ。細かい雨に雨具を着るのが面倒で、傘をさしながら牧区の巡回に出た。雨脚はそれほどではなく、それでも充分だった。

 こんな天気の日に一体上で何をするのかと聞かれることがあるが、それに対しては「牛がいる間は、カラスの鳴かぬ日はあっても、牛守が牧場を見回らない日はない」と、どこかで聞いたようなセリフを真似ることにしている。午後は、第5に移りながら第4に戻ってしまった18頭の牛を確認するため、霧の立ち込めた小入笠の頭まで登るつもりでいる。幸い、一時のことだろうが、雨は止んでいる。マッキーは囲いの中で不貞腐れているだけだから、奴のことを気にする必要がない。好きなように歩ける。



 そのマッキー奴だが、よそ者によって自分の愛妾の大半を連れ去られてしまった王様のような気分でいるらしい。入牧以来、種牛としての仕事に対する熱心さはいいとしても、ますます独占欲ばかりが旺盛になって、人にまで猜疑の目を向けて威嚇してくる。ついには囲いの中に幽閉されてしまう羽目になったが、よそ者である管理人をいくら怒っても、仕方ない。自分で招いたことだ。
 その点、先代の種牛は違った。口の悪い人からは、先代の種で生まれた仔牛はヤギの子のようだなどと言われて、まあ種牛としての質はそれほどではなかったにしても、とにかく扱いやすかった。今の種牛と違い、いくら近くに来ても脅威を感じさせるようなことはなかった。それどころか、こっちの言うことが分かるのかとさえ思ったこともある。可哀想なことに4,5年も前になるか、流行り病で殺処分されてしまった。

 また雨が降り出した。視界はよくないがこれから小入笠まで登る。今度は雨具を着て。

 キノコは駄目、ツタウルシの色付くのも遅い。この秋の山はいつもと比べ、少しおかしいかも知れない。

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     ’19年「秋」(15)

2019年09月20日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 空、雲、和ら日、それだけでも充分に秋を感ずる。昼近くなって、一度青空が消えかけ、代わって雲が拡がってきたが、それが午後になってまた、青空が戻ってきた。気温は16度、外で身体を動かすのには丁度良かった。
 朝一番でK夫妻と第1牧区へ上がった時は、槍や穂高の一部は見えていたものの、美ヶ原や霧ヶ峰は雲に隠れていた。それから最低雲高が上昇し、昼になってからは白馬の方まで山の姿がはっきりとしてきた。先程、テイ沢を下ってきたのだろう、中年の女性たちの声がしたが、今はもう秋の日の穏やかな牧に戻っている。昨夜1泊したK夫妻は、昼前に帰っていった。人気のしない牧場はきょうも、この季節に相応しい静かで、文句のない秋日和になってくれた。

 ついに塩尻市にある県の農業試験場も、豚コレラに突破されてしまった。場内に飼育していたブタ300頭以上は、殺処分を余儀なくされたと報じられていた。防疫に関しては当然、最高の対策が執られていただろうに、やはりこういう結果になってしまった。鹿対策で一緒に仕事した顔見知りの職員もいれば、試験場では不要になった古い牧柵用の支柱を牧場へ供与してもらったこともある。彼らの無念な思いが想像できる。
 それにしても感染の速さには驚いた。その間、野生のイノシシにワクチンを散布するなどという、闇に向かって鉄砲を撃つような方法ではなく、もっと早くに飼育中のブタにワクチンを投与する道を選ぶべきだったと思う。もちろん、それを躊躇う理由を知らないわけではないが、これほど急速に拡大した状況からすれば、やはりワクチン投与の決定が遅すぎたという気がする。批判されても仕方ないだろう。養豚業者の多くもそれを望んでいたし、これだけ感染被害が出てしまっては最早とても「清浄国」ではないだろう。
 感染源は中国だろうし、彼の国も今それで大変なことになっている。世界第2位の経済大国とはいうものの、垣間見た限りの地方のあの状況では、無理もないと悲観的になる。

 キノコは駄目、ツタウルシの色付くのも遅い。この秋の山はいつもと比べ、少しおかしいかも知れない。

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