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これどうしようかな・・・どうしようか考えてみます。

「クリスマスマーケット~ちいさなクロのおはなし~」

2023-12-12 | _よむ__
「クリスマスマーケット~ちいさなクロのおはなし~」 降矢なな文・絵 福音館書店
を読んだ。
登場人物・なーちゃんのお母さんのコートは緑色で、マフラーは赤。
見事にクリスマスカラーだった。

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東京駅の地下街をずんずん行って行き止まり、階段を上って外に出る。
そこから左に進んで丸善や髙島屋の食器売り場を眺めたりするのが好きだった。
地上への階段に行く着く少し手前のところにおばあさん二人でやっている、彼女たちのハンドメイド婦人服店があった。その時には「おばあさん」と思ってしまったが、今考えると「初老」くらいの二人だっただろうか。
地下街のその辺りには小さなアクセサリー店や小物店が並んでいて二人の店も同じような狭い間口のものだった。ウィンドウディスプレイにトルソーに着せられた2体の製品が並べられていて、その一つは深いグリーン地にクリスマスオーナメントのような柄が散らされている。季節は冬をとうに過ぎていて、ただそのデザインとよくよく見れば価格にも気をひかれ、店内に入ってみることにした。
「同僚の披露宴が近々あって…」
「うちのモノはしわになりにくく、脱ぎ着もとてもしやすいですよ。」
二人ののんびりとした接客態度にくつろぎながら、ワンピースやブラウススーツを見定めていった。
並んでいるモノは皆地厚のポリエステルで確かにしわになりにくそう、ワンピースに見えて意外やセットアップ、(当時にセットアップなんて表現はなかったような気がするが)持ち運びや着替えを想像するととても便利そうなデザインばかりだった。2、3着試着して、私が買ったモノは あのクリスマスを連想させる緑地のモノだった。
それから先、そのブラウススーツを何度着たことか。時々「(10月なのに)もうクリスマス(^^♪?」なんて茶化されたりしていたこともなんとも懐かしい。
数年前に待ち合わせと食事を兼ねて、地下街のアメリカ風軽食レストランに集まったことがあった。新しくなっていた地下街は広く長く迷子のようになりながら店の場所にやっとたどり着いた。出てきたパンケーキやハンバーガーの大きさ量に圧倒されつつワイワイ楽しんでいた、その時不意に「そうか。ここってあのお店の辺りなんだ。」と昔の地下街の位置と今のありかとその地図が時を越えて重なっていくのを感じることができた。

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ちいさなクロは 大きな使命を担って、なーちゃんの後を追う。
会うことはできるだろうか。




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