市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【続報】高崎芸術劇場の官製談合事件…「バレちゃった」感満載の高崎市長の臨時記者会見の音声動画!

2019-12-14 23:57:00 | 高崎市の行政問題
■2019年9月28・29日に岐阜市で開催された市民オンブズマンの全国大会で、全国31県庁所在地市及び32中核市を対象に実施した2018年度の予定価格(税抜き)5,000 万円以上の2,576件の公共工事に関して、2位の豊橋市(97.1%)以下をしり目に堂々のワースト1位に輝く高崎市(※当会注:ちなみに前橋市は95.9%で63市のうちワースト12位、群馬県も95.9%で47都道府県のうちワースト3位)ですが、同市が鳴り物入りで建設した高崎芸術劇場を舞台に繰り広げられている官製談合事件の摘発が行われた11月18日の夜から、もうすぐ1か月が経過します。
 そうした中、当会会員らが11月22日に高崎市に請求していた情報公開のうち、市長臨時会見録音が先日開示されたので、さっそく音声動画に編集し、YouTubeに投稿しました。ぜひ、ご視聴ください。
〇2019年9月27・28日:全国オンブズ大会CD/2019年全国大会別冊資料1(入札・談合) ZIP ⇒ 2019nspidekj.zip
〇2019年12月13日:官製談合事件で2名の市職員と自身の後援会幹事長が逮捕された高崎市長の言い訳ばかりの臨時記者会見(全編)
https://www.youtube.com/watch?v=kLD5wZ04qpI

YouTube 動画 官製談合事件で2名の市職員と自身の後援会幹事長が逮捕された高崎市長の言い訳ばかりの臨時記者会見(全編) をプレビュー
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令和1年11月20日午前11時に高崎市役所で開かれた高崎市長・副市長・総務部長の記者会見の音声の全編
(画像は高崎市が記者会見の映像を公開しないため、管理人が参考程度に掲載しました。)
■事件の概要は以下記事を参照
【高崎芸術劇場 官製談合疑い 市長の「側近」逮捕に衝撃】
高崎市の高崎芸術劇場の照明整備を巡り、官製談合防止法違反などの疑いで同市職員と館長の「ラジオ高崎」役員、市内の電気工事会社の社長が十八日夜に逮捕された事件。九月に華やかにオープンした同劇場や市庁舎に十九日、県警が家宅捜索に入る事態となり、市関係者に衝撃が広がった。館長は、富岡賢治市長が能力を高く評価し抜てきした「側近」で、社長は市長の有力な後援者の一人。こうした関係に「現市政を支える中で関係を深めた」と指摘する声もある。 (石井宏昌、市川勘太郎)
 照明の入札予定価格を漏らした容疑で逮捕された市企画調整課付課長の佐藤育男容疑者(50)は二〇一七年度に市都市集客施設整備室長となり、劇場整備などを担当。市によると、劇場の照明備品の入札予定価格を漏らしたとされる今年一月は、整備の実務を担う中心的存在だった。四月、指定管理者として劇場を運営する高崎財団に派遣され、副館長に就任。劇場の予算などの事務を担当していた。
 館長の菅田明則容疑者(66)は市など出資のラジオ高崎の代表取締役社長で高崎財団の副理事長。市の文化事業などに関わり、企画力と人脈を高く評価した富岡市長の意向もあり昨年十二月に館長に就任した。
 落札した電気工事会社「阿久沢電機」社長の阿久沢茂容疑者(68)は富岡市長の後援会連合会の幹事長。高崎商工会議所の副会頭など商工団体の要職に就く。高崎観光協会では同容疑者が理事長、菅田容疑者が副理事長を務める。
 菅田、阿久沢両容疑者は富岡市長を政策面や後援会活動などで支える存在で、佐藤容疑者は劇場の整備、運営で菅田容疑者を補佐する立場としてそれぞれ関係を深めたとみられる。三人とも地元の高崎高校OBという共通点もあった。
 富岡市長の支援者の一人で、市の政財界を知る関係者は「(菅田容疑者は)前市長の時代から市の施策に関わっていたが、富岡市長になって重用された。優秀だが、芸術劇場への関与には市や経済関係者から『少しやり過ぎでは』という声も聞いた。逮捕には驚いたが『やはり出たか』という思いもある」と話した。
2019年11月20日 東京新聞
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 実は、2019年11月22日付で当会会員らが次の3件の情報開示請求を行っていました。
〇行政文書公開請求書「市長臨時会見録音」ZIP ⇒ 201911221sjisj.zip
〇行政文書公開請求書「入札調書等」ZIP ⇒ 201911222sjidj.zip
〇行政文書公開請求書「コンプライアンス室など」ZIP ⇒ 201911223sjirvcaxj.zip

■このうち2番目の開示請求「入札調書等」についても、12月6日付で高崎市の契約課と会計課から返事がありました。結果はなんと、ふたつとも「不存在決定」通知書です。理由は、警察に行政資料をことごとく押収されたので、手元にないので不存在だ、というのです。高崎市役所では電子ファイルでは文書・資料を保管していないのだそうです。

*****不存在通知書(契約課)*****ZIP ⇒ 20191202_0002_sm.zip
                        第241-3号
                     令和元年12月 2日
           行政文書不存在決定通知書
請求者
    小川 賢   様
                      高崎市長 富岡 賢治
 令和元年11月22日付で請求のありました行政文書について、当実施機関において保有していないため、高崎市情報公開条例第11条第2項の規定により、行政文書の不存在の決定をしましたので通知します。)
<公開請求に係る行政文書の内容又は件名>
高崎芸術劇場の入札を巡る官製談合が報じられていますが、これに関して、当該入札に関する一切の情報(入札公示、入札図書類―式(契約書様式および入札仕様書、特記事項など入札に係る付属文書等を含む)、入札調書、落札者の契約書、市による検収調書、その他、入札資格設定根拠がわかる情報も含む)。
<行政文書が存在しない理由>
警察に書類が押収されているため
<事務担当課>
財務部 契約課 電話番号 027-321-1279
<備考> -
注 この処分に不服がある場合には、この処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に実施機関に対し審査請求をすることができます。また、処分があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に高崎市を被告として(高崎市長が被告の代表者となります。)前橋地方裁判所に処分の取消しの訴えを提起することができます(処分があつたことを知った日の翌日から起算して6か月以内であっても、処分の日から1年を経過すると訴えを提起することはできません。)。なお、審査請求をした場合には、その審査請求に対する裁決の送達を受 けた日の翌日から起算して6か月以内であれば、処分の取消しの訴えを提起することができます。


*****不存在通知書(会計課)*****ZIP ⇒ 20191202_0004vsm.zip
                        第243-1号
                     令和元年12月 2日
           行政文書不存在決定通知書
請求者
    小川 賢   様
                      高崎市長 富岡 賢治
 令和元年11月22日付で請求のありました行政文書について、当実施機関において保有していないため、高崎市情報公開条例第11条第2項の規定により、行政文書の不存在の決定をしましたので通知します。)
<公開請求に係る行政文書の内容又は件名>
高崎芸術劇場の入札を巡る官製談合が報じられていますが、これに関して、当該入札に関する代金が全額支払い済であることがわかる情報。
<行政文書が存在しない理由>
警察に書類が押収されているため
<事務担当課>
財務部 会計課 電話番号 027-321-1278
<備考> -
注 この処分に不服がある場合には、この処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に実施機関に対し審査請求をすることができます。また、処分があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に高崎市を被告として(高崎市長が被告の代表者となります。)前橋地方裁判所に処分の取消しの訴えを提起することができます(処分があつたことを知った日の翌日から起算して6か月以内であっても、処分の日から1年を経過すると訴えを提起することはできません。)。なお、審査請求をした場合には、その審査請求に対する裁決の送達を受 けた日の翌日から起算して6か月以内であれば、処分の取消しの訴えを提起することができます。
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 そのため、12月10日15:21に高崎市役所の契約課に電話をしたところ、たらいまわしのあげくに、吉井課長補佐(女性職員)が応答したので、「本当に全部押収されたのでしょううか、何と何を押収され、何と何が押収対象から外れたのか、把握しているでしょうから、それを示してください」というと、「今回の小川さんの開示請求の対象情報の項目からすると入札関連ということなので、それは実際に、高崎芸術劇場にかかる入札関連情報として、入札図書、入札調書、契約書など本件以外のものも、本当に全部警察に押収されており、手元にありません」とのことでした。

 それに対し当会では「しかし、電子ファイル化しているはずですし、写しも保管しているはずで、各職員のPCのなかにもデータがあるはずです。それらも出さない、あるいはそれらも存在していないということなのでしょうか」と訊くと、それには答えてもらえず、「書類リストで、なにをもっていかれたのか、はきちんと記録しています。それがないと、警察から書類が戻された際に、漏れがあったら大変だからです」などと説明をされました。

 どうやら、何が押収された書類なのかは、情報開示請求できそうなので、あらためて高崎市役所に対して、それらの開示請求をトライしてみたいと思います。

■臨時会見の内容は、時間のある方はぜひ音声録画を見ていただきたいと存じますが、この官製談合事件で職員2名と後援会幹事長が逮捕されたことを受けて、高崎市の富岡賢治市長は令和元年11月20日(水)午前11時より市庁舎内で臨時の記者会見を行いました。

 当会会員が高崎市に開示請求をした記者会見の様子を録音した情報が、今回、開示されましたが、お隣の前橋市では、市長の記者会見はYouTubeの前橋市のチャンネルに毎回動画投稿されます。しかし、高崎市ではそのようなことは一切していません。

 高崎市民が選んだ(無投票)市長が、市民に対し事件をいかに説明し、職員が逮捕されたことをどのように謝罪するのか、高崎市民でなくても注目するところです。

 会見は記者に向けた会見なので一般市民は会見会場には入れず、 市民は市長の声を聞くことはできません。

 高崎市は、他自治体と比較しても民主主義を前進させるために不可欠な行政情報の公開に非常に消極的な姿勢と感じざるを得ません。

■富岡賢治市長は、会見の中で「ただ・・・」など接頭語を付けて、言い訳ばかりしている印象です。

 残念ながら当会としては、この記者会見で市長らが市民に対して本当に謝罪する気持ちがあるとはあまり感じられませんでした。それよりも「バレちゃった」感が其処彼処に満載している記者会見だと感じました。

 1時間を超す長時間の動画ですが、客観的に見ても、事件に関係していないとはどうしても思えない市長が、言語不明瞭ですが何をしゃべっているのか、読者の皆さんのお時間のある時にごゆっくりお聞きください。

 富岡賢治・高崎市長が、モゴモゴと何を話してるのかよく聞こえないと思いますが、これは当会の録音修復技術をもってしても困難ですので、市長に代わって当会がお詫び致します。

■ 時間がないながらも、市長と陪席幹部職員、および質問する記者側とのやりとりを少し書き出してみました。

*****臨時記者会見(一部)*****
【市長】状況について、まったく警察からも聞いていないので、詳しい経緯がわからない。
今後の起訴内容などからわかるのだろうが、本人らに接触しておらず、我々の立場では調べられない。ただ、コンプライアンスへの取り組みがちょっと甘かったと反省を持っている。高崎市の地方行政でもいろいろ法令上どう考えるべきかという場面が増えてきたが、組織のなかでその審査や相談したり、資料を借りたりする組織を作っていない。自分自身、法改正のときに是非を聞けるラインがなかった経験がある。風紀係というものしかなかった。今この事件の経緯は詳しくは分からないが、反省点と思っており、速やかに対処していこうと思う。
<記者>逮捕を知ったのは)夜の9時か10時だった。それまで全然知らなかった。
【陪席幹部職員】実は、昨日午後9時52分に、高崎警察署から私の携帯に架電があった。内容的には、報道機関のかたがたが報道しているような全く同じ内容で、これから高崎警察署と県警が合同で、高崎市役所および財団、それと芸術劇場に家宅捜索に入るというもの。協力依頼があり、その内容を市長に伝えて警察への協力準備をした。そのとき市長から指示をいただいた。その報告をしたことから、市長が初めて本事件を知ったのだと思います。】
【市長】収賄など、お金がからんでいるのかと最初に非常に心配した。今のところ、詳しい経緯は知らないが、今のところ、それはなさそうだね。それは救いではあるのだろが、だけど、よくないことだからね。どういう背景かは、知らないが、よくないことは良くないことだし、適正化しなければと思います。(→当会注:自分の支援者らが贈収賄でしょっぴかれなくてよかった・・・思わずホンネが出ちゃいましたね)
<記者>市長、それ今何と言ったのか。何の件か。よく聞き取れなかったが。
【市長】えっ?
<記者>聞こえづらかった。何を言いたかったのか。贈収賄のことか。
【市長】あのね。お金がからんでいるのかというふうに、一瞬、そういうことはないのかと心配した。こっちはしらないんだから。突然の話だから、えーっ、贈収賄かな、そういうことでもあったのかと、それ最初に頭をよぎってね。まさかそういうじゃないかなと一瞬心配したけれど、そういうことはどうやらなかったようだ。不確かな情報だが、それは救いというか、それは救いではあるんです。だけど価額を教えることはそれはよくないことだ。どういう経緯があったのか、どういう心理的なものがあったのか、それはわからないけど、あるのか知れないが。それはやっぱりよくないことで、適正化してゆかなければね。
<記者>阿久澤電機が高崎芸術劇場でかかわっているのは、ムービングライト納入だけなのか、それとも、他にあるのか。
【陪席幹部職員】阿久澤電機さんが関わっているのは、このムービングライトの納入に関わったが、ただ、工事でJVの下請け、協力店として関わっているというふうな話は聞いている。
【市長】ムービングライトって、結局それ何なのか。私は聞いたことがない言葉だ。(→当会注:お惚けがお上手)
<記者>照明器具です。
【市長】照明器具って、えーって、それ何ですか。舞台かなにに使うやつですか。(→当会注:お惚けがお上手)
<記者>そうです。舞台のことです。
【市長】市長はそんないちいち一品ずつ見ませんから。何百品目もあるから。そうですよね。(→当会注:市長決裁なら責任がないなんて言えないでしょ)
<記者>こういった形で市職員もそうだし、財団の副理事長の菅田さんが逮捕され、高崎芸術劇場は館長と副館長が逮捕された状況にある。高崎市としては、財団に運営管理委託しているが、トップ二人がいない状況をどう受け止めて、今後どうするのか。
【市長】それはもう困りましたよ。実務はちゃんとやっていけるように人事を含めて、対処していくつもり。いろいろなやり方があるから、当面、課長代行みたいなのを置くのかな。佐藤くんは実務をもっぱらやっていたので、優秀な実務をやれる職員を配置しなければならないと思っている。これは昨日の話だからね。いますぐどうするということはないので。
<記者>すぐになにか支障がでたりとかっていうのは。
【市長】支障はでますよ。だって、いろいろなことが分からなくなっちゃったもの。
<記者>あのう・・・。
【市長】だけど行政には積み上げがあるから、それは簡単にはいかない。大変と言えば大変ですよね。ただ、菅田さんのやったことはアートの部分の、ソフトなことを彼は中心にやっていたから、それはすぐに余人をもってすぐ帰られるという仕事のしかたではない。これは頭が痛い。我々のような事務方ではないので。だけど知恵をだしてやっていく。
<記者>芸術劇場のイメージダウンについては。
【市長】せっかくイメージよくスタートとしたのに、残念だが、劇場の内容そのものに瑕疵があったわけではないので理解していただけると思います。
<記者>以上幹事社からは以上です。各社から自由に質問をお願いします。
<朝日新聞野口記者>260億円もかけて市長が鳴り物入りで作った劇場だが、こういう事件に絡んでどう思うか。
【市長】高崎市が力を入れた劇場でこういうことがあったのはちょっと、残念だ。劇場の基本的な票かは変わることはないとおもう、
<記者>今の時点で公演のキャンセルは。
【市長】そういうことは聞いていない。
<記者>皆さん市長も含め、全部高崎高校のOBだが、高崎高校の人脈がこのようなことになったという思いは?
【市長】全然関係ない。そういう思いは全然ない。高崎高校の同窓生だからといって、仕事なんかをするなどないですよ。それは知り合いだから挨拶は省略することはあるけど。そういうことはないです。あのう私、市長になって9年ですけど、同窓会、同窓だとか、なんとかと仕事をするなんで、見たことないですよ。いや、個人的な付き合いはしているけど。と、私は思っているけど。(→当会注:記者の質問は、高崎高校の人脈がこうしたことになった思いは?というものなのに、全然関係ないという返事はないでしょ。だったら同窓会の懇親会に出席するのみならず、クラス会の会場をハシゴする必要はないのでは)
<毎日新聞記者>企画の中心的人物だった菅田さんが逮捕されたことについて、今後芸術劇場へのダメージは。
【市長】それは悩ましい。まさにダメージと言ってよい。彼はいろいろな意見や評価があるが、ずばぬけていますから。だから館長さんをやってもらった。企画力や人脈、これはもうずば抜けている。それらをすぐ替わりをしてくれる人がいるかと、昨日の今日だから、すぐには思い浮かばない。でもまあ、皆で知恵を集めて乗り切るしかない。当面スケジュールは埋まっている。来週せっぱつまってという状況ではないので。でも、ダメージと言う言葉はぴったりだ。
<記者>菅田さんへの評価が非常に高いが、8年前に市長就任以来、いつからつきあっているのか。
【市長】市長選挙に出る9年半前に、ある人を通じて紹介してもらった。当時はラジオ高崎だったかな。ちょっと癖があるので評価が分かれるが、私は買ったね。
・・・・(中略)・・・・
<東京新聞記者>そうやって菅田さんのことを高く買ったことから、いまになってみると、彼に大部分を丸投げをしたことからこの事件をおこしてしまったという考えは。
【市長】そこまではない。今回逮捕されたのでいろいろな理由があるのだろう。企画でリードしている人が、意見を言えば、それに沿ってやるという世界だったのだろう。それは自ずと組織全体で対応する話だよね。だから、共謀したということが考えにくい。だからもし事実であれば、コンプライアンスがちょっと薄かったかもしれない。我々市役所としても、最近法令などで、法令の解釈が求められる場合が多くなっている。憲法違反にならないか、これ法令上、大丈夫かと。そのときすぐに脇にあって助言する課がない。法規係はあるが、事務系職員がいるだけ。法律に詳しい人材をはいちしているわけではない。だから将来的に弁護士をトップにして、弁護士さんに来ていただいて、コンプライアンス室というものを設けたい。すぐに思いついて、こう思ったことではない。
<記者>今回を機に、ということか。
【市長】そうそう。これだけでなく、行政全体でそういう話が聞けるようにしたい。民間には法務部というのがあるが、市役所にはなかった。これは反省の一つとして、それも身内ではなく外部の弁護士に相談したいと思う。これはすぐに実行したい。なにか分からないことがあったらすぐにその部屋で聞けるように。弁護士には、いつもいられる人を見つけるのは難しいので、嘱託になると思うが。昨日の夜考えた。12月1日付くらいでもしたいと思う。川崎市の場合はトップが弁護士で、配下に法規に詳しい職員を3人ほど付けている。他の課から引き抜いてね。
<記者>今、賠償問題などの裁判はどこがやっているのか。
【市長】企画調整課だ。だけどそれだけでは頼りない。すぐに弁護士に相談する作業は行ってきた。
<記者>コンプライアンス意識が薄いという指摘は財団も含めてか。
【市長】財団を含めて市の職員全体。財団でもあった。3年前にぺデストリアンデッキで反戦の催し物をやるとき、なんでも催し物ならいいのか、一方を規制したら憲法違反か。その議論が起きた。その相談を弁護士にしようとしたができなかったという反省がある。私が判断するとき、私も法学部だけどわからない。そういう組織があればいいと思う。必要だと思う。
<記者>そのコンプライアンス室は行政執行上の法的な疑義のみならず、損害賠償など訴訟になったことにも対応するのか。
【市長】前半のほうだね。訴訟になれば弁護士を起用するので。弁護士に頼む前に場合に尻をするためのコンプライアンス室。事前に注意を喚起すれば今回の事件は止まったかもしれない。公共事業をやるときには、あらためてチェックしてほしいと。担当者として、今回は不正競争防止法や、官製談合防止法など、それらを職員が見ることはないので。(→当会注:高崎市役所を巡り、法律を逸脱する行政行為が非常に多く、あとを絶たないのはやはりそこにあったわけだ。納得)
・・・(中略)
<記者>捜索が入ったのは。
【陪席幹部職員】総務部の職員課、企画調整課、財務部の財政課、契約課、独立課の会計課、それと都市集客施設整備室。私の記憶では3時半ちょっと過ぎに捜索が始まり、終わったのが7時40分、8時ちょっと前だった。
<NHK橋本記者:入札のムービングライトだが、これまで応募したのはムービングライトだけか、ほかにも落札できなかったのか。
【陪席幹部職員】書類は、警察のほうに関係書類を押収されており、記憶だけで答えるかまよっている。
<記者>阿久澤電機がどれくらいかかわっているのか。
【陪席幹部職員】書類関係を全て押収されている。なので、確認できないので、間違ったことをいうと失礼になるので差し控えたい。今の代ではない。高崎市内の電気会社で中心的存在だった。
<記者>いつごろから引き合いはあったか、分からないのか。
【市長】今は2代目だから。先代のころからもう高崎市内でメジャーだ。
・・・後略・・・
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【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】


※参考情報「11月29日以降の後の関連報道記事」
**********産経新聞2019年11月29日07:00
高崎市長の後援会、高崎芸術劇場元館長の会社に支出
 高崎市の富岡賢治市長の後援会の平成30年分の収支報告書が公開され、同年1月の「新春の集い」で、高崎芸術劇場元館長の菅田明則容疑者が社長を務めていたラジオ高崎(同市八島町)に映像製作代として約398万円を支払っていたことが明らかになった。
 後援会は、菅田容疑者が起業し、かつて社長を務めていたグラスロード社(同市上中居町)にもパンフレット、チケットの制作代として計約44万円も支払っていた。
 菅田容疑者は逮捕後、劇場館長や、劇場を運営する高崎財団副理事長、ラジオ高崎社長などを辞任した。

**********毎日新聞2019年11月30日
芸術劇場談合で高崎市長が陳謝 「信頼損なう行為」 /群馬
 高崎市の富岡賢治市長は29日、市議会本会議で、高崎芸術劇場の備品入札を巡る官製談合事件について陳謝した。この日の一般質問の前に発言を求めた富岡市長は「市民の行政に対する信頼を著しく損なう行為で、改めて深くおわびします。捜査中で事案の詳細はつまびらかになっていないが、改めるべき点が明らかになれば速やかに対処する」と述べ、頭を下げた。【増田勝彦】

**********毎日新聞2019年12月6日
高崎官製談合 2社を指名停止処分へ 新部署トップに弁護士 /群馬
 高崎市の富岡賢治市長は5日の定例記者会見で、高崎芸術劇場の備品購入を巡る官製談合事件で、官製談合防止法違反容疑などで逮捕された阿久沢茂容疑者(68)が社長を務める阿久沢電機と、菅田明則容疑者(66)が社長だった(11月25日辞任)ラジオ高崎の2社を、指名停止処分とする手続きに入ると明らかにした。処分されれば、2社の市発注指名競争入札への参加が一定期間禁止される。
 また富岡市長は会見で、今回の事件を受けて、市の法令順守体制の強化のために月内に設置する新部署「コンプライアンス室」の概要も示した。弁護士をトップに充てる新部署は、行政執行で法律的な疑義が生じた場合の相談窓口機能や、市の設置する会議体の民間委員などに法令と守秘義務の順守の説明・注意喚起を行うなどと説明した。【増田勝彦】

**********毎日新聞2019年12月7日
官製談合の「高崎財団」 別施設の管理者に 市議会可決へ /群馬
 高崎市議会総務常任委員会で6日、官製談合事件の舞台となった高崎芸術劇場の指定管理者「高崎財団」を、浜川運動公園に新設するテニスコート(同市井手町)の指定管理者に指定する議案が審議された。議案は賛成多数で可決したが、反対意見も出された。本会議でも可決する見通しだ。
 同テニスコートの指定管理者は公募によらない指定。委員会審議で、市側は審査過程の質問について「庁内組織の指定管理者選定委員会で審議して決定した。審議内容は非公開としている」と説明。非公開理由については「管理・運営のノウハウなどを公にすることで申請団体の利益を損なうから」と述べた。
 委員からは、官製談合事件で官製談合防止法違反容疑で逮捕された菅田明則容疑者(66)が同財団副理事長だったことなどを理由に「安直に議案を通すことは抵抗がある」との反対意見も出された。【増田勝彦】

**********上毛新聞2019年12月09日
【新着】芸術劇場官製談合容疑で再逮捕

 「高崎芸術劇場」の備品購入を巡る官製談合事件で県警は9日、別の備品でも入札予定価格を漏らしたとして、官製談合防止法違反などの疑いで劇場元館長ら3人を再逮捕した。

**********NHK News Web 2019年12月9日 15時30分
劇場設備めぐる官製談合 ほかの設備も落札させたか 再逮捕

 群馬県高崎市が発注した「高崎芸術劇場」の照明設備をめぐって、高崎市の課長と、業者の社長ら3人が逮捕された官製談合事件で警察は、劇場のほかの設備についても入札の予定価格を業者に漏らし落札させていたとして3人を再逮捕しました。
 再逮捕されたのは高崎市総務部の課長で「高崎芸術劇場」副館長の佐藤育男容疑者(50)と「高崎芸術劇場」元館長の菅田明則容疑者(66)、それに高崎市内の業者の社長、阿久澤茂容疑者(68)の合わせて3人です。
 警察によりますと佐藤課長はことし2月、市が発注した劇場で使うドライアイスで白煙を発生させる装置や延長コードなど一式の入札の予定価格を、菅田元館長を通じて阿久澤社長側に漏らし落札させた官製談合防止法違反などの疑いが持たれています。
 この入札では予定価格が1090万円だったのに対して、阿久澤社長の業者は1070万5070円で受注していたということで、落札率は98.2%でした。
 警察は3人の認否を明らかにしていませんが、捜査関係者によりますと、容疑を大筋で認めているということです。
 3人はことし1月ごろ、劇場の照明設備の入札で予定価格の情報を漏らして落札させたなどとして先月、逮捕されています。
 警察は市役所などから押収した資料を分析して、引き続き実態の解明を進めることにしています。

*********朝日新聞2019年12月9日16時09分
高崎芸術劇場の別備品でも談合か、3人再逮捕 群馬県警

今年9月にオープンした高崎芸術劇場=2019年11月19日午前2時47分、群馬県高崎市栄町、松田果穂撮影
 高崎芸術劇場(群馬県高崎市)の照明備品購入をめぐる官製談合事件で、群馬県警は9日、同劇場元館長の菅田明則容疑者(66)=同県安中市安中2丁目、11月25日付で辞任=ら3人を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで再逮捕し、発表した。別の備品購入をめぐる指名競争入札でも予定価格の漏洩(ろうえい)があったなどとしている。
 ほかに再逮捕されたのは高崎市企画調整課付課長で劇場副館長の佐藤育男容疑者(50)=高崎市大八木町=と、電気工事会社「阿久沢電機」社長の阿久沢茂容疑者(68)=高崎市江木町。県警は認否を明らかにしていないが、捜査関係者によると、3人はおおむね容疑を認めているという。
 高崎芸術劇場は市が約260億円を投じ、今年9月にオープンしたばかり。
 捜査2課によると、劇場建設を所管する市都市集客施設整備室長だった佐藤容疑者は2月ごろ、市が発注した舞台装置の延長コードやドライアイスマシンなど数十点に関する指名競争入札で、菅田容疑者を通じて阿久沢容疑者に予定価格が1090万円(税抜き)であることを漏らし、落札させるなどした疑いがある。入札には12社が応札し、落札率は98・2%だった。
ここから続き
 また捜査関係者によると、阿久沢容疑者は指名競争入札に参加した同業者に対し、自社よりも高い価格で応札するよう指示していた疑いがあり、県警は複数の同業他社に働きかけていたとみて調べている。
 県警は11月18日、照明備品「ムービングライト」の購入をめぐる入札でも予定価格を漏らし、不正に落札したなどとして今回と同様の容疑で3人を逮捕した。前橋地検は今月9日、3人を処分保留とした。

**********東京新聞2019年12月10日
【群馬】元館長ら3人再逮捕 高崎芸術劇場 官製談合容疑で
 高崎市の高崎芸術劇場の備品発注を巡る官製談合事件で、県警は九日、劇場で使う延長コードの入札でも予定価格を漏らしたなどとして、官製談合防止法違反などの疑いで、劇場の元館長菅田明則容疑者(66)=安中市安中二=ら三人を再逮捕した。三人の認否は明らかにしていない。
 他の二人は、高崎市総務部企画調整課付課長佐藤育男容疑者(50)=高崎市大八木町=と、高崎市にある阿久沢電機社長阿久沢茂容疑者(68)=高崎市江木町。
 再逮捕容疑は共謀し、ドライアイスを使って白煙を発生させる機械や延長コードなどの指名競争入札に際し、佐藤容疑者が今年二月、菅田容疑者を通じて阿久沢容疑者に予定価格を漏らし、二月二十一日、阿久沢電機に落札させたとされる。
 県警によると、漏えいした予定価格は千百七十七万二千円。落札額は税抜き千七十万五千七十円で、税込みでは約千百五十六万一千円となる。
 県警は十一月、今年一月にあった照明の入札で予定価格を漏らしたなどとして、同じ容疑で三人を逮捕した。
◆高崎市長が謝罪「一日も早く信頼取り戻す」
 佐藤容疑者らの再逮捕を受け、富岡賢治市長は九日、「行政に対する市民の信頼を損なったことについて、あらためて申し訳ないというおわびの気持ちを強くしている」と謝罪した。その上で「一日も早く信頼を取り戻し、適切で力強い行政を襟を正して進めていきたい」と語った。
 市議会定例会の会期中で、市長はこの日は午前と午後に常任委員会に出席。その合間に再逮捕を知ったという。
 県警によると、今回も佐藤容疑者から予定価格を聞き出した菅田容疑者が、阿久沢容疑者に漏らす構図とみられる。
 民間出身の菅田容疑者が館長として事件に関与したとされることを踏まえ、富岡市長は「先進的な施策を行っていくには今後も民間の力を活用する必要がある。市職員だけに綱紀粛正するのではなく、市の施策に関わる民間人にもコンプライアンス(法令順守)を徹底するよう取り組んでいきたい」と話した。
 市役所や劇場などでは同日、再度、県警の家宅捜索が行われた。 (石井宏昌)

*****一面記事*****上毛新聞2019年12月10日
高崎談合 3人再逮捕 別の予定価格漏えい 県警 市役所など捜索

押収物を車両に積み込む捜査員=9日午後9時50分ごろ、高崎市役所
 「高崎芸術劇場」の備品購入を巡る官製談合事件で、別の高崎市発注の入札でも予定価格を漏えいしたなどとして、県警は9日、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで、同劇場元館長の菅田明則(66)=安中市安中=ら3容疑者を再逮捕した。県警は複数の入札で予定価格の漏えいが繰り返されていた可能性もあるとみて詳しく調べる。
◎落札率98.2%
 ほかに再逮捕されたのは、高崎市課長で同劇場副館長の佐藤育男(50)=高崎市大八木町、電気工事会社「阿久沢電機」社長の阿久沢茂(68)=同市江木町=の両容疑者。
 3人の再逮捕容疑は共謀して2月ごろ、市発注の指名競争入札の際、劇場に使用するための延長コードやドライアイスマシンなどの備品数十点について、予定価格1090万円(税抜き)を漏えいし、入札の公正を害した疑い。県警は3人の認否を明らかにしていないが、捜査関係者によると、3人は大筋で容疑を認めている。
 この入札を巡っては、市内の電気工事関係の12社が応札し、阿久沢電機が2月21日、最低価格の約1070万円(同)で落札した。落札率は98.2%だった。
 佐藤容疑者は当時、市の都市集客施設整備室長で、県警は、佐藤容疑者が同劇場に関する備品の予定価格を知り得る立場だったとみている。さらに、最初の逮捕容疑となった1月の照明機材の入札時と同様、阿久沢容疑者に頼まれた菅田容疑者が佐藤容疑者から予定価格を聞き出し、阿久沢容疑者に伝えたとみて、詳しい経緯を調べている。
 前橋地検は9日、最初の逮捕容疑について3人を処分保留とした。県警は同日、高崎市役所や同劇場など関係先を家宅捜索した。
 市職員らの再逮捕を受け、富岡賢治市長は9日、記者団の取材に対し、「市民の信頼を傷つけ、あらためて申し訳ない気持ち。一日も早く信頼を取り戻して適切で力強い行政を進めていきたい」と陳謝した。
=====社会面=====
高崎官製談合 市発注事業に影響力
菅田容疑者 選定委の議論限定的

◎ずさんな選定委員会運営 浮かび上がる…公開請求
 「予算上(ピアノ)6台分確保しているということ」「(ピアノの使用)頻度は少ないかもしれないが、市としての群響に対する姿勢、意向である」―。昨年6月に高崎市役所で開かれた「高崎芸術劇場備品選定委員会」の会合で、元高崎財団副理事長の菅田明則容疑者(66)=官製談合防止法違反などの容疑で再逮捕=はこう述べ、市幹部のように振る舞っていた。上毛新聞が市に選定委の会議録を公開請求したところ、菅田容疑者の市政への影響力の大きさと、市のずさんな委員会運営が浮かび上がった。
 富岡賢治市長が委嘱した、菅田容疑者や群馬交響楽団関係者ら9人が委員を務める選定委の設置要綱や会議録などが9日までに開示された。
 冒頭の菅田容疑者の発言は、高額なコンサート用グランドピアノの導入台数や考え方について昨年6月5日の会合で説明した際のもの。司会は市都市集客施設整備室長だった佐藤育男容疑者(50)=同=が務め、兵藤公保副市長も出席していた。
 菅田容疑者らの逮捕容疑に絡む照明機材や延長コードなど、ピアノ以外の備品については選定委で話し合われることはなかったという。選定委は「十分な性能・品質のある備品の導入に向け、適正かつ公平に審査、選定する目的」で設置されたが、ある委員は上毛新聞の取材に「オンリー、ピアノ(ピアノだけ)だった」と証言。他の備品の購入は菅田容疑者に大きく委ねられており、委員会で限られた議論しかしなかったことが事件を誘発した可能性があるといえそうだ。
 選定委で議論されたピアノ6台(付属品を含め計1億4200万円余り)と照明機材などの備品の購入は、3月に市議会で承認された。
 富岡市長の「側近」「ブレーン」と呼ばれ、文化や芸術の分野では「天の声」といわれるほど市の発注事業に影響力があったとされる菅田容疑者。学生時代、群響の設立や活動拠点となった群馬音楽センターの建設などに尽力した文化人、井上房一郎(1898~1993年)にかわいがられたという。知人の一人は「菅田容疑者は井上になろうとしていたようだった」と指摘した。
◎「市長や市議会 近過ぎた」…高崎財団関係者
 「菅田明則容疑者の意向は市長の意向のようなもので職員は断れない。予定価格を漏らしたなら佐藤育男容疑者も悪いが、菅田容疑者を重用した市長、『待った』をかけられない市議会など近過ぎる関係性が背景にある」。9日までに上毛新聞の取材に応じた高崎財団関係者は事件について、こう“解説”した。
 この関係者によると、菅田容疑者が社長を務めたグラスロード社やラジオ高崎は市関連の催しや出版物を多く手掛けた。細かな要求に応じられる慣れた業者が重宝されると説明。「パンフレットの場合、やり直しが利く業者と、『仕様書で校正2回とあるのでこれ以上やらない』という業者なら、当然前者を選ぶ」とし、身近な関係だからこそ円滑に業務を行える側面もあると明かす。
 人口減少時代を迎えて高崎の魅力を高めて外にPRする姿勢は間違っていないとした上で、「安ければいいなら備品はインターネットで買えばいい。経済が潤うよう地元企業を大事にするか、安さを追求するか、行政も市民も考えなければいけない」と強調した。
◎高崎市役所や芸術劇場捜索 県警
 「高崎芸術劇場」の備品購入を巡る官製談合事件で3容疑者が再逮捕された9日、県警は高崎市役所や同劇場などを家宅捜索した。入札に関連する資料を押収したとみられる。
 市役所では午後6時10分ごろから捜査員20人が立ち入り約4時間にわたって捜索を行った。市によると、入札を担当した契約課など6カ所を調べたという。
 同じ頃、同劇場の捜索も開始。スーツ姿の捜査員10人が順次、段ボール箱を運び出した。

**********上毛新聞2019年12月11日
高崎官製談合で給与減案提出へ 富岡市長と兵藤副市長
 「高崎芸術劇場」の備品購入を巡る官製談合事件で高崎市職員らが逮捕されたことを受け、富岡賢治市長は10日、自身と、都市整備部に関する事務を所管する兵藤公保副市長の給与減額案を12日の市議会12月定例会本会議に提出する方針を市議会各派代表者会議で示した。
 減額は富岡市長が月給15%で来年1~3月の3カ月間、兵藤副市長は同10%で1、2月の2カ月間。減額総額は67万1千円。

**********産経新聞2019年12月12日07:09
市長・副市長給与減額へ 高崎芸術劇場、談合事件受け
 高崎芸術劇場(高崎市栄町)の備品発注をめぐる官製談合事件で、同市は、富岡賢治市長と事務を所管する兵藤公保副市長の給与を減額する「特別職の給与に関する条例の一部改正案」を12日の市議会12月定例会本会議に提出する。
 減額は市長が月額15%(1~3月)、副市長が同10%(1、2月)で、減額される金額は市長が49万5千円、副市長が17万6千円となる。
 この事件では、劇場整備を担当する市都市集客施設整備室長だった劇場副館長の佐藤育男容疑者(50)が1月の照明備品に関する指名競争入札で予定価格を業者側に漏らしたとして、県警が11月、官製談合防止法違反などの疑いで佐藤容疑者ら3人を逮捕。今月9日、延長コードの入札でも予定価格を漏らしたなどとして、同容疑で3人を再逮捕した。
 富岡市長は3人の逮捕を受け、「任命権者として監督責任がある」などと述べ、自らの処分についても言及していた。

**********東京新聞2019年12月13日
高崎の官製談合 市長と副市長、給与減額
 高崎芸術劇場(高崎市栄町)の備品購入を巡る官製談合事件で、同市は十二日の市定例議会に富岡賢治市長と兵藤公保副市長の給与を減額する条例改正案を提出し、賛成多数で可決された。
 市長は来年一~三月の給与を15%減額。副市長二人のうち都市整備部を担当する兵藤副市長は一~二月の給与を10%減給する。富岡市長は提案理由について「市職員等が逮捕されたことに対し、市行政の責任者として給与を減額する。市行政に対する信頼を著しく損ねたことについて、あらためて深くおわびする」と説明した。
 質疑では、劇場の指定管理者である高崎財団の元副理事長で元館長の菅田明則容疑者(66)の逮捕を巡り、議員が「(菅田容疑者を)市長が市政運営のさまざまな場面で重用した結果、事件のキーパーソンとなった」として市長の責任を指摘。
 市長は「逮捕された事実に対しては責任を深く感じている」と述べた。
 事件では劇場の整備を担当した市課長で劇場副館長の佐藤育男容疑者(50)ら三人が、照明器具の指名競争入札を巡る官製談合違反容疑などで先月逮捕(処分保留)され、今月九日には別の備品の入札についても同容疑で再逮捕された。 (石井宏昌)
**********

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2 コメント

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Unknown (通りがかり)
2019-12-15 19:09:56
記者会見の動画を見ました。率直な感想、聞いていても要領を得ず、途中で聞くのをやめてしまいました。今後の捜査で何が出てくるか待つしかないでしょうか。
この前の高専裁判の動きも気になります。
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Unknown (半沢なおき)
2020-10-03 06:43:29
福島県白河市の劇場でも、指定管理者の指名と指定管理料の補助金を巡って官製談合や官民癒着の匂いがプンプンしますが、市民オンブズマンなどが無く、議会も機能していないので明るみに出ません。どうしたものでしょう。
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