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穏やかな日々を

患者側の疑問・希望伝える…医師と対話「仲介者」注目

2023年03月27日 10時56分15秒 | 医療情報

患者側の疑問・希望伝える…医師と対話「仲介者」注目

 2023年3月26日 (日)配信読売新聞
 
診療報酬開始 志望者が急増

 重症患者の家族と医師との対話を橋渡しする「入院時重症患者対応メディエーター(仲介者)」に注目が集まっている。家族の相談に乗り、治療への理解と満足度を高める役割を担う。厚生労働省が今年度、メディエーターを配置した病院に診療報酬を支給する制度を始めたこともあり、志望者が急増している。(吉沢邦彦、都梅真梨子)

家族に寄り添う

 「症状は本当に快方に向かっているんでしょうか。私にはそうは見えなかった」。昨年秋、東京医科歯科大病院(東京)でメディエーターを務める阿部靖子さん(37)は、入院した60歳代の女性患者の家族から、こう問われた。

 女性患者は内臓の持病の悪化で入院。家族は当初、医師から血液や臓器の状態は改善しつつあると聞かされたが、数日後、人工呼吸器をつけた女性の姿を見てショックを受けていた。

 「回復が難しいのなら、緩和ケアへの切り替えも考えたい」との相談を受けた阿部さんは、担当医にその希望を伝達。改めて病状の説明や治療方針を話し合う場を設けることになった。

 社会福祉士の資格を持つ阿部さんは、同病院のソーシャルワーカーとして患者の転院調整や高額な治療費の公的支援の説明にあたってきたが、昨年4月にメディエーターに転身した。

 これまで約80人の重症患者を担当し、家族らへの病状説明に立ち会ってきた。家族からは、病状の疑問点や治療方針への不満を聞くこともあり、そのつど現場につないでいる。

 同大の医療者向けのアンケートでは、「当番制の医者が患者家族と深く交流するのは難しく、メディエーターの指摘は非常に参考になる」との声が多かった。

 阿部さんは「家族が突然、意識不明になった時、平常心でいられる人はいない。話を聞くことしかできない時も多いが、少しでも前向きになってもらえたらいい」と話す。

3000人が応募

 こうした医師と重症患者側の仲介はこれまで、一部の病院で看護師らが担っていた。厚労省の2018年の調査で、仲介役がいる方が患者や家族の治療に対する満足度が高いことが判明。今年度からメディエーターを配置した病院に対し、患者1人につき最大9000円の診療報酬の支給を始めた。

 受給するには、日本臨床救急医学会が主催する養成講習を受ける必要がある。19年の開講以降、受講者は年間数十人程度にとどまっていたが、今年度は希望者が殺到。定員360人に対し、3000人超の応募があったという。

 厚労省はメディエーターの要件として「治療に直接関わらない」ことを求めており、志望者は社会福祉士のほか、看護師や臨床心理士が多い。講習では受講者が医師、メディエーター役を演じてそれぞれの役割を学ぶ。

 講習を主宰している三宅康史・帝京大高度救命救急センター長は「家族は主治医に遠慮することが多く、初歩的な質問をしたり、治療への不満を打ち明けたりするのは難しい。治療に関わらない職種の人が現場に入ることが、よりよい医療を提供することにつながる」と話す。

臓器提供でも期待

 厚労省はメディエーターに対し、脳死下の臓器提供について、家族側から希望や考えを聞き取る役割も期待している。

 日本臓器移植ネットワークによると、脳死下臓器提供では健康保険証の記載などで本人の意思表示があったのは2割で、それ以外は家族の承諾で行われている。移植件数を増やすには、家族の理解がカギを握る。

 家族から承諾を得る業務は、外部から駆け付ける同ネットワークの移植コーディネーターが担うが、家族と十分な信頼関係を築く時間がないことも多い。

 岡山県でコーディネーターを務める安田和広さん(55)は「入院直後から患者家族と関わるメディエーターは、家族の本心や希望を深く知ることができるはずだ。連携することで、家族が心から納得する結論を出す手助けをしていきたい」と語る。

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iPS細胞移植、世界初の手術から7年経過も「問題ない」…執刀医が発表

2023年03月25日 23時55分23秒 | 医療情報

iPS細胞移植、世界初の手術から7年経過も「問題ない」…執刀医が発表

 2023年3月25日 (土)配信読売新聞
 

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った網膜の細胞シートを目の病気「加齢黄斑変性」の患者に移植する世界初の手術を2014年に行った神戸アイセンター病院の栗本康夫院長は24日、京都市で開かれた日本再生医療学会総会で「移植から7年過ぎてもシートは生着しており、安全性に問題は出ていない」と発表した。

 発表では、当時70歳代だった女性患者は手術前の矯正視力(0.09)を維持。移植した細胞シートの腫瘍化もみられず、近くの視細胞を保護する効果がみられたという

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米アマゾン、薬もサブスク ジェネリック50種対象

2023年01月27日 23時34分39秒 | 医療情報

米アマゾン、薬もサブスク ジェネリック50種対象

2023年1月26日 (木)配信毎日新聞社
 

 米アマゾンは24日、高血圧、糖尿病、不安症などの処方箋薬を、月5ドル(約650円)で無制限に利用できるサブスクリプション(定額利用)サービスを米国で始めた。約50種類の低価格のジェネリック医薬品(後発薬)が対象で、自宅への送料も無料とする。月額14・99ドルで商品配送無料などのサービスを受けられる「アマゾンプライム」の特典に加える。

 アマゾンは新型コロナウイルスの感染拡大で遠隔医療の需要が強まった2020年に、オンラインで処方箋薬を販売するサービスを米国で開始。遠隔診療などで医者が発行した電子処方箋に基づき、アマゾンが運営するオンライン薬局「アマゾンファーマシー」が必要な薬を販売し、患者の自宅へ配送する。医師や薬剤師と接触することなく薬を受け取れる仕組みが既に整っており、薬のサブスクで更にサービスの価値を高める。日本などで同様のサービスを始めるかは未定。

 アマゾンファーマシーのジョン・ラブ副社長は「対象となる医薬品に毎月10ドル支払っている顧客は50%負担が軽くなる。薬局に行く手間も省ける」としている。【ワシントン大久保渉】

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米国で迅速承認のアルツハイマー病新薬、エーザイ「日本でも年内承認目指す」

2023年01月13日 22時39分25秒 | 医療情報

米国で迅速承認のアルツハイマー病新薬、エーザイ「日本でも年内承認目指す」

 2023年1月8日 (日)配信読売新聞
 

 日本の製薬大手エーザイは7日、米製薬企業バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」が米食品医薬品局(FDA)に迅速承認されたと発表した。対象は早期の患者で、病気の原因とみられる物質を脳内から取り除き、認知症が進行するスピードを緩やかにする。日本でも早急に申請し、年内承認を目指すとしている。

 アルツハイマー病は、「アミロイド βベータ (Aβ)」という異常なたんぱく質が脳内に蓄積することで神経細胞が傷つき、認知機能が低下すると考えられている。既存の認知症薬は脳内の信号の伝達を活発にすることで症状の一時的な改善を図るが、徐々に進む脳の損傷は止められない。レカネマブは脳内のAβを除去することで、長期的に脳の損傷の進行を抑えることを狙う。

 米国の迅速承認は、深刻な病気の薬を早く実用化するために、効果が予測できれば使用を認める制度。エーザイは2021年秋から22年春にかけ、中間段階の臨床試験データでFDAに迅速承認を申請していた。

 そのうえで22年秋、早期アルツハイマー病患者約1800人が参加した最終段階の臨床試験で、レカネマブを1年半にわたり、2週に1回点滴した集団は、偽薬を点滴した集団に比べ、症状の悪化を27%抑制したとする論文を発表した。

 迅速承認は暫定的なもので、正式な承認を得るには、有効性を検証する追加の臨床試験が必要になる。

 迅速承認を受け、エーザイの内藤晴夫・最高経営責任者(CEO)は7日、東京都内で記者会見を開き、最終段階の試験結果をFDAに提出し、正式承認の申請を行ったと説明した。米国でのレカネマブの販売は、23日の週までに始める。

 米国での販売価格については、患者1人当たり年2万6500ドル(約350万円)に設定するとした。

 日本で承認されれば、公的保険診療の中での使用が想定される。薬価は国が決め、米国よりも低く設定されることが一般的だが、それでも百万円単位になるとみられる。患者の自己負担は、国の高額療養費制度があるため、70歳以上の一般所得層(年収156万~約370万円)の場合は年14万4000円が上限となるが、医療財政の圧迫を懸念する声もある。

 ◆ アルツハイマー病 =認知症の約7割を占めるとされる。症状が表れる10~20年前から、脳内にアミロイドβが徐々に蓄積し、神経細胞が傷ついて脳が 萎縮いしゅく すると考えられている。世界保健機関(WHO)の推計では、世界の認知症患者数は約5500万人。国内では2025年に730万人に上ると推計されている。

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統合失調症の脳内活動パターンから意味関係が乱れる仕組み

2022年12月26日 00時03分24秒 | 医療情報

統合失調症の脳内活動パターンから意味関係が乱れる仕組みを明らかに

東京医歯大ほか、研究成果は、「Schizophrenia Bulletin」にオンライン掲載

QLifePro 医療ニュース2022年12月23日 (金)配信 精神科疾患
 

 

統合失調症における「連合弛緩」、脳活動から直接は捉えられなかった

 東京医科歯科大学は12月21日、機能的磁気共鳴画像(fMRI)とAI技術を使って、さまざまなものの意味を表す脳活動パターンを解析し、統合失調症患者の脳内において、意味関係の乱れが生じていることを発見したと発表した。この研究は、同大大学院医歯学総合研究科精神行動医科学分野の高橋英彦教授、松本有紀子助教、情報通信研究機構(NICT)の西田知史主任研究員、産業技術総合研究所の林隆介主任研究員、大阪大学大学院生命機能研究科の西本伸志教授、京都大学大学院医学研究科脳病態生理学講座の村井俊哉教授らの研究グループによるもの。研究成果は、「Schizophrenia Bulletin」にオンライン掲載されている。

 統合失調症は、思春期から30歳くらいまでに100人に1人が発症し、幻覚、妄想などの症状をきたす病気である。統合失調症患者の会話は、しばしば内容がまとまらず、支離滅裂になることがあるが、精神医学の大家であるブロイラーは、この症状を「連合弛緩」と名付け、以来1世紀以上もの間、統合失調症の最も根本的な症状として重要視されてきた。連合弛緩とは、言葉の意味関係が乱れている症状を指す。このような症状は、統合失調症の脳における機能的な接続の異常と関連すると考えられてきたが、これまで「意味関係の乱れ」を脳活動から直接捉えることはできなかった。

患者の脳活動をfMRIで計測し、脳活動に基づく脳内意味ネットワークを構築・解析

 そこで研究グループは、統合失調症患者の脳活動をfMRIで計測し、さまざまなものの意味を表す脳活動パターンを明らかにした。そして、fMRIデータに基づく関係性から、「脳内意味ネットワーク」を構築した。意味ネットワークは従来、心理学や人工知能の分野において人間の知識や自然言語における意味関係を表すために用いられてきたデータ解析の枠組みで、一つ一つの言葉の意味を頂点、それらの関係性を辺として表すグラフ構造になっている。ネットワーク上の2つの頂点が少ない中継点を介して簡単につながることができる性質は「スモールワールド性」と呼ばれ、情報が効率的に伝達されやすいことを表している。私たちが日常的に使う言語もこのスモールワールドの性質を持つことが知られている。今回の研究ではスモールワールド性に焦点を当て、統合失調症患者と健常者との間の脳内意味ネットワークの構造の違いを通じて、連合弛緩(=意味関係の乱れ)を世界で初めて脳活動に基づいて検証した。

動画を見たときの脳活動で解析、患者は脳内意味ネットワーク内部構造が無秩序

 統合失調症患者と健常者がさまざまな動画を見ているときの脳活動をfMRIで測定し、動画に出現するものの単語リストと脳活動データから、個々の単語の意味に対応する脳活動パターン(脳内意味表現)を、符号化モデリングと自然言語処理アルゴリズムと呼ばれるAI技術を用いて推定した。次に、得られた脳内意味表現の類似性に基づき「脳内意味ネットワーク」を構築し、多数の単語の意味関係をネットワーク解析により評価した。

 その結果、統合失調症患者の脳内意味ネットワークでは、代表的なネットワーク指標であるスモールワールド性は減少しており、健常者よりもネットワーク構造が無秩序になっていることが明らかになった。スモールワールド性は妄想の心理指標であるPDI得点と負の相関があり、脳内意味ネットワークの無秩序化は思考障害と関連することも示された。

 さらに、患者の脳内意味ネットワークは、「生き物」や「人工物」といった大まかなカテゴリにはっきりと区分される傾向(モジュール性)が高い反面、各カテゴリの内部構造は無秩序化していた。つまり、患者の脳内意味表現は完全に無秩序化しているのではなく、大まかなカテゴリ構造は保持されていることが明らかになった。

精神疾患患者の主観的な体験様式を、脳活動から直接評価可能

 統合失調症の最も基本的な症状である「連合弛緩」は、その科学的根拠の解明が長らく待たれてきた。今回の研究により、統合失調症患者の脳内意味ネットワークが無秩序化しているということがわかり、脳活動パターンにも連合弛緩が表れていることが世界で初めて明らかになった。統合失調症患者ではこのような脳内での意味関係の乱れがあるために、妄想や会話の脱線などの思考障害が生じると考えられる。「本研究は、精神疾患患者が知覚している主観的な体験様式を、思考障害のある本人に話してもらうことなく、脳活動から直接評価できる点で、精神医学の診断、治療に新たな可能性をひらくものと考えられる。さらには、認知神経科学、神経画像、言語処理などの研究領域において、脳内の知識体系の理解に寄与することが期待される。」と、研究グループは述べている。

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将来は健診で認知症発見も…「アルツハイマー病」を血液で検査

2022年12月24日 22時11分24秒 | 医療情報

将来は健診で認知症発見も…「アルツハイマー病」を血液で検査、シスメックスが試薬開発

 2022年12月23日 (金)配信読売新聞
 

 医療機器大手のシスメックスは22日、認知症の一種「アルツハイマー病」の原因とされるたんぱく質を、血液から調べる試薬を開発し、厚生労働省から製造販売の承認を得たと発表した。来年5月から医療機関に販売する予定。普及すれば、健康診断などの機会を通じて、認知症を早期に発見できるようになる可能性がある。

 同社によると、この試薬は、微量の血液から「アミロイドベータ(Aβ)」と呼ばれるたんぱく質の蓄積度合いを調べることができる。アルツハイマー病は、脳内にAβがたまって発症するとの説が有力という。

 従来の検査は、脳のスキャン画像や脳脊髄液を分析する手法が中心だった。高額な検査費用や、体への負担が大きいという課題がある。

 アルツハイマー病の診断・治療を巡っては、島津製作所もAβの血液検査装置の承認を取得している。

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栄養補助食品にLDL-C低下効果なし

2022年12月20日 22時31分16秒 | 医療情報

栄養補助食品にLDL-C低下効果なし

済生会横浜市東部病院・本多洋介

対象の論文

記事 LDL-C、サプリメントでは下がらない
原文 Comparative Effects of Low-Dose Rosuvastatin, Placebo and Dietary Supplements on Lipids and Inflammatory Biomarkers
 日本語 機械翻訳

本論文に着目した理由

 本論文は、低用量のロスバスタチン(5mg/日)、プラセボ、栄養補助食品(魚油、シナモン、ニンニク、ターメリック、植物ステロール、紅麹の6種)の3群に、ASCVD(動脈硬化性心血管疾患)の10年リスクが高い患者190例をランダム化し、約1カ月時点でのLDL-C(低比重リポ蛋白コレステロール)の数値を比較した検討である。

 脂質異常症は特に症状がなく、一次予防で介入する際には患者の同意を得るのが難しい場合がある。特に高齢者は、インターネットなどで調べた栄養補助食品に依存するケースが多い印象もある。今回の論文がそういった患者に対して投薬の必要性を理解していただく参考になるのではないか、と考え、着目した。

私の見解

 今回の論文では、栄養補助食品はLDL-Cを有意に低下させることはなく、その効果はスタチンよりも劣っているという結果であった。過去にサプリメントが心血管疾患のアウトカムを改善しないことが報告されており、納得のいく結果だと言える(Circ Cardiovasc Qual Outcomes 2018; 11(7): e004224)。

 また、魚油、シナモン、ニンニク、ターメリック、植物ステロール、紅麹の6種の中でも、ニンニクはLDL-Cを上昇させたというのは、個人的には面白い結果であった。LDL-C高値は脳心血管疾患の主要リスク因子の一つであることは明らかであり、LDL-C低下を目指す場合にはスタチンの処方が肝要であることを再確認した。

 LDL-Cをどこまで下げるかは患者によって違うにしろ、“lipid-lowering therapy”が心血管疾患のアウトカムを改善するというエビデンスは蓄積されており、診療にあたる我々もそういった専門意識を持っていなければならないと実感した。

日常臨床への生かし方

 LDL-C低下を目的とする場合には、この論文を引き合いに出して、スタチンの処方を積極的に勧めていこうと思う。しかし、栄養補助食品は全面的に否定されるものではなく、投薬加療を始める前の生活指導の段階では、栄養補助食品を介して予防意識を高めるという意味合いはあるだろう。その際には、ニンニク以外のものを勧めなければならないことに注意が必要だ。

 

本多 洋介(ほんだ・ようすけ)

済生会横浜市東部病院循環器内科医長。2009年、群馬大学医学部卒。伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センターを経て、2014年4月より現職。総合内科専門医、循環器内科専門医、CVIT専門医、TAVI指導医(SAPIENシリーズ、CoreValveシリーズ)。共著書に『PCI㊙裏技テクニック』(メジカルビュー社)、『超音波ガイドEVT』(メジカルビュー社)など。

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中央病院 ダビンチ導入 島根、県内3カ所目

2022年12月16日 21時10分24秒 | 医療情報

中央病院 ダビンチ導入 島根、県内3カ所目

地域 2022年12月16日 (金)配信山陰中央新報
 

 島根県病院局が、2023年度に県立中央病院(出雲市姫原4丁目)に手術支援ロボット「ダビンチXi」を導入する。消化器や泌尿器領域のがん手術に用いる計画で、立体的で鮮明な画像システムを用い、患者の身体負担の軽減が期待される。県内の医療機関での導入は3カ所目となる。

 ダビンチは内視鏡カメラとロボットアームを患者の腹部に挿入して手術する支援ロボット。医師が3Dモニターを見ながら操作し、時間短縮と正確性向上につながる利点がある。県内では現在、島根大医学部付属病院(出雲市塩冶町)に2台、松江市立病院(松江市乃白町)に1台がある。

 本年度にロボット支援手術に対する保険適用の範囲が拡大され、県は今後、大腸や前立腺、腎臓などのがんの標準的な手術手法になると見込み導入を決めた。

 購入費用は3億8千万円で、県議会で審議中の病院事業会計補正予算案に債務負担行為として盛り込んだ。22年度内にメーカー側との購入契約を締結し、23年春に納品予定。院内での使用研修などを経て投入する。

 県議会文教厚生委員会でこのほど説明した病院局の出雲昌浩次長は「安定的な手術ができると期待している。中央病院での医療サービスの質向上につなげたい」と述べた。

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「ゲノム編集iPS」23年にも提供開始…世界中の人に適合へ、山中氏「これから正念場」

2022年11月27日 22時43分45秒 | 医療情報
「ゲノム編集iPS」23年にも提供開始…世界中の人に適合へ、山中氏「これから正念場」
2022年11月27日 (日)配信読売新聞

 ゲノム編集を応用して、より多くの人に適合するようにした医療用のiPS細胞(人工多能性幹細胞)について、京都大iPS細胞研究財団は26日、2023年5月にも産業界に提供を始めることを明らかにした。治験などで安全性や有効性を検証し、実用化につなげる。最終的には世界中のほとんどの人に適合させたい考えだ。
 iPS細胞を利用した再生医療では、血液などからiPS細胞を作り、筋肉や、神経などの細胞に変化させて患者に移植する。患者本人から作れば拒絶反応は避けられるが、iPS細胞の作製だけで1人あたり数千万円以上の費用と半年以上の時間がかかる。
 同財団は、拒絶反応を起こしにくい特別な「細胞の型」を持つ健康な人の血液からiPS細胞を作製して備蓄。21年末までに7人の血液から27種類を作ったが、適合するのは日本人の約4割にとどまっている。
 そこで、この割合を高めるため、ゲノム編集の応用を検討。細胞の型を決める遺伝子の一部を改変し、誰にでも使えるiPS細胞の開発を試みてきた。動物実験を重ね、医療用に提供できる見通しが立ったという。治験などでゲノム編集したiPS細胞が移植される予定だ。種類を増やして、最終的には世界中の人への適合を目指す。
 同財団の山中伸弥理事長は26日、京都大で講演し、「研究開発はこれからが正念場。患者に届けるというゴールに向けて頑張りたい」と語った。
◆ ゲノム編集 =生物のゲノム(全遺伝情報)の一部を狙って改変し、特定の遺伝子の働きを変える技術。効率的な改変が可能な手法「クリスパー・キャス9」を開発した米仏出身の研究者2人は、2020年のノーベル化学賞を受賞した。

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「全身性アミロイドーシス」とは 寿命の延びに体が追いつかず

2022年11月18日 11時02分48秒 | 医療情報
「全身性アミロイドーシス」とは 寿命の延びに体が追いつかず
 2022年11月16日 (水)配信毎日新聞社

「全身性アミロイドーシス」とは 寿命の延びに体が追いつかず
 10月に79歳で亡くなったプロレスラーのアントニオ猪木さんが病床で闘っていたのは、「全身性アミロイドーシス」という疾患だ。異常を起こした体内のたんぱく質が臓器などの機能を奪う病気で、国の難病に指定されているが高齢化の進展とともに増えつつあるという。自らの闘病生活について「最強の敵と闘っています」と語っていた猪木さん。どのような病気なのか。
 ●たんぱく質が沈着
 アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれる線維状のたんぱく質が、全身のさまざまな臓器に沈着し、体の異常を起こす病気の総称だ。正常なたんぱく質が何らかの原因で複雑にからみ合い、水に溶けにくい「ごみ」となって体にたまるが、詳細なメカニズムは分かっていない。アミロイドは分子構造がナイロンと似ていることから、「ナイロン蓄積病」と呼ばれることもある。例えるなら、からみ合ったナイロン製の漁網が体の中にたまっていく、といったイメージだ。
 「全身性」の症状は、心不全のほか、ネフローゼ症候群や腎不全、胃腸の障害、関節や腱(けん)、末梢(まっしょう)神経や自律神経の障害などさまざま。舌や甲状腺、肝臓が腫れることもある。
 「少し耳が聞こえなくなって病院にかかったんです。いろいろな検査をしてもらい、心アミロイドーシスという難病にかかっていることが判明しました」。猪木さんは2020年夏、ネット交流サービス(SNS)に投稿した。「全身性」の症状の一環として心臓に表れるのが「心アミロイドーシス」だ。
 ●人類最後の壁?
 正常なたんぱく質が、なぜ「ごみ」になるのか。国際アミロイドーシス学会理事長などを歴任した長崎国際大薬学部の安東由喜雄教授は「老化の進展と密接に関わっている可能性がある」と指摘する。最近の研究では、80歳以上の10~20%にアミロイドがたまり、加齢とともに症状が起こることがわかってきた。
 アミロイドーシスはこれまで30種類以上が確認されている。最も知られているのは、認知症患者のうちおよそ7割を占めるアルツハイマー病だ。「全身性」はトランスサイレチンというたんぱく質が原因となるのに対し、アルツハイマー病はアミロイドベータが引き起こす。高齢化の進展とともに増加しており、厚生労働省によると、65歳以上の認知症患者は20年時点で約600万人で、25年には約700万人になる見通しだ。
 「110歳以上で亡くなった世界各国の6人を調べた結果、死因はがんや心臓病、脳卒中などではなく、全身性アミロイドーシスだった」。08年の米科学雑誌サイエンスにこんな記事が掲載された。国内では、双子の長寿姉妹「きんさん、ぎんさん」で知られる、蟹江ぎんさん(01年に108歳で死去)も「全身性」にかかっていたとされる。「がんなどの病気を科学的に克服できたとしても、高齢化する人類に最後に立ちはだかるのはアミロイドーシスではないか」。安東教授は指摘する。
 安東教授は「人間の寿命が急速に延びる一方で、老化で生じるたんぱく質のごみ(アミロイド)の処理に、人間の進化が追いついていない」と指摘。「人生100年時代を迎える中、アミロイドーシスは21世紀の疾患。決して特別な病気ではない。根本的な治療方法の確立を急ぐ必要がある」と話す。【中西拓司】

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「全身性アミロイドーシス」とは 寿命の延びに体が追いつかず

2022年11月18日 11時02分48秒 | 医療情報
「全身性アミロイドーシス」とは 寿命の延びに体が追いつかず
 2022年11月16日 (水)配信毎日新聞社

「全身性アミロイドーシス」とは 寿命の延びに体が追いつかず
 10月に79歳で亡くなったプロレスラーのアントニオ猪木さんが病床で闘っていたのは、「全身性アミロイドーシス」という疾患だ。異常を起こした体内のたんぱく質が臓器などの機能を奪う病気で、国の難病に指定されているが高齢化の進展とともに増えつつあるという。自らの闘病生活について「最強の敵と闘っています」と語っていた猪木さん。どのような病気なのか。
 ●たんぱく質が沈着
 アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれる線維状のたんぱく質が、全身のさまざまな臓器に沈着し、体の異常を起こす病気の総称だ。正常なたんぱく質が何らかの原因で複雑にからみ合い、水に溶けにくい「ごみ」となって体にたまるが、詳細なメカニズムは分かっていない。アミロイドは分子構造がナイロンと似ていることから、「ナイロン蓄積病」と呼ばれることもある。例えるなら、からみ合ったナイロン製の漁網が体の中にたまっていく、といったイメージだ。
 「全身性」の症状は、心不全のほか、ネフローゼ症候群や腎不全、胃腸の障害、関節や腱(けん)、末梢(まっしょう)神経や自律神経の障害などさまざま。舌や甲状腺、肝臓が腫れることもある。
 「少し耳が聞こえなくなって病院にかかったんです。いろいろな検査をしてもらい、心アミロイドーシスという難病にかかっていることが判明しました」。猪木さんは2020年夏、ネット交流サービス(SNS)に投稿した。「全身性」の症状の一環として心臓に表れるのが「心アミロイドーシス」だ。
 ●人類最後の壁?
 正常なたんぱく質が、なぜ「ごみ」になるのか。国際アミロイドーシス学会理事長などを歴任した長崎国際大薬学部の安東由喜雄教授は「老化の進展と密接に関わっている可能性がある」と指摘する。最近の研究では、80歳以上の10~20%にアミロイドがたまり、加齢とともに症状が起こることがわかってきた。
 アミロイドーシスはこれまで30種類以上が確認されている。最も知られているのは、認知症患者のうちおよそ7割を占めるアルツハイマー病だ。「全身性」はトランスサイレチンというたんぱく質が原因となるのに対し、アルツハイマー病はアミロイドベータが引き起こす。高齢化の進展とともに増加しており、厚生労働省によると、65歳以上の認知症患者は20年時点で約600万人で、25年には約700万人になる見通しだ。
 「110歳以上で亡くなった世界各国の6人を調べた結果、死因はがんや心臓病、脳卒中などではなく、全身性アミロイドーシスだった」。08年の米科学雑誌サイエンスにこんな記事が掲載された。国内では、双子の長寿姉妹「きんさん、ぎんさん」で知られる、蟹江ぎんさん(01年に108歳で死去)も「全身性」にかかっていたとされる。「がんなどの病気を科学的に克服できたとしても、高齢化する人類に最後に立ちはだかるのはアミロイドーシスではないか」。安東教授は指摘する。
 安東教授は「人間の寿命が急速に延びる一方で、老化で生じるたんぱく質のごみ(アミロイド)の処理に、人間の進化が追いついていない」と指摘。「人生100年時代を迎える中、アミロイドーシスは21世紀の疾患。決して特別な病気ではない。根本的な治療方法の確立を急ぐ必要がある」と話す。【中西拓司】

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高難度3手術同時成功 長野県立病院、世界初

2022年11月17日 22時44分31秒 | 医療情報
高難度3手術同時成功 長野県立病院、世界初
地域 2022年11月17日 (木)配信共同通信社

 長野県立こども病院(長野県安曇野市)は16日、指定難病を含む二つの先天性疾患を抱える生後8カ月の女児に対し、9月に3手術を同時に行い、世界で初めて成功したと発表した。術後の経過は良好で、女児は17日に退院する予定。今後の診断で異常がなければ、日常生活に支障はなくなるという。
 女児の病気は心臓の左右の心室が入れ替わり、心不全や不整脈を発症する恐れがある指定難病の「修正大血管転位症」と、下半身に十分な酸素を含む血液が送れず、生命の維持が困難になる「大動脈弓低形成」。二つの疾患を別々に手術したケースが欧米では数例あるが、同時手術の実施例はなかった。
 記者会見した竹内敬昌(たけうち・たかまさ)副院長は「極めてまれな病例だ。今後も重篤な病気を持った方の治療に当たり、それがうまくいくよう、(院内の)チーム力を発展させていく」と語った。女児と家族も同席。父親は「病院には感謝の気持ちしかない」と述べ、女児も声を上げるなど元気な様子を見せた。

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糖尿病治療が様変わり ウエアラブル端末で血糖管理 福井県内専門医「痛み、手間から解放」

2022年11月10日 23時40分57秒 | 医療情報
糖尿病治療が様変わり ウエアラブル端末で血糖管理 福井県内専門医「痛み、手間から解放」
 2022年11月10日 (木)配信福井新聞

 糖尿病治療がデジタル技術で大きく変わってきている。ウエアラブル(身に着けられる)端末を活用することで、血糖値を測るための採血やインスリン注射といった患者の日々の手間や痛みが減った。福井県糖尿病協会長の笈田医師は「デジタル技術によって、より適切な治療に結びつけられるようになった」と話す。14日は世界糖尿病デー。
 笈田医師の診療室。パソコンモニターに、糖尿病患者の1日の血糖値推移のグラフを表示しながら診療する。このグラフは、患者の腕などに装着したセンサーで測定したデータを基にしたものだ。
 毎日のインスリン投与が必要な1型糖尿病患者らは、食前、食後を中心に1日に何度も血管内の血糖値を測定する必要があり、そのたびに指先に針を刺して採血するのが一般的だった。5年ほど前からウエアラブル型の血糖測定器が相次いで登場し、公的な健康保険が適用されるようになった。腕や腹にセンサーを装着すると極細のフィラメントが皮下に刺さり、細胞と細胞の間にある間質液に含まれるブドウ糖濃度を数分おきに測定。血糖値に換算され、センサーにかざしたリーダーや、連動するスマートフォンアプリでモニタリングする。
 センサーを装着する際に少し痛みはあるものの、装着している時に痛みはない。機種によっては2週間、持続的に測定でき、入浴時や就寝時も外さなくていい。笈田医師は「痛み、煩わしさからの解放は大きい」と力を込める。また、命に関わる低血糖の状態を知らせるアラート機能も装備。特に子どもの1型患者の場合、「血糖値の確認で夜間に寝られなかった保護者がすごく助かっている」という。さらに、数値はクラウドに自動保存され、医師と共有することが可能。医師は血糖値の変動をきめ細かく把握でき、インスリンの投与量やタイミングを最適に調整しやすくなった。
 ほかにも、腹に装着したポンプがセンサーと連動し、測定結果に基づいて最適な速度でインスリンを自動注入し、24時間、血糖値を目標範囲内に保つようにサポートする機器もある。また、「糖尿病の治療機器は研究がさかんな分野」と笈田医師。針を刺さずに血糖値を測れる機器や、血糖値を人工知能(AI)が解析して最適なインスリン量をポンプで自動投与する機器の開発も進む。笈田医師は「さらに患者の負担の少ない治療ができるようになっていく」と期待した。

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原因分からない高熱続く「不明熱」、心身つらく...いったい何が?

2022年11月09日 21時44分46秒 | 医療情報
原因分からない高熱続く「不明熱」、心身つらく...いったい何が? 診断の流れや検査、問題点 専門家に聞く
 2022年11月4日 (金)配信新潟日報

 原因が分からない高熱が長期間続く「不明熱」。医療関係者以外にはあまりなじみがないが、国の基礎統計である「患者調査」でも使われる病名だ。診察や検査でもなかなか診断がつかないと、患者は自分の体に何が起きているのか―分からないままのつらい状態に置かれ、体力が落ちれば一層不安が募る。どう受け止めたらいいのか。専門家に聞いた。
▽患者は年7千人
 不明熱の定義は時代によって変わってきたが、現在は「38度以上の発熱が繰り返し認められる」「その状態が3週間以上続く」「病歴の聞き取り、血液検査など必須の問診、検査をしても診断がつかない」こととされる。
 厚生労働省の「患者調査」によると、2017年の不明熱の患者は7千人。定義を満たさないうちに原因が判明したり、熱が下がったりするケースも多い。
 不明熱の疫学や診断に詳しい国立国際医療研究センター放射線核医学科の南本亮吾診療科長によると、近年は感染症や悪性腫瘍の検査が進歩して原因が判明するケースが増え、原因の内訳では膠原(こうげん)病や血管炎、リウマチなどの炎症性疾患の割合が高まっているという。
 患者を半年から1年追跡したこれまでの研究によると、以前の死亡率は7~33%だったが、00年以降は7%程度で落ち着いている。不思議なことに、最後まで原因が分からないケースは一貫して2割程度はあるものの、そのほとんどは結果的に熱が下がる。
▽繰り返しの問診、検査で消耗
 診断を確定させる手順はほぼ定まっている。体の診察、本人や場合によっては家族の病歴の聞き取り、ふだん飲んでいる薬のチェック、血液や尿の各種検査、細菌がいないかどうかの培養検査、結核や肺炎が隠れていないか調べる胸部エックス線、腹部の超音波検査、CT検査...。疑わしい病気の有無を順に確かめ、絞り込んでいく。
 「なかなか診断がつかない場合は、検査や聞き取りで新たな情報を得て、それを基に考えることの繰り返し」(南本さん)になる。発熱の原因がなかなか分からないため、かかりつけ医から大きな病院へ紹介されることが大半で、高熱の中で再々の問診、検査を強いられる患者は「消耗しきった状態」になるという。
 心配する家族がインターネットなどで検索すると、悪性腫瘍や炎症性疾患の難しい病名が候補として次々に現れ、そのことも家族や本人を疲弊させていく。
▽保険が適応外
 標準的な手順を尽くし、ひと通り検査を重ねてもなお原因が明らかでない場合、陽電子放射断層撮影(PET)装置を使った検査が有用であることが分かってきた。FDG・PETと呼ばれる方法だ。
 通常の組織に比べて炎症や腫瘍に糖がより多く取り込まれることを利用する。ブドウ糖の分子の一部を、PETに写る元素である「フッ素18」に置き換えたFDGという物質を投与し、どこに集まるかを撮影して炎症や腫瘍が疑われる部位を調べる。
 従来の検査に比べて感度が高く、被ばく量が少ない。結果が出るまで約1時間半と、検査時間が大幅に短縮できることも利点だという。
 南本さんによると、FDG・PETは既に、不明熱の患者で診察や各種の検査を終えた次の手順として標準的に用いられ、欧米では保険医療で受けられるようにもなってきた。
 半面、日本では炎症や腫瘍の検査としては保険が使えるものの、不明熱は適応外。3割の患者は自己負担で検査を受けていた。日本核医学会などは、この検査を不明熱でも保険で使えるよう国に要望している。

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産科診療における感染防御ガイド~2022年版

2022年10月19日 21時50分39秒 | 医療情報
産科診療における感染防御ガイド~2022年版
■作成にあたって
施設の規模に関わらず、分娩施設においてCOVID-19感染にどう対応していくかは大きな課題となっています。可能な限り感染症対策に秀でた施設への入院が患者と医療者双方に利点があるのは自明です。ただし、オミクロンにおける妊産婦の重症化率を考慮すると、長時間をかけて搬送先を探す方が産科的急変のリスクが増す可能性があります。例えば軽症患者の搬送先が見つからず、陣発後の胎児心拍モニターを付けずに車中分娩に至るケースなどを考えると、感染症以上に搬送のリスクが高いと思われます。たらい回しなどの誹りを決して受けてはなりません。地域によってはルールが確立されており、そのような心配のないところもあると思います。しかし、次にどのようなCOVID-19 の波が来るかは予想できません。次の大きな波に備えて本ガイドが役立つことを願います。
今回は感染症対策の専門家や新生児への対応をする小児科医にも執筆を依頼しました。内容は順次できあがったところから公開します。まとまりましたら、いつでも手にとれるように小冊子として会員に配付予定です。
■掲載内容(タイトルは変更する可能性があります)
  1. アンケート結果の分析
  2. オミクロン株以降の重症化率と分娩進行中の搬送のリスク
  3. 自施設でCovid19感染妊婦の診察、分娩をする場合の感染防御
    1)個人防護具(PPE)
    ・処置前、処置中
    ・処置後
    2)換気
    3)分娩室での注意事項
    4)退室後の環境整備
    5)院内の患者移動
    6)病棟個室での対応
    7)外来診察室での注意事項
    8)退院時の指導
    9)新生児の隔離について
  4. 経腟分娩か帝王切開術か
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