検診、早期発見に不可欠 受診率向上が課題
2016年9月30日 (金)配信共同通信社
がんは日本人の約2人に1人がかかる死因第1位の国民病だ。国立がん研究センターの推計では2016年に新たにがんと診断される人は100万人を超える。効果的な治療のためには早期発見が最も重要で、検診の適切な実施と受診率の向上ががん対策の要となっている。
国は現在、がん検診の受診率50%を目標としているが、胃や肺、大腸、乳房、子宮頸(けい)部の各がんとも30~40%台にとどまっている。厚生労働省は、個人に受診を勧める取り組みが不十分と分析。職場を通じた検診の実態も把握しきれていないとして、受診率向上のための対策を検討中だ。
一方、がん検診での診断に精度が伴わなければ問題も大きい。がんを見落とせば、治療の遅れにつながる。逆に、がんがないのに陽性と判定されれば、本人には不安などで大きな心理的負担となる上に、結果的に不要な検査をしたことにもなる。
高齢者に対して進行の遅いがんの検診をすることは、過剰診断につながるとの指摘もある。国の指針で定められた以外の検診を実施する自治体は85%に上っており、検診の見直しや精度の向上が急務となっている。
2016年9月30日 (金)配信共同通信社
がんは日本人の約2人に1人がかかる死因第1位の国民病だ。国立がん研究センターの推計では2016年に新たにがんと診断される人は100万人を超える。効果的な治療のためには早期発見が最も重要で、検診の適切な実施と受診率の向上ががん対策の要となっている。
国は現在、がん検診の受診率50%を目標としているが、胃や肺、大腸、乳房、子宮頸(けい)部の各がんとも30~40%台にとどまっている。厚生労働省は、個人に受診を勧める取り組みが不十分と分析。職場を通じた検診の実態も把握しきれていないとして、受診率向上のための対策を検討中だ。
一方、がん検診での診断に精度が伴わなければ問題も大きい。がんを見落とせば、治療の遅れにつながる。逆に、がんがないのに陽性と判定されれば、本人には不安などで大きな心理的負担となる上に、結果的に不要な検査をしたことにもなる。
高齢者に対して進行の遅いがんの検診をすることは、過剰診断につながるとの指摘もある。国の指針で定められた以外の検診を実施する自治体は85%に上っており、検診の見直しや精度の向上が急務となっている。