滝川二高野球部監督が暴言 兵庫、コロナ感染部員に
神戸市西区の私立滝川第二高の野球部監督(52)が、新型コロナウイルスに感染した部員を「○○(生徒の名前)菌」と呼ぶなど暴言を吐いたとして、同校が兵庫県高校野球連盟に報告書を提出していたことが2日、学校側への取材で分かった。同校は春夏合わせて7度の甲子園出場経験がある高校野球の強豪。
同校によると、監督は4~5月、新型コロナに感染した部員へ暴言を吐いたり、複数の顧問教員らを生徒の前で叱ったりしたという。同校の調査に監督は部員を「○○菌」と呼んだことは否定したが、関係者への聞き取りなどから暴言やハラスメントがあったと認定した。監督は部員らに謝罪したという。
監督は同校のOB。社会人野球の監督を経て昨年3月に赴任後、夏の甲子園大会の出場を懸けた兵庫大会では2年連続でベスト8入りした。
7歳が執念で捕まえた天然ウナギは突然変異の「バナナウナギ」…「よっしゃー」と喜ぶ
津市半田の用水路で、黄色と黒のまだら模様の変わったウナギが見つかった。近くの小学1年の男児が捕まえた。鳥羽水族館(鳥羽市)によると、先天的に色素を欠いた突然変異とみられる。珍しいウナギに男児は大喜びで夏休みの絵日記にも書いたといい、近所で話題になっている。
同市半田の上山義仁君(7)は26日、普段ザリガニやドジョウを捕まえて遊んでいる用水路で、変わった色のウナギをボラの稚魚を餌にして捕まえた。実は前日にもこのウナギの頭を見かけ、捕まえようとしたが、釣り上げることができず、26日に再チャレンジ。木の棒に糸を垂らし、餌のついた針を取り付けた仕掛けを用水路に置いておいたところ、ウナギが食いついた。急いで引き上げたがウナギの力が強く、糸が切れた。しかし、切れた糸の先の針にかかったままのウナギの姿が見え、糸を引っ張って、網に入れることに成功。上山君は、「うれしくて、『よっしゃー』と叫びながら家に帰った」と振り返る。
鳥羽水族館の森滝丈也学芸員(52)によると、一般的なニホンウナギが、色彩変異と呼ばれる突然変異をしたものと考えられるという。時折、こうしたウナギが見つかり、見た目から「バナナウナギ」と呼ばれるといい、同水族館でも、数年前に県内の河川で天然ウナギの漁師が捕獲し、譲り受けた似たようなウナギが展示されているという。
近所の関山哲夫さん(68)は今回、ウナギに合った釣り針と糸を上山君にあげたといい、水槽のウナギを見て、「よっちゃん、すごいな」と声をかけた。
上山君は、「見たことのない珍しいウナギを釣れてうれしい」と感激。まもなく夏休みが終わるため、「学校に行って早く友達に自慢したい」と話していた。
相次ぐ搬送に危機感 マスク日常化「命の危険」
新型コロナウイルス禍が長引く中、マスク着用が日常となった子どもたちは、体育の授業などで「マスク不要」とされても「なかなか外してくれない」(学校関係者)のが現状だ。児童生徒が熱中症で搬送される事案は相次いでおり、文部科学省は「命の危険は熱中症の方が高い」と危機感を強め、現場に徹底を求めることにした。
6月上旬、東京都内の公立中であった運動会。晴天の下、クラス対抗リレーや大縄跳びなどで競った生徒の多くはマスクをしたままだった。「熱中症が心配。生徒たちには『外していいよ』とは言っているが...」と男性副校長。大人と同じように周囲を気にするのが理由とみられるが、それぞれに事情もあり、強く言うことは難しい。幸いにも体調不良になる生徒はおらず、終了後はほっとした表情を浮かべた。
各地の小中高校で体育の授業や運動会で熱中症となり、救急搬送されるケースが増えている。5月には大学野球部の男子部員がランニング中に倒れ、翌日に死亡する事案もあった。
文科省幹部は「子どもたちにとって、新型コロナ感染よりも熱中症の方がリスクが高い。場面に応じてマスクを外すことにしっかり取り組んでほしい」と訴えた。
ランドセルってそもそも必要? 「ラン活」過熱 出雲には使わぬ地域
小学校入学を見据え、年中児(4歳児)の終わりごろからランドセルの情報収集を始める「ラン活」。年々開始時期が早まり、平均購入金額も増加傾向にある。わが子が6年間背負うランドセルは最良のものを、という保護者の思いが背景にあるが、島根県内にはランドセルを使わない地域もある。そもそもランドセルっているの? (増田枝里子)
日本鞄(かばん)協会ランドセル工業会によると、軍隊で使われるリュックサック型のかばん「背のう」が始まりとされる。オランダ語「ランセル」が語源で、1877(明治10)年に開校した学習院が採用。持ち運びの利便性が評価され、97年に形状や寸法が統一され、日本独自の文化として根付いた。
2020年までは4万~5万円前後が人気だったが、21年は6万5千円以上の購入が最も多くなり、平均額は2千円弱上昇。少子化や新型コロナウイルス禍でレジャー費用が抑えられ、子育て世帯への臨時特別給付金(高校生以下1人当たり10万円)の交付など、予算の引き上げを後押しした。
過熱する「ラン活」だが、子どもの負担は増している。ランドセル工業会によると、ランドセル本体の重さは約1・3キロ。中の荷物の平均は約4・7キロで、計6キロを毎日背負う。
学習指導要領の改訂などで教科書のページ数が増加しており文部科学省は18年、全国の教育委員会などに子どもの携行品の重さや量についてあらためて検討・配慮するよう求めた。
疑問を感じる保護者もいる。今春、次男の小学校入学を控える出雲市の母親(39)は、ランドセル購入をためらった。「高価で重く、容量が限られるのに、なぜ『小学生の当たり前』になっているの」と疑問を感じていたからだ。
売り場を訪れて、購入の予約をしたものの「ランドセルじゃなければ、毎年買い替えてもここまで(額は)かからないんじゃないか。わが子の成長や感性に基づいた選択ができればいい」と願う。
島根県内には、ランドセルを使わない地域がある。出雲市内の旧平田市地域にある8小学校の児童が背負うのは「ランバッグ」と呼ばれる黄色いナイロン製の四角いリュック。価格は8千円と安価だ。
平田学生服納入組合(6社)の組合長・小村僚志さん(64)によると「ランドセルは金額が高く、重い」という理由で、当時の平田小学校長の判断で1971年ごろ導入。約3年かけて平田全域の小学校に広がった。出雲市に編入されてからも風習は途絶えず、現役小学生は、黄色いランバッグを背に登下校する。
平田小6年の多久和楓(かえで)さん(12)は「ものがたくさん入るし、6年間使っても壊れなかった」と得意げだ。
すでに1年後の23年度入学生に向けた新作カタログが勢ぞろいし、年中児の保護者は人気作に熱視線を送る。売り場には4月にも新作が並び、予約販売会が始まる見通しだ。
だが、選択肢はいろいろある。わが子にぴったりの多様な「通学かばん」に出合えるといい。
「体育座り」は悪影響が多い? 生徒から廃止求める意見、改めた学校も
体育の授業や集会でおなじみの「体育座り」。実は、世界でも日本でしか見られない珍しい座り方で、内臓を圧迫し、座骨の痛みが出るなど体には悪影響が多いという指摘がある。集会時の座り方を見直す学校もあり、当たり前だった光景が見られなくなる日が来るかもしれない。 【動画】始めよう「貯筋」生活! 外出自粛で衰えた足腰鍛えるトレーニング
体育座りは、曲げた両膝を両手で抱えるようにして座る。「三角座り」「お山座り」とも呼ばれる。 島根大大学院教育学研究科の久保研二准教授(39)=体育科教育学=によると、1965年に文部省(当時)が、学習指導要領の解説書として発行した「集団行動指導の手引き」で、「腰をおろして休む姿勢」として写真付きで示されてから広まった。省スペースで手遊びがしにくく「行儀よい姿勢」という印象が浸透したという。 体への悪影響として、腰痛を引き起こしていることは、研究で明らかになっている。国際医学技術専門学校(名古屋市)の理学療法士・増田一太さん(42)の2014年調査で、主に関西地方の小学5年~高校3年の男女939人の12・7%に腰痛があり、座った時に痛みを訴えるケースが66・4%で、そのうち体育座り時に痛みを感じたのが52・3%だった。 増田さんは「教育の場で話を聞くことより、姿勢を維持することに焦点が置かれすぎている」と問題視し、「もぞもぞ動くのは、痛みを回避しようとしているため」と解説する。
山口県下関市の市立豊北中学校(生徒数113人)は昨春、集会での体育座りを改めた。着任した矢田部敏夫校長(56)が、集会時に体育座りをする生徒がつらそうにしているのを見たのがきっかけだ。 教員やPTAと相談し、パイプ椅子を導入。集会時は生徒が自分の椅子を出し、終わればしまう。準備に5分ほどかかるが、会が1時間を超えても落ち着いて参加できるようになった。 床に傷が付くのを防ぐため、椅子の足に専用ゴムを装着する導入費に十数万円かかったが、矢田部校長は「当たり前とされてきた体育座りは生徒に苦痛を強いていた。考え方の転換が必要だった」と訴える。 同様の理由で群馬県高崎市の中学生から「体育座りを廃止して」と市に意見が届いた例がある。山陰両県で動きはないが、松江市内の小学校に通う5年生の女子児童(10)は「体育座りはつらい。あぐらがいい」と望むなど、隠れたニーズはありそうだ。 大東文化大文学部の一盛真教授(58)=専門・教育学、鳥取市在住=は「体育座りは、際だって『日本的』な指導で子どもの人権を保障しているとはいえない」と強調する。
新型コロナウイルス禍の「黙食」やマスクなど多くの窮屈なルールを強いられることが増えた子どもたち。座り方ぐらい自由にさせてもいいのではないか。心身によくないことが明らかなのであれば、見直さない理由はない。
[デジタル教科書を問う]端末導入1年<3>児童「目がもうダメです」…使いすぎ 視力低下恐れ
学習用端末を巡っては、長時間利用による健康への影響が不安視されている。海外では、教育のデジタル化を進めつつ、子供の健康に配慮し、部分的な端末導入にとどめる事例もある。
東京23区内の区立小学校4年生のクラスで昨年5月、総合学習の授業中、女子児童が「目がもうダメです」と訴えた。担任の女性教諭は、2コマ連続で植物について学習用端末で調べさせていたが、すぐに使用をやめさせた。
同校では2020年に端末を導入したが、女性教諭はクラスの児童たちの視力の悪化を感じる。「席が遠いと黒板が見えない」と前列を希望する声が目立つようになり、席替えの際、視力の低い児童6~7人を前2列になるようにした。
文部科学省の研究事業によると、デジタルの教科書を使うと「目に疲れを感じる」と答えた児童は21・8%となり、紙の教科書の14・2%を上回った。
大阪府の小4男子児童は、学校から支給された端末を持ち帰るようになり、視力が1・2から0・3に落ちたという。学童保育から帰宅した午後6時頃から、母親が仕事から帰る午後8時まで端末のプログラミングアプリで遊び、土日は朝から晩まで使う。母親は「仕事があるので常に何をしているのか見張ることもできない」と嘆く。
文科省の19年度の学校保健統計調査で視力1・0未満の子供は、小学生34・57%、中学生57・47%、高校生67・64%といずれも過去最多だった。
文科省は昨年3月に改訂したデジタル教科書に関する指針で、「目と画面の距離を30センチ以上離す」「30分に1回は20秒以上画面から目を離す」などの対応を求めている。ただ、成長段階への影響や家庭の使用状況も異なるため、利用時間は示していない。
和洋女子大の原光彦教授(小児科学)によると、子供の身体は成長を続けていて、外部の影響を受けやすい。端末の使いすぎは近視や運動不足、生活リズムの乱れにつながる恐れもあるという。原教授は「小中学校にデジタル教科書を導入すべきなのか、長所と短所を今一度よく考える必要がある」と話している。
デジタル化の進む台湾。学校では、健康に配慮しながら端末を活用する。
台湾教育部(教育省)などの統計では、両目の平均視力0・9未満は、小学1年で26%、高校3年では82%に達する。12歳未満対象の調査で近視の子供は、そうでない子供の倍以上、パソコンなどを使っていた。
台北市の南湖国民小学校は、12年からタブレット端末を授業で使う。同小の汪明芳校長(57)は「端末を使い様々なことを調べ、問題を解決する力が養われた」と語る一方で、端末の使用の目安は1日2コマまでにしている。1コマ当たりの使用時間は平均して十数分程度だ。子供が画面を見続けないよう、教員が様子を見守る。
台湾では現在、小中高生12人に1台の割合で端末を配備し、今年9月から、3人に1台を目指して配布を始めるが、全ての授業での使用は想定していない。
教育部幹部は「健康上の心配に加え、紙で学ぶ方が定着度合いが高い内容もある。紙とデジタルの良い部分を取り入れなければならない」と、今後も紙の教科書を維持するという。
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デジタル教科書や学習用端末に関するご意見、情報をお寄せください。あて先は教育部(メール kyouiku@yomiuri.com、ファクス 03・3217・9908)へ。
子どもの運動不足に、親の生活習慣も影響していることが判明
富山大ほか、研究成果は、「Environmental Health and Preventive Medicine」に掲載
富山大学は9月15日、富山県教育委員会との連携事業として実施された文部科学省スーパー食育スクール事業の追加調査を行った結果、子どもの運動不足に関する新たな知見が得られたと発表した。これは、同大学術研究部教育学系の澤 聡美講師、同・関根道和教授らの研究グループによるもの。研究成果は、「Environmental Health and Preventive Medicine」に掲載されている。
今回の調査では、高岡市内の5つの小学校に通う1年生~6年生までの全児童2,129人を対象として、2016年1月に家庭の社会経済環境、親子の生活習慣などに関するアンケート調査を実施した。回収数は1,987人(回収率:93.3%)、1,721人を分析対象とした。
運動習慣は「運動の実施頻度」について、「たいへんよくする」「よくする」「あまりしない」「しない」の4段階で評価し、「あまりしない」「しない」と評価した子どもを、「運動不足」とした。なお、この質問による運動習慣は、腕時計型活動記録計による消費カロリーの推計値と相関することを、研究グループの過去の研究で確認されたもの。今回の調査で、運動不足と判断された子どもは27.7%だった。
調査の結果、運動不足の子どもの特徴として、(1)仲のよい友達がいない(オッズ比5.40(p<0.001))、(2)2時間以上のメディア利用(オッズ比1.47(p<0.001))、(3)母親の生活習慣が良くない(オッズ比1.54(p<0.05))、(4)親とのコミュニケーションが少ない(オッズ比1.59(p<0.01))、という4つの特徴が明らかになった。
なお、(3)の親の生活習慣は、Breslowの7つの生活習慣で評価した。質問項目は、1. 適切な睡眠時間(7~8時間)をとる、2. 喫煙をしない、3. 適正体重を維持する、4. 過度の飲酒をしない、5. 定期的な運動を行う、6. 朝食を毎朝食べる、7. 間食をしない、の7つの項目からなり、当てはまる項目が多いほど生活習慣が良いと判断される。当てはまる項目が0~3個の場合を生活習慣が「わるい」、4~5個の場合を「ふつう」、6~7個の場合を「よい」として、子どもの運動習慣との関係を評価した。
その結果、親の生活習慣が悪いと、子どもは運動不足の傾向があることがわかった。さらに、親の年齢や性別等の他の要因を考慮した統計分析の結果、父親の生活習慣が「よい」家庭を基準とした「わるい」家庭における、子どもの運動不足に対するオッズ比は、1.28だった。母親の生活習慣が「よい」家庭を基準とした「わるい」家庭における、子どもの運動不足に対するオッズ比は1.54(p<0.05)だった。
今回の研究成果により、子どもの望ましい運動習慣づくりには「社会環境の要素」「家庭環境の要素」「子ども自身の生活習慣の要素」という3つの要素があることがわかった。要素の中には、社会環境のような自分自身の力だけでは見直しが難しいものと、親の生活習慣や子どもの生活習慣のように、見直しが可能なものがある。
これに対して研究グループは、「子どもの望ましい生活習慣づくりには、子どもに対する健康教育だけではなく、親に対する健康教育も必要であり、地域社会や学校の協力の下に、子どもの健康習慣づくりを進める必要がある」と、述べている。
ブルーライトカット眼鏡、子どもに「悪影響」 学会公表
光の青色成分「ブルーライト」をカットする眼鏡は、子どもに推奨する根拠がないとする見解を、日本眼科学会や日本眼科医会などの眼科6団体が14日、共同で公表した。
ヒトの目に見える光(可視光)は赤や緑、青などの波長の異なる光からなる。
青い光は波長が短く、エネルギー量も多い。このため、パソコンやスマートフォンの液晶画面から出る青い光を遮り、目の疲れや眼球の障害を防ぐとして、「ブルーライトカット眼鏡」が一般に売られている。
日本眼科学会などの見解によると、青い光と体内時計の関係を示す論文はいくつかあり、夜遅くまでスマホなどの強い光を浴びると、睡眠障害をきたす恐れが指摘されているという。
だが、曇り空や窓越しの自然光に含まれる青い光の方が液晶画面の青い光よりも多く、「網膜に障害を生じることはないレベル」という。
また海外の研究では、ブルーライトカット眼鏡に、目の疲れを軽減する効果はなかったとするものがある。
さらに、子どもは太陽光を十分に浴びないと、近視が進むリスクが高まる。
このため、子どもにブルーライトカット眼鏡をつけると「発育に悪影響を与えかねない」と結論づけた。
日本眼科医会の加藤圭一常任理事は、「ブルーライトという言葉はよく知られるようになったが、科学的な根拠は一般の人には十分に知られていない。学校現場でデジタル教科書を導入する動きがある中で、今回の見解を冷静な判断に役立ててほしい」と話している。
今回の見解に先駆け、米国眼科アカデミーは3月、目の疲れの予防のためにブルーライトカット眼鏡の使用は推奨しないという一般向けの文書を公表している。
デジタル機器を一日中使う子どもにも同様に勧めず、目が疲れたら休憩することを推奨している。(阿部彰芳)
「小6・中3・小1」の再開優先を 文科省が要請へ
文部科学省は、新型コロナウイルスの感染拡大による学校の休校長期化を受け、休校を続けざるを得ない地域でも分散登校日を設け、その際に小学6年、中学3年、小学1年を優先するよう自治体側に求める方針を固めた。感染リスクが高まる全学年の一斉登校を避けるとともに、卒業や受験を控えた最終学年や、新入生への配慮を求める。
地域ごとに感染の広がり方も異なるため、授業再開の判断や方法は自治体側に委ねる。政府の専門家会議の報告を踏まえ、1日にも都道府県教育委員会などに通知する指針に盛り込む。
学校の教室は密閉、密集、密接の「3密」になりやすい。また、休校の長期化で学習の遅れを取り戻すことも課題となっている。このため、文科省は休校を続ける地域でも、人数を絞った数グループの分散登校日を設け、段階的に授業などの教育活動を再開することを推奨。その際、小6、中3、小1を優先するよう求める。
小6は卒業、中3は受験も控え、休校で足りなくなった授業時間を翌年度に補えないことを考慮した。小1は、幼稚園・保育園を卒園して親離れを始め、学校での集団生活に慣れ始める時期であることや、対面での学習支援が特に求められることを重視した。
同じ最終学年でも高3には触れないことについて、文科省幹部は、「3密」になりやすい公共交通機関で通う生徒が多いことを理由に挙げ、「国として例示するのは難しい」と述べた。(宮崎亮)
安部首相の要請
2月26日 イベントの中止
27日 学校休校の要請、3月2日から春休みまで、
島根県松江市は学校休業しない、と知事。
当小学校休業せず、通常の登校。
春休み3月26日~4月7日
始業式4月8日、松江市コロナ陽性者発見、女子高校生。
休校が始まる、4月10日から5月10日まで。
以後は、国の見直しをふまえ、対応を決める。
島根県は9日、松江市の10代の高校生の女性1人が新型コロナウイルスに感染していたと発表した。症状は軽症という。県内での感染確認は初めて。
3月19日に鼻水やのどの痛みなどの症状を訴え、22日以降、発熱した。25日と4月3日、8日に同じ医療機関を受診。9日にPCR検査を受けて感染が判明したという。
感染経路は分かっていないという。学校への出席状況について、県は「プライバシーのため言えない」としている。
孫達の小学校が休校になって3週間過ぎた。
もうそんなに過ぎたのか~
5月10日まで、あと10日。
全国では、3月初めから休校スタート、約2カ月が過ぎた。
今、子たちの始業を9月にしてはという声あり。
9月入学は是か非か
新学期は9月スタートに! ネットで声を上げる高校3年生たちの苦悩
9月を学期始めにしてほしい。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための休校が続くなか、こんな声が受験を控えた高校3年生や保護者らから上がっています。インターネット上で発信した高校生らに、その思いを聞きました。 (写真は、2月末に臨時休校を告げる校内放送を聞く生徒たち。以来、授業は行われていない=東京都立白鷗高校で)
教育関係者の間で賛否分かれる
9月入学・始業を求める声が出始めていることについて、萩生田光一文科相は4月24日の記者会見で「さまざまなところで声が上がっていることは承知している」「あらゆることを想定しながら対応したい」と述べました。
教育関係者の間で、賛否は分かれています。
東海地方の公立高校の教諭は「3年生の気持ちは痛いほど分かるが、9月始業は、日本の制度を大きく変えることになる。時間をかけて議論すべきことだと思う」と言います。一方、高知県土佐町議で、『崩壊するアメリカの公教育 日本への警告』(岩波書店)の著書がある教育研究者の鈴木大裕さんは、ツイッターで「大賛成。自治体によって休校期間や休校中の学力保障の取組はバラバラ。どうやったって子どもや教員にムリなく足並みを揃(そろ)えることは出来ない。ならばいっそのこと9月仕切り直しにしては?」と書いています。
教育評論家の尾木直樹さんは28日の小池百合子都知事とのネットを介した対談で「大賛成。大胆に切り替えるほうがいい」と述べ、「合理的で、きわめてグローバル(欧米では9月新学期が一般的)なわけで、海外と歩調がそろう。交換留学や、教授の交換もしやすくなり、大学のレベルを上げることもでき、ともなって小中高も上がる」とメリットを説きました。小池都知事も「混乱もするが、パラダイムシフトのきっかけになる」と賛同しました。
あらま、こんな声が上がっていたのね。
ばばは、この時期の受験に反対
大体、受験そのものにも反対、
夏休みの後、ゆっくり、進学に備えて、
十分家族とも交わったあと、
行ってきますと、気軽に学校へ行く、始業式もない学校。
希望する学校に、試験なしで入れる外国。
もう、それでどんなに、子たちは生き生きと学業の楽しさを
安定して得るだろう。
日本の受験地獄から解放されて、クラブのメンバーによる
アルコールの一気飲みもなくなる、それで、命を落とすこともない
大体、最近知って驚いたけど
東京大学男子の女子への偏見、入部できないという驚きの差別
他大学の女子の方が、かわいらしさ、女性らしさ有という男子生徒の偏見差別もなくなることだろうし。
希望する大学に受験なく行けて、9月のスタート。
コロナとは関係なく思い続けてきた。
コロナ休校の解決策とならば、9月に位置付けることしかない、確かに。
あれやこれや、まだ幼い孫という私的な立場で申し訳ないが、
是非に、そのように、して頂きたく、
声を上げた高校生、投票権を持つ若者の感覚と実行力に
ばばは、感動する。
だいたい、明治時代は9月スタートだったらしく
いったい誰が、それを、4月にしたんだろう。
2020年1月16日 (木)配信毎日新聞社
日本の女子中高生の8割超が運動量に対するエネルギー不足から、無月経や骨粗しょう症のリスクを抱えていることが、スポーツ庁の委託を受けた順天堂大女性スポーツ研究センター(東京都文京区)の調査で判明した。体格に対する誤ったイメージの表れで、特に運動する生徒は深刻な影響が体に出ていた。調査に当たった桜間裕子特任助手は「体重増を気にする日本の女子中高生は成長期に必要なエネルギーが足りていない傾向にある。学校や指導者がリスクを十分に教えるべきだ」と指摘する。【竹内麻子】
運動量に対するエネルギー不足から、女性が無月経などに陥るのは「フィーメール・アスリート・トライアド(FAT)」と呼ばれる。卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンは骨を丈夫にする働きがあるため、無月経になると、骨密度の低下で骨粗しょう症につながる。
センターは、関東甲信や東海地方の中学校と高校計9校の女子生徒を対象としてFATに関する調査を実施。運動部などに所属する生徒と運動習慣のない生徒の計1214人から有効回答を得て、2019年12月に結果をまとめた。
質問は25項目。うち「食べるものを制限したり、慎重にコントロールしたりしているか」など、米国スポーツ医学会が考案した9項目に一つでも当てはまるとFATの危険があるとされる。今回の調査では運動する生徒は81・1%、しない生徒も80・7%が該当した。
運動習慣の有無にかかわらず高かった点について、桜間氏は「日本の10代女子は痩せ願望が強く、食事を制限するなど誤った摂食行動をとるため、運動していなくてもエネルギーが足りていないと考えられる」と指摘。「自分の体重や体形に不満がある」とした割合は運動しない生徒が70・0%で、する生徒の64・0%を上回った。
一方、「疲労骨折の経験がある」「現在月経が止まっている」と答えたのは運動する生徒がいずれも5・5%で、しない生徒(前者が2・3%、後者が1・9%)より深刻だった。
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■ことば
◇FAT
Female(女性)、Athlete(アスリート)、Triad(3要素)の頭文字を取った言葉。「エネルギー不足」▽エネルギー不足などが原因とされる「視床下部性無月経」▽「骨粗しょう症」――の三つの状態が密接に関連するメカニズムだと定義されている。
2020年1月8日 (水)配信西日本新聞
「研修で久々に集まった同期は皆、目が死んでいた」。昨年春に福岡市内の小学校教諭となった女性から、教育現場の息苦しさを訴える声が特命取材班に寄せられた。いきなり担任を任されて負担は大きい上、授業研修では子どもが聞こえるところで批評されることもあるという。「過重労働」がかねて指摘される教育現場。離職者が目立つ若い教諭をどう支え、育成するか課題となっている。
教諭は採用後1年間、初任者研修が行われる。福岡市の場合、おおむね週に1こま、校長経験者らが指導教員を務める形で準備段階から指導を受ける授業研修がある。
「できていないことを詰められるだけで、駄目出しばかりなんです」。女性教諭はそう訴える。
授業後、複数の指導教員らによって1人30分程度ずつ、個別に講評され「人によって言うことが違う」。女性教諭の授業中、子どもが聞こえるように指導教員らが「こうすべきだ」などと教室の後ろで話し合いをすることも。指導がつらくて涙を流すと「4月から一つも成長していない。涙は甘えだ」と叱責(しっせき)された。
指導が終わると、次週の研修に向けた準備が始まる。指導案を見せた上、週末はその訂正に追われる日々。係活動や給食など授業以外の学級運営や子どもとの接し方に神経を使う中、「週1回の研修は負担が大きすぎる」と女性教諭は感じている。
研修の指導方法に対する不満は少なくない。「トイレを磨いて心を磨く」と称し、素手でトイレ掃除を指示された、という声もある。市教育センターによると、年1回、指導教員を集め、コーチングの講習などを行っているが、具体的な指導内容は基本的に各学校に任せているという。
別の小学校に勤める新人教諭の場合、「学級崩壊状態のクラスの担任をいきなり任された」と打ち明ける。なり手がいないから押し付けられた、と感じたという。「教諭同士の飲み会がきつく、精神的に病んだ新人がいると聞いた。やりがいよりも、きつさが大きい」
働き方改革とのギャップに違和感を覚えるという声もある。
文部科学省の2016年度調査で、小学校教諭の1日平均勤務時間は11時間15分。部活動のある中学校はもっと長い。福岡市教育委員会は1月末までに、福岡市内の小中学校全校でパソコンを使った勤怠管理を始める。
長時間労働を是正する動きが本格化する中、女性教諭は先輩教諭からこう助言された。「働き方改革と言われているけど、私は早く学校に来るべきだと思う」。その言葉が気になり、女性教諭は必要ないのに早いときは午前6時ごろに登校し、学校を出るのが午後10時を過ぎることもあるという。
教諭は法律に残業代を支払う規定がなく、労務管理の意識が低下し、長時間労働を招いていると批判されてきた。戦後日本の経済成長を支えた「モーレツ社員」という言葉はもはや“死語”。若手教諭が追い込まれる背景には、仕事と私生活のバランスを巡る考え方の変化、世代間の違いも透ける。
女性教諭も仕事の厳しさを理解しつつ「自分たちが経験したから、若手も苦しむべきだという考え方はやめてほしい」と言う。
毎日のように「仕事を辞めたいと思う」という女性教諭。児童との関係は良く「自分の居場所は教室しかない。子どもに迷惑は掛けられない」と踏みとどまっている。
2019年12月4日 (水)配信共同通信社
子どもに対する親の体罰を禁じた改正児童虐待防止法などが来年4月から施行されることを受け、厚生労働省は3日、体罰の定義を含む指針素案を検討会に示し、大筋で了承された。体罰を、子どもの身体に苦痛や不快感を引き起こす行為(罰)と初めて定義。「長時間の正座」「夕飯を与えない」など五つの例を挙げた。虐待事案で暴力がしつけ名目で正当化されていたことを踏まえ、しつけとの違いを明確にした。
指針素案は、子育てへの社会全体での支援が目的で、保護者を罰したり追い込んだりすることは意図していないと強調。暴言や怒鳴るなどの行為は体罰ではないが、子どもの権利を侵害し心を傷つける行為とした。子どもの身を守ろうとしたり、第三者に被害を及ぼす行動を止めたりする行為は体罰に当たらないと規定した。
体罰の具体例としては(1)注意したが言うことを聞かないので頬をたたく(2)いたずらしたので長時間正座させる(3)友達を殴ってけがをさせたので同じように殴る(4)物を盗んだので罰としてお尻をたたく(5)宿題をしなかったので夕飯を与えない―を挙げた。
素案では、体罰が反社会的な行動を増やしたり、攻撃性を強くしたりするなど成長への悪影響を指摘。体罰をしないために、子どもをほめるなど具体的な子育て方法を示した。また、親が1人で育児の負担と悩みを抱え込まないように、自治体などの家事や育児サービスの利用や相談を勧めた。
厚労省は今月中にもパブリックコメント(意見公募)を実施し、それを受けて検討会が本年度中に最終的な指針を出す。
昨年3月に東京都目黒区で船戸結愛(ふなと・ゆあ)ちゃん=当時(5)=が死亡するなど、「しつけ」と称した虐待事件が相次いだことを受け、児童虐待防止法などが改正され、親権者や里親らによる体罰禁止が盛り込まれた。罰則規定は設けられていない。
親権者に必要な範囲で子を戒めることを認める民法の「懲戒権」についても、法施行後2年をめどとし、規定の削除も含めた議論が続いている。
※児童虐待と親の体罰禁止
厚生労働省によると、全国の児童相談所が2018年度に児童虐待の相談・通告を受けた件数は15万9850件(速報値)で、統計開始から28年連続で増加している。内訳は心理的虐待が55・3%で最多。次いで身体的虐待25・2%、育児放棄18・4%、性的虐待1・1%だった。しつけが口実になることが多く、東京都目黒区で昨年3月に起きた船戸結愛(ふなと・ゆあ)ちゃん=当時(5)=の死亡事件などを機に、児童虐待防止法と児童福祉法が改正され、親らによる子どもへの体罰禁止が明文化された。