乗降楽な電動車いすを導入 滋賀の病院、患者の負担減
2018年8月29日 (水)配信共同通信社
滋賀県草津市の草津総合病院が28日、ロボット開発のテムザック(福岡県)が手掛けた乗り降りが楽な電動車いす「RODEM(ロデム)」を導入した。またがって乗るバイク型で、ベッドから体の向きや高さをあまり変えずに乗り移れる。患者や介助者の負担軽減が期待できるという。
この日のお披露目会では、スマートフォンで遠隔操作したロデムがベッドの横に移動。患者役の作業療法士が腕の力を使って前向きにまたがり、スムーズに移動した。このスタッフは「患者さんを車いすに移す作業で、介助する側が腰を痛めた経験がある。負担が軽くなるのは大きい」と話した。
病院側は自分で動きたいという患者の思いに応えようと導入、まずは初号機を使ってニーズや課題をつかむ。価格は1台98万円。
ロデムの長さや幅は通常の車いすと大差なく、シートの高さを変えれば歩行者と同じ目線で移動できる。背もたれはないが、胸と足を支えるクッションが付いていて、楽な体勢が保てるという。下半身が不自由な女性は「久しぶりの目線で新鮮だった。これならお店で上の棚にある商品にも手が届く」と喜んだ。