五目御飯、昔は「しょけめし」といった
母は料理が大変上手
寿司の惣菜店の料理人でもあり
子どもである私たちは
お祭りとなると
ちらし寿司
遠足となると
巻き寿司、いなりと
今の店頭に負けないお寿司を食べた
その母はよく「そけめし」又は「しょけめし」
出雲弁で「そ」とも「しょ」つかぬ発音でいうところの五目御飯もよくつくった
おいしかった
熱いうちはほかほかのごぼうのにおい
冷たくなったらどんなに寒い日でもお茶づけにするとからだはすっかりあったまった
私もよく「そけめし」をつくった
母には負けるが、それでもおいしくおかずはなくてもよかった
ところが
二男曰く
なにこれ「しょうゆめし」だけぇ~
おかずもつくれよと
中学生になるとのたまわり
とうとう
私はおかず作るなら「しらめし」でいいやと
それからほとんど「しょけめし」を作らなくなった
私にとっては手間ひまかけて作るご飯だから
おかずは作れなかった
せいぜいおつゆぐらいなものだ
今でも作らない
なぜか味に自信もなく
マーケットにおいしい五目御飯が売れていると
食べたい時にはそれを買った
夕べもマーケットで五目ご飯弁当
少食の私は残してしまうので
今夜冷たくなった「そけめし」
久しぶりにお湯をかけて食べる
おーーーー
おいしいこと
子どもの頃の
味を思い出しておいしいと感じているのか
ほんとにそのご飯がおいしいのか
やや分からなくなっているけど
おいしかった ね
そんなもんだと思う
おいしいなんてそんなもんだ
おちゃづけ五目御飯
最高の味だった
貧乏人のおいしいは
そんなもんだ