朝霞公務員宿舎問題で双葉町長 「国民感情として許せない」
2011年9月29日
町議の質問に答える井戸川克隆町長=加須市で
加須市の旧騎西高校に集団避難している福島県双葉町の井戸川克隆町長は、朝霞市の国家公務員宿舎建設問題について「被災者が仮設住宅に入っている時に、何の不自由もなく公務員が暮らす宿舎を建設するのは、国民感情として許せない」と強く批判した。本紙の単独インタビューで胸の内を明らかにした。町長は双葉町が故郷に戻る道筋として、避難所である旧騎西高校を出て集団再移転する考えを既に表明しており、移転先は、将来を背負う子どもたちが住める場所を基本とする考えを強調した。 (増田紗苗)
井戸川町長は、福島第一原発の事故でさいたま市のさいたまスーパーアリーナに緊急避難した時から、町民がまとまってコミュニティーを維持していく考えを示している。事故処理が難航する中で、町長は「双葉町を含め双葉郡がなくなるような状況は阻止したい。町民の多くは余裕のある気持ちになれない状況だが、(震災一年の来年の)『3・11』には、双葉郡がよみがえるためのアクションを仕掛けたい」と述べた。
また、放射能汚染について「被曝(ひばく)について語られていない。ずっと後になって(健康に)障害が発生した際の補償制度の説明がない」と指摘。「今進んでいる東京電力による賠償でも、被曝は対象になっていない。被曝の話が巧妙に隠されているように感じる」と話した。
井戸川町長は、東電への賠償申請手続きが煩雑すぎる、と説明会中止などを求めている。「日本の再生は、我々(双葉町)の再生と密着している。(町民は)誰かにお任せして、誰かに文句を言っていれば事足りるような感覚を捨て、自分は何を望むのか自己主張していただきたい」と強調した。
2011年9月29日
町議の質問に答える井戸川克隆町長=加須市で
加須市の旧騎西高校に集団避難している福島県双葉町の井戸川克隆町長は、朝霞市の国家公務員宿舎建設問題について「被災者が仮設住宅に入っている時に、何の不自由もなく公務員が暮らす宿舎を建設するのは、国民感情として許せない」と強く批判した。本紙の単独インタビューで胸の内を明らかにした。町長は双葉町が故郷に戻る道筋として、避難所である旧騎西高校を出て集団再移転する考えを既に表明しており、移転先は、将来を背負う子どもたちが住める場所を基本とする考えを強調した。 (増田紗苗)
井戸川町長は、福島第一原発の事故でさいたま市のさいたまスーパーアリーナに緊急避難した時から、町民がまとまってコミュニティーを維持していく考えを示している。事故処理が難航する中で、町長は「双葉町を含め双葉郡がなくなるような状況は阻止したい。町民の多くは余裕のある気持ちになれない状況だが、(震災一年の来年の)『3・11』には、双葉郡がよみがえるためのアクションを仕掛けたい」と述べた。
また、放射能汚染について「被曝(ひばく)について語られていない。ずっと後になって(健康に)障害が発生した際の補償制度の説明がない」と指摘。「今進んでいる東京電力による賠償でも、被曝は対象になっていない。被曝の話が巧妙に隠されているように感じる」と話した。
井戸川町長は、東電への賠償申請手続きが煩雑すぎる、と説明会中止などを求めている。「日本の再生は、我々(双葉町)の再生と密着している。(町民は)誰かにお任せして、誰かに文句を言っていれば事足りるような感覚を捨て、自分は何を望むのか自己主張していただきたい」と強調した。