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婦人科検診で総合判断 遺伝子検査、リスク把握 山梨県立中央病院

2023年09月08日 22時34分30秒 | 地域

婦人科検診で総合判断 遺伝子検査、リスク把握 山梨県立中央病院

 2023年9月7日 (木)配信山梨日日新聞
 

 40代女性。人間ドックで、卵巣がんの腫瘍マーカーの値が高いと言われました。婦人科検診はしばらく受けていません。卵巣がんと必要な検査について教えてください。

【回答者】山梨県立中央病院 婦人科部長・ゲノム検査科部長 坂本育子医師

 -どんな検査が必要か。

 腫瘍マーカーの値が高いだけで、必ずしも婦人科のがんというわけではありません。子宮内膜症や月経中でも数値が高くなることがあり、がんかどうかや何のがんかは、腫瘍マーカーだけでは確定できません。ドックで婦人科検診をしていなければ、まず産婦人科を受診しましょう。超音波や触診、内診などで卵巣の様子を確認し、がんの疑いがあるか総合的に判断します。

 -卵巣がんとは。

 卵巣がんは初期の自覚症状がほとんどなく、早期発見が難しいがんの一つです。人間ドックで問題がなくても、3カ月後にステージ3、4と進行した状態で見つかることもあります。卵巣は子宮の左右に一つずつある楕円形の臓器です。骨盤内の深い部分にあることから、おなかの上から針を刺したり子宮から管を入れたりして組織を採取・検査することができません。がんかどうかを調べるには手術が必要です。超音波検査などで卵巣の腫れ方を見て、MRIやCTなどの画像検査を行い、手術、卵巣を摘出するかどうかを判断します。

 -難しいがんか。

 卵巣がんのピークは50~60代。罹患率は乳がんの10分の1以下ですが、35~59歳に限ると、子宮と卵巣のがんを合わせた死亡率は乳がんに並びます。卵巣の腫瘍は50種類以上あり、上皮性腫瘍、胚細胞腫瘍、性索間質性腫瘍の3種類に大別され、それぞれ良性と悪性、境界悪性があります。悪性腫瘍で最も多いのは上皮性卵巣がんで6~7割を占めるとされ、漿液性がん、類内膜がん、粘液性がん、明細胞がんの4種類が有名です。卵管上皮に由来するといわれる漿液性がんは発見が難しく、進行した状態で見つかることが多いです。

 -治療法、早期発見の手だては。

 卵巣がんの種類やステージに応じて、手術でがんを取り除き、薬物療法を行います。早期に見つかるほど生存率が上がります。ただ、見つかりにくい卵巣がんの中には、遺伝でなるケースがあります。DNAの傷を修復する働きを持つBRCA遺伝子に生まれつき変異がある人は、乳がんや卵巣がんを発症する可能性が高いことが分かっています。漿液性がんや、ステージ3、4に限ると特に多いです。

 遺伝子検査は、カウンセリングで家族歴などを確認し、必要かどうかを判断します。がんを発症していない人は原則自費となりますが、乳がんや卵巣がんになったことのある人は、条件により保険適用で検査ができます。遺伝子検査をすることで、薬の効きやすさを判断することなどができ、治療を進める上でも有効です。最近ではがん遺伝子パネル検査という、がんの原因遺伝子を網羅的に調べる検査も保険適用となりました。県立中央病院でもゲノム解析センターでがん遺伝子パネル検査をしていて、がんゲノム医療がより身近に提供できる体制をつくっています

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ナイチンゲール記章受章の草間さん

2023年09月08日 22時27分09秒 | 地域

ナイチンゲール記章受章の草間さん、16日に大分県立看護科学大で講演会

 2023年9月7日 (木)配信大分合同新聞
 
 県立看護科学大(大分市廻栖野)は16日午後2時から「第49回フローレンス・ナイチンゲール記章」を受章した初代学長・草間朋子さん(81)=東京都=を招き同大で講演会を開く。8日までに申し込みが必要。

 同大の創立25周年記念事業の一環。草間さんは1998年から約14年間、学長を務め、全国に先駆けて診療看護師の養成に力を注いだ。講演会では創立時の思いや今後の大学に期待することをテーマに話す。草間さんを囲む懇談会も予定している。

 ナイチンゲール記章は看護活動で顕著な功績のあった人に2年に1度贈られる。今年は国内から草間さんを含め3人が選ばれた。

 講演会は無料。定員は150人で先着順。申し込みは同大のホームページから。オンライン(先着200人)でも参加できる。問い合わせは同大(097-586-4300)。

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【山口】「認知症に理解を」患者本人が発信

2023年08月29日 07時10分02秒 | 地域

【山口】「認知症に理解を」患者本人が発信

2023年8月28日 (月)配信山口新聞
 

 認知症に対する社会の理解を深めることを目的に、県は25日、認知症患者本人が発信(本人発信)を行う「やまぐち希望大使」を県内の5人に委嘱した。

 2019年に国が定めた認知症施策推進大綱で、認知症施策の柱の一つとされた「普及啓発・本人発信支援」の取り組みの一つ。大使は、認知症に関する講演会で講師を務めたり、県のホームページでメッセージ動画を公開したりする。

 県庁で委嘱状交付式があり、村岡嗣政知事が宇部市の右田京子さん(69)、山口市の阿部俊昭さん(63)、周防大島町の中定ひとみさん(60)、岩国市の石井朋成さん(56)、同市の村上健治さん(62)に委嘱状を手渡した。

 村岡知事は「皆さんが自分らしく、明るく、前向きにそれぞれの地域で暮らす姿を知ってもらうことが県民の認知症に対する理解を変えることにもなる。認知症の方にとっても希望になる。それぞれの活動を通じて明るい共生の輪が県内に広がることを期待する」と述べた。

 5人のうち阿部さんは57歳の時に若年性認知症の診断を受けた。これまでにメディア出演を通じて積極的に本人発信をしたり、山口市の認知症カフェの立ち上げに携わったりした。大使就任を受け、「認知症で悩んでいる人がどれだけいるか分からない。ショックを受けている人がいるとすれば、『それは違う、もっとお互い前向きになっていきましょう』という言葉をかけたい」と意気込みを語った。 (平岩和也)

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職員が来院者サポート 受け付けや診療科移動 鳥取大病院 サービス利用増、定着へ

2023年08月29日 06時49分38秒 | 地域

職員が来院者サポート 受け付けや診療科移動 鳥取大病院 サービス利用増、定着へ

 2023年8月28日 (月)配信山陰中央新報
 

 鳥取大医学部付属病院(米子市西町)で専従スタッフが来院者に寄り添いエスコートする「コンシェルジュサービス」が、利用者数を伸ばし、定着しつつある。ただでさえ不安を抱える患者らを、広く、慣れない院内で支えようと、手続きや移動のサポートを通して心身の負担軽減にひと役買う。

 事務職員らが元ホテルマンの安養寺亨病院長特別補佐の指導を受けながら、通常業務との兼務で昨年6月から試行。今年4月、専従スタッフを配置した。段階的に3人に増やし、6月には他のスタッフと区別しやすいよう、グレーの上着と黒のズボンのユニホーム一式をそろえた。

 39の診療科が、複数の建物に分散し、診療室と検査室が離れているところもあるため、最初に訪れる正面玄関やロビーで待ち、慣れない様子を見せる来院者らに声をかけ、受け付けなどの手続きや診療科までの移動をサポート。

 医療スタッフから連絡を受け、帰りも駆け付けるほか、車椅子利用者には送迎の車の乗り降りや待ち時間に付き添うこともある。

 専属のサポートチームの認知度は、月を追うごとに高まり、サポート件数(1日平均)も、4月159件、5月196件、6月201件、7月206件と右肩上がり。安養寺さんは「来院者のニーズをくんで不安材料をさらに減らし、安心して行ける病院というイメージを定着させたい」と張り切る。

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【新型コロナ】鳥取で新たに集団感染7件続く 保育園でも 21日

2023年08月23日 21時24分41秒 | 地域

【新型コロナ】鳥取で新たに集団感染7件続く 保育園でも 21日

 2023年8月22日 (火)配信山陰中央新報
 
  鳥取県は21日、新型コロナウイルスの集団感染事例(10人以上か全利用者の半数以上が感染)が7件発生したと発表した。

 鳥取市の保育園で12人と高齢者福祉施設で10人、米子市の医療機関で11人と高齢者福祉施設3カ所で各10人、東伯郡の高齢者福祉施設で10人が感染した。

 

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【新型コロナ】島根で新たにクラスター7件相次ぐ 松江管内の医療機関で26人 22日

2023年08月23日 21時21分30秒 | 地域

【新型コロナ】島根で新たにクラスター7件相次ぐ 松江管内の医療機関で26人 22日

 2023年8月23日 (水)配信山陰中央新報
 
 島根県が22日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)を新たに7件確認したと発表した。

 松江保健所管内の医療機関で26人、高齢者福祉施設2カ所で7人、5人、障害者福祉施設2カ所で6人、5人、出雲市内の高齢者福祉施設で5人、雲南保健所管内の高齢者福祉施設で5人が感染した。

 県内の累計は1309件となった。

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小中学生 医療の仕事に理解 川崎医科大で応急処置体験

2023年08月19日 23時08分08秒 | 地域

小中学生 医療の仕事に理解 川崎医科大で応急処置体験

 2023年8月18日 (金)配信山陽新聞
 
 川崎医科大(岡山県倉敷市松島)で17日、「かわさき夏の子ども体験教室」が開かれ、小中学生が心臓マッサージの方法を学んだり応急処置に挑戦したりして、医師や看護師などの仕事に理解を深めた。

 現代医学教育博物館をメイン会場に、県内を中心とした小中学生と保護者約100人が参加。4コースに分かれ模擬手術、脈拍の測定などを体験した。

 応急処置のコースでは医師や看護師に扮(ふん)し、地震を想定した負傷者救助にチャレンジ。けがをした患者役の保護者らに対し、治療の優先順位を決めるトリアージを行い、止血や包帯を巻くなど手当てをした。

 岡山市立陵南小4年女子(10)は「けがの程度を素早く判断するのが難しかった。将来は医療現場で働きたい」と話した。

 2009年から実施しているが、新型コロナウイルスで中止やオンライン開催となり、現地での実施は4年ぶり。18日も事前申込者を対象に行われる。

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憧れの医療現場で一日体験 松山の病院で愛媛県内の高校生41人

2023年08月19日 23時06分22秒 | 地域

憧れの医療現場で一日体験 松山の病院で愛媛県内の高校生41人

2023年8月18日 (金)配信愛媛新聞
 
 医療の道に関心のある高校生が医師や看護師らから直接仕事について教わる「高校生1日病院体験」が12日、松山市来住町の愛媛生協病院であり、県内の41人が関心のある職種の現場に触れた。

 体験は同病院が春と夏に毎年開催しており、今回は新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの実施となった。感染防止のため、入院病棟への立ち入りは見合わせた。

 参加者はグループに分かれ、薬剤師や放射線技師など希望の仕事を体験した。

 臨床検査技師の班では、3人が検体検査室と生体検査室を訪問し、プロから検査機器の使い方を学んだ。検体検査では顕微鏡をのぞいて血液中の白血球を観察。目の血管などを観察する眼底カメラの説明では、病気の早期発見につながる大切な検査であることを教わり、実際に眼底の写真を撮影してもらい興味深く見入っていた。

 懇談の時間では、技師が「国家試験に通ればゴールというわけではなく、その後に現場で学ぶことの方が多い」「患者さんとのコミュニケーションを大切にし、他部署と連携しながらチームで関わっている」と仕事への向き合い方を語った。3人は真剣な表情で聞き入り、「学生時代にやっておいた方がいいことはありますか」などと質問していた。

 松山南高3年の女子生徒(17)は「現場に来られたことで臨床検査技師の仕事のイメージがわき、さらに目指したくなった」と意欲を高めていた。

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熱中症:今期の熱中症患者、救急搬送 例年を20人上回るペース 大牟田市消防本部、注意呼び掛け /福岡

2023年08月19日 23時03分41秒 | 地域

熱中症:今期の熱中症患者、救急搬送 例年を20人上回るペース 大牟田市消防本部、注意呼び掛け /福岡

 2023年8月19日 (土)配信毎日新聞社
 
 
 大牟田市消防本部(桑畑実消防長)は18日、今期の熱中症患者の救急搬送状況を発表した。4月以降に97人を搬送し(8月15日現在)、例年を約20人上回るペースという。

 消防本部によると、97人の内訳は重症1人▽中等症55人▽軽症34人▽不明7人。6、7割が高齢者で、発生場所の半数は屋内。エアコンを使用していなかった例も散見された。

 消防本部警防課は「暑い日はエアコンを使ってほしい。朝に作業や運動をして夜に発症する場合もある」と注意を呼び掛けている。

 出動した救急車が本部に戻る前に再び現場に向かう「連続出動」も多く、救急隊員の熱中症予防や体力回復のため、飲料や食料をコンビニエンスストアで購入することがあり、理解を求めている。

 新型コロナウイルス患者の搬送も増えており、感染予防も呼び掛けている。【降旗英峰】

〔筑後版〕

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専攻医が過労自殺、院長「過重労働させた認識ない」…自己研さん時間で労基署と「見解相違」

2023年08月19日 23時01分52秒 | 地域

専攻医が過労自殺、院長「過重労働させた認識ない」…自己研さん時間で労基署と「見解相違」

 2023年8月18日 (金)配信読売新聞
 
 神戸市東灘区の「甲南医療センター」で男性専攻医(旧後期研修医)の高島晨伍さん(当時26歳)が過労自殺した問題で、甲南医療センターの具英成(ぐえいせい)院長は17日、記者会見し、「病院として過重な労働をさせた認識はまったくない」と改めて長時間労働の指示を否定した。

 センターでは、タイムカードで出退勤時間を記録していたが、労働時間は医師の自己申告に基づいて管理していた。労基署は、高島さんの死亡前1か月の時間外労働を、精神障害の労災認定基準(月160時間以上)を上回る207時間と認定した。

 高島さんがセンターに申告した死亡前月の時間外労働は「30・5時間」だったという。具院長は、労基署の認定には、労働にあたらない自主的な「自己研さん」の時間が含まれているとの見方を示し、「見解に相違がある」と述べた。

 自己申告で労働時間を管理していることについては、「医師は自由度が高く、労働と自己研さんの切り分けは難しい」と説明。高島さんの自殺を受け、今年1月から、自己研さんの時間も報告させる運用に改めたが、自己申告の方式は変えていないという。

 具院長は「高島医師に哀悼の意を表します」と述べたが、自殺の原因は「わからない」と繰り返した。

 センターは、労基署が認定した労働時間に基づき、未払い残業代130万円を遺族に支払ったことも明らかにした。

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看取り士 出雲に活動拠点 24時間態勢でサポート

2023年08月18日 23時31分28秒 | 地域

看取り士 出雲に活動拠点 24時間態勢でサポート

 2023年8月18日 (金)配信山陰中央新報
 
 余命を宣告された人とその家族が希望する最後を過ごせるようにサポートする「看取(みと)り士」の活動拠点「みとりステーション出雲 結び」が島根県出雲市知井宮町で開設した。「みとり期」と言われる余命1カ月から死後の「お別れ期」まで、本人と家族の不安に寄り添い安心を届ける。

 看取り士は民間資格で、2012年に設立された「日本看取り士会」(岡山市)の講座を一定時間受けると取得できる。全国に約2300人おり、60カ所の拠点がある。県内では安来市に続く2カ所目となる。

 活動内容は主に自宅でみとられたい依頼者や親族を支えるために葬儀などを含めて相談に応じ、24時間態勢で待機する。ボランティアと組んで見守りに訪れ、当事者と親族の間に入り、命と向き合う機会をサポートする。

 近年は新型コロナウイルスの影響で病院や施設では面会が制限され「自宅で最後を迎えたい」との声が増えているという。

 ステーション出雲は看取り士の資格を持つ看護師、納棺師の3人で活動する。石原由美子代表(44)=出雲市知井宮町=は「みとりを知っている人は少ない。まずは多くの人に役割を伝えたい」と話した。相談は電話で受け付ける。問い合わせは石原さん、電話090(3742)3222。

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コロナと夏風邪、熊本で「同時流行」 7月急増、小児救急は「すでに逼迫」

2023年08月11日 22時44分44秒 | 地域

コロナと夏風邪、熊本で「同時流行」 7月急増、小児救急は「すでに逼迫」

 2023年8月9日 (水)配信熊本日日新聞
 

 熊本県内で新型コロナウイルスの感染者が「第8波」ピーク時の半数相当に拡大し、乳幼児がかかりやすい夏風邪も複数の種類が同時流行している。重症化した子どもの治療や小児救急を担う熊本赤十字病院(熊本市東区)では7月以降、患者が急増。小児科医は「現場は既に逼迫[ひっぱく]しており、このまま増加が続けば受け入れが難しくなる」と危機感を募らせる。

 2日午前1時。生後1カ月の赤ちゃんを抱いた母親が、小児救急外来に駆け込んできた。赤ちゃんは鼻水やせきの症状があり、おなかを激しく上下させて苦しそうに呼吸していた。

 かかりつけ医から夏風邪の一種「RSウイルス」と診断されており、すぐに小児集中治療室(PICU)に運ばれた。小児集中治療科の平井克樹部長(50)は「3カ月未満の子どもがRSウイルスに感染すると、重症化しやすい。夜間に受け入れられなかったら、この子も命の危険があった」と話す。

 熊本赤十字病院は24時間体制の小児救急外来と入院病棟(32床)、PICU(8床)を運用する。感染症の患者の受け入れは4月ごろから増え始めた。

 7月になると、月1500人前後だった外来患者は約1800人に急増。夜間の来院は1日に約30人、土日は1日約100~200人といずれも通常の3~4倍の患者が押し寄せており、待ち時間が2~3時間になることも珍しくない。

 入院ベッドも常に満床に近い状況で、やむなく断る場合もある。

 夜間当直はこれまで外来とPICUに医師を1人ずつ配置して対応していたが、患者の急増を受けて4月から1人増やし、両方をカバーさせている。小児救急外来の医師は17人で、当直を含めて「ぎりぎりの状態」で回しているという。

 患者は5歳未満が中心で、RSウイルスのほか、同じく夏風邪症状のヘルパンギーナやヒトメタニューモ、インフルエンザが目立つ。新型コロナで重症化する子どもは少ないものの、7月には肺炎になった小学生が入院した。

 平井部長は「今夏は複数の感染症の流行がだらだらと続き、終わりが見えない。これからお盆の帰省や旅行でさらに患者が増える恐れがあり、感染対策を徹底して拡大を防いでほしい」と話している。(清島理紗)

 

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屋外でのマスク着用は半数程度に 新型コロナウイルスが5類に移行して3カ月

2023年08月11日 15時59分07秒 | 地域

屋外でのマスク着用は半数程度に 新型コロナウイルスが5類に移行して3カ月

地域 2023年8月9日 (水)配信山陰中央新報
 
 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けがインフルエンザと同じ5類に移行し、8日で3カ月を迎えた。マスク着用も個人の判断に委ねられているが、街中のマスク姿はどのように変化したのだろうか。JR松江駅(松江市朝日町)周辺の様子を調べた。(Sデジ編集部・林李奈)

 本紙は、5類移行当日の状況を記事に載せた。それによると、5月8日午前8時の松江駅周辺は8割の人がマスクを着用していた。これを基に、記者が独自に1カ月後の6月8日、3カ月後の8月8日に駅に通って、マスクの着用状況を調べた。

 6月8日午前8時半ごろ、松江駅でマスクを着用している人を目視で確認すると約7割の人が着用していた。1カ月前と大差ないように感じた。仕事に向かう準備をしていた松江市美保関町の会社員、宮本麻希さん(41)は「仕事で1人きりの時に外すことはあるが、人と会う時やバスで通勤する時にはマスクを着用する。特にバスの中はマスクを着けることを心掛けている」と話し、感染症対策としてマスクを着用しているという。

 駐車場を管理する電気工事会社の石原保夫さん(62)は「キャリーバッグを持つ観光客は、マスクを外している人を見かけるが、まだ県内の人たちのほとんどはマスクを着けている状態だ」。本人は仕事もプライベートもマスクを着用しているという。

 そして8月8日午前8時半ごろ再び、松江駅に向かった。6月の時よりマスクを外している人は多かったが、マスクを着用している人は半数以上いた。

 部活動に向かう途中の松江養護学校高等部3年の袖本千代さん(18)は、マスクを着用し続けている。「マスクを着用すると顔が隠れて楽。感染者が増えているし怖いのでマスクを着用している。これからもマスクを着用すると思う」と話した。

 一方で、同2年の大竹愛さん(17)は、マスクを先週から外しているという。「外さないと息がしづらいので着用していない。周囲で外している人も増えてきて違和感はない。感染より熱中症などが怖い」と理由を話した。

 2カ月前に話を聞いた石原さんと同じ電気工事会社で、駐車場を管理する坂本舞子さん(25)は「半分程度の人がマスクを外しているように感じる。6月の時より着用していない人が増えた。観光客ではないと思われる人も徐々に外している。以前は外している人を見ていると理由や意志をもってそうしていると思っていたが、今は違和感がない」と言う。本人は仕事や友人と遊ぶ時はマスクを着けているが、1人の時はマスクを外しているという。

 午後5時に松江駅の入り口付近で通行人50人のマスク着用の有無を調べると、着用している人が29人、着用していない人は21人という結果になり、着用率は58%だった。まだマスク着用の人が多いが、ひと頃よりも「脱マスク」が進んでいた。

 足元では島根県のコロナ感染者は増加傾向。隣県の鳥取県では県が「注意報」も発令した。専門家はマスク着用をどのようにみているのか。島根県感染症対策室の田原研司室長は「暑い場所や屋外でのマスク着用は熱中症の危険もあるので不要」と指摘。一方「3密(密閉、密集、密接)の場所に訪れる時は、着用を心がけてほしい」と話す。

 人目を気にして着用したくなくても仕方なく着用するケースは減ってきているようだ。特に子どもたちが外でマスクせずに遊んでいる姿を見るとほっとする。ただ、本来の目的は感染予防。時に着用した方がいいケースもある。人目が気になるからではなく、感染リスクを考慮した上で、自分の意志でマスク着用の是非は判断したい。

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面会再制限の動き広がる 両県コロナ感染増で医療・福祉施設

2023年08月08日 00時08分39秒 | 地域

面会再制限の動き広がる 両県コロナ感染増で医療・福祉施設

 2023年8月7日 (月)配信山陰中央新報
 
 新型コロナウイルスの感染が再拡大し「第9波」の様相を見せる中、山陰両県の医療・福祉施設で、面会対応をあらためて制限する動きが出ている。感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザ並みの5類に移行した5月以降、緩和する傾向にあったが、帰省や夏祭りで人の往来が増えるお盆も控えており、感染動向に神経をとがらせている。

 特別養護老人ホームやケアハウスを運営する「おおなん福祉会」(島根県邑南町上亀谷)は7月中旬、地域の医療機関や学校で感染が広がっているとの情報を受け、家族を含む面会の全面的中止を決めた。

 5類移行後、パーティションを挟んだ対面での面会に見直したが、あらためて新型コロナの感染力の強さを感じており、同福祉会の野田秀明事務局長は「施設内は一度広がると大変。お盆前には(面会禁止を)解除できればいいが、動向に注視したい」と話す。

 島根、鳥取両県によると感染者は現在、右肩上がりとなっている。定点医療機関で1定点当たりの患者数(7月24~30日)は、島根県が14・92人で2週連続で10人を突破。鳥取県も25・52人に急増した。

 クラスター(感染者集団)も頻発しており、7月下旬に特養利用者や職員に10人超えのクラスターが起きた浜田市内の高齢者福祉施設では、同31日から面会を全面的に禁止した。利用者にとって面会は大きな楽しみだが、施設の管理責任者は「いつ収束するかも分からず、やむを得ない」とこぼす。

 一方、重症化するケースが少ないことや5類移行によって制限を設けにくくなった状況があり、様子見の施設も多い。面会の制限をなくしている松江赤十字病院(松江市母衣町)は現段階で再規制の予定はないという。リハビリ病院や高齢者福祉施設を運営する「こうほうえん」(米子市上後藤3丁目)も、各施設で一度緩和した面会ルールは維持しており、経営企画部の大原義之次長は「昨夏は感染者が出たら一気に警戒レベルを上げていた。以前ほど神経質ではない」と話す。

 

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島根県内、3日間で29件のクラスター 第8波に相当する流行の恐れも

2023年07月26日 21時43分16秒 | 地域

島根県内、3日間で29件のクラスター 第8波に相当する流行の恐れも

地域 2023年7月13日 (木)配信山陰中央新報
 

 島根県が12日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)を新たに7件確認したと発表した。今週に入り10~12日の3日間で学校や高齢者施設など計29件を確認。県は直ちに医療逼迫が生じる状況にはないとするものの、感染者増加が続いており、警戒を強めている。

 12日発表のクラスターの内訳は、県央保健所管内の高齢者福祉施設3カ所で8人、7人、6人、学校で9人、児童福祉施設で7人、浜田保健所管内の医療機関で9人、出雲市内の学校で6人が感染。県内の累計は1208件。入院者は10日時点で76人、即応病床とコロナ患者が入院する一般病床の使用率は40・6%。

 過去最多の1日当たり1970人の感染を記録した感染第8波では、2022年12月5~18日に78件、流行の入り口だった同年10月24~11月6日は35件のクラスターを確認。県感染症対策室の田原研司室長は、現在のペースで増加が続いた場合、第8波に相当する流行になる恐れがあるとし「熱中症に十分気を付けた上で、今後もマスクの着用のほか手洗いと定期的な換気を心がけてほしい」と呼びかけている。

  (中島諒)

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