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新型コロナ:大阪、コロナ重症者突出 感染経路不明が7割 60代以上77%

2020年08月22日 00時55分20秒 | ウイルス

新型コロナ:大阪、コロナ重症者突出 感染経路不明が7割 60代以上77%

 2020年8月20日 (木)配信毎日新聞社
 

 大阪府は19日、6月14日以降に確認した新型コロナウイルスの重症者107人のうち、約7割が「感染経路不明」だったと発表した。年代別では、60代以上が77%を占めた。新規感染者の経路不明の割合(約6割)と比べても多いことから、府は高齢者が市中感染から重症化するケースが増えているとみている。高齢者やその家族、利用先の施設職員らに、早めに検査を受けることなどを呼びかける。

 大阪府の重症者数は全国的に突出している。19日現在の重症者は60人で、重症用病床の使用率は31・9%となった。この日開かれた府の対策本部会議で、今後の対策などが検討された。

 府によると、6月14日~8月18日に判明した重症者107人のうち、感染経路不明が76人(71%)▽高齢者施設でのクラスター(感染者集団)など施設関連が14人(13%)▽濃厚接触者による感染が10人(9%)▽家庭内感染が7人(7%)だった。吉村洋文知事は会議後、高齢者や家族、施設職員らに向けて「感染リスクの高い行動は控えてほしい」と求めた。

 一方、大阪市の繁華街・ミナミの中心部で酒類を提供する店舗を対象とした休業や営業時間短縮の要請は21日に解除することを決めた。臨時検査場での陽性率が要請前後で19・1%から11・7%に下がったため。家族同士を除く5人以上の飲み会の自粛は、継続する。【近藤諭、石川将来】

 ◇東京と定義違い

 新型コロナウイルスの重症者数が全国で突出している大阪府。7月1日は3人だったのが同月下旬から急増し、8月15日には第1波のピーク(65人)を上回った。重症用病床の使用率も8月に入り4割に迫る勢い。19日の府対策本部会議では、重症者の大半が「感染経路不明」である実態も明らかになった。

 厚生労働省の19日午前0時時点のまとめでは、全国の重症者は239人。都道府県別ではトップの大阪が65人で、2位の東京(31人)を大きく上回る。大阪が人工呼吸器や人工心肺装置(ECMO)の装着、集中治療室で治療中の患者をカウントしているのに対し、東京が集中治療室の患者を含んでいないなど定義の違いはあるが、3位の福岡(23人)、4位の神奈川(21人)と比べても突出している。府は重症者が多いことについて「明確な理由はわからない」とし、今後、分析を進める。

 府によると、6月14日~8月18日の重症者107人の年齢層は70代が30人と最多で、60代26人、80代25人と続き、90代1人を加え、60代以上で77%を占めた。全感染者中の経路不明の割合は61%。高齢者では60代が59%▽70代が58%▽80代が38%▽90代が12%――。70代までは経路不明が大半で、高齢になるに従い施設での感染が増えた。

 感染ルートが見えなくなる中、専門家は感染初期で症状を食い止める対策の重要性を訴える。りんくう総合医療センター(同府泉佐野市)の倭(やまと)正也・感染症センター長は「第1波の時に比べて薬の候補が増え、実は中等症でかなり抑えられるが、悪化してから受診する高齢者がいる。検査を徹底し、感染者を早めに見つけ出すことが重要だ」と指摘する。【近藤諭、野口由紀】

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