肘折温泉からの帰り、「清水城址」と書かれた粗末な案内板が視界をよぎった。
山形に清水城・・?「どうせ・・」と、思いつつ、丘陵地に入る小路に折れた。
杉木立を抜けると、そこは、田んぼが広がる、時間が止まった、静かな空間。
『清水城は、山形城の出城。築城は文明10年(1476)。
関が原までの百数十年間、最上郡の殆どを領地にしていた・・。』
バイクを停め、本丸跡と書かれた標柱に従い、杉木立の小路を抜ける。
本丸跡は、奇麗な芝生の公園になっていた。ホントに、静か・・、ですねぇ。
端っこに置かれている、小さな東屋へ。
おおっ!! これは、これは・・、すごいねえ。
『最上川の水運上、重要な中継基地。
庄内の武藤勢との激しい争奪戦があった・・・』の説明が、一目瞭然。
この地が、庄内勢と奪い合いになった、水運上の要地であったことに合点がいく。
最上川の眺望がすばらしい。これだけでも、ここに来る価値がある。
歴史のロマンも感じる。ひっそりと「在る」から、いいのかもしれない。